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おいしい健康の物語

はじめまして。おいしい健康のCEOの野尻です。
今日から、おいしい健康についてこつこつと書き残していこうと思います。
当社にご関心がある方は、お付き合いくださいね。

クックパッドの新規事業として

おいしい健康はもともと、クックパッドの新規事業としてはじまりました。2013年の立ち上げ当初は「クックパッド健康レシピ」というサービス名で、管理栄養士のつくったレシピを栄養価とともに掲載する無料のサイトでした。私がクックパッドにジョインした経緯はまた別に書きますが、「日本有数のレシピサービスであるクックパッドなら、食を通じて健康に貢献できるのではないか」というところからスタートしました。

お腹が出始めた30代

その頃の私は30代も後半に差し掛かり、いい感じでお腹が出てきて、健康診断にも引っかかりはじめました。父親が2型糖尿病であったことから、やはり健康が気になります。ジムに通ったりランニングしたりしましたが、動いたら動いたでお腹が減ってしまい、活動以上に食べてしまうのでなかなかスリムになれません。そこで食生活を見直そうと思ったわけです。しかし、それがとにかく難しい。

どうしたら良いかよく分からないものですから、まず最初に手を出したのは「おからクッキー」。ライザップの会社がずっと昔に出していた商品です。食事をおからクッキーに置き換えるのですが、私には到底無理で、お腹が減って仕方がない。空腹で運動もできなくなるため、あっという間に挫折しました。

次に試したのは3日間ファスティングダイエット(絶食)。酵素ドリンクだけ飲んで、3日間食べずに過ごすんですね。3日坊主という言葉がありますけど、3日の短期決戦なら何とか頑張れると思い、やりきりました。3日の絶食を経て体重計に乗ると、「おお・・・痩せてる」。4日目はお腹に優しい食事をして(うどんとか)、5日目あたりから元の食事に戻します。その晩に体重計に乗ってみたら、「おお・・・見事に戻ってる」。
身体の水分が抜けて、腸が空っぽになると、人間は簡単に2-3キロは痩せます。けど、食べればすぐに戻ってしまうし、絶食を続けることは不可能なので、これも諦めました。ちなみに酵素ドリンクはあまりおいしくなかったです。

そこで辿り着いたのは、糖尿病向けのレトルト食品でした。エネルギーや脂質が制限されていて、おかず2品とスープで構成されています。主食はお米ではなく、クラッカーです。
これはなかなか効果がありました。クッキーやファスティングと違って、「普通の食事に近い」という点がポイントです。それなりに食べるので、運動するエネルギーも得られる。これでイケてる自分を取り戻せるぜ、そう確信したこともありました。

食事管理の敵は「飽き」

しかし、世の中そんなに甘くありません。ストイックさのかけらもなく、おいしいものが大好きな私。レトルト食品の独特の味と食感に、瞬く間に飽きてしまいます。メニューもそれほど多くないし、やたらとかさばるのも困りものです。果たして、余ったレトルト食品は非常食扱いとなり、ダイエット終了となりました。

みなさんが「ヘルシーな食事」の持つイメージはどのようなものでしょうか。
禁欲的で、おいしくなく、手間もかかる。私にとってのヘルシーはそんなイメージでした。不思議なことですが、人はどんなに好きなものでも、同じものをずっと食べ続けることができません(多分、生理学的に意味があるんだと思います)。健康のためとはいえ、単調で飽きてしまうような食事を毎日繰り返し続けることは苦痛であり、日常に取り入れるにはハードルが高すぎるのです。

おいしければ良いじゃん

ではどうするか。
答えはシンプルです。「おいしくて、バラエティに富んだ」健康的な食事を楽しめるようにすること。
誰だって食事はおいしい方が良いでしょうから、おいしさと健康を両立すれば良いじゃない?と考えついたわけです。もちろん、食事は毎日のことですから手軽さや価格も重要です。そういう、もろもろちょうどいいものを、世の中に提供したいと考えるようになりました。

ヒントは私の目の前に

おいしさと健康を両立した食事。
簡単そうにいうけれど、それが意外と難しいから、みんな困っているのだと思います。

そもそも「おいしい」って何でしょうか。定義したり、再現できたりするのでしょうか。

「健康」って何のことを言っているのでしょうか。医学的な意味でしょうか。それともフィーリングでしょうか。

そんなことを考えていくと、どんどん深みにはまっていきます。つまり、楽しくて仕方がない。そして私の目の前には、無数に広がるたくさんのレシピ。月間6000万ユーザー、レシピ数200万品(いずれも当時)のクックパッドに、そのヒントがあるのではないかと考えたのです。

つづく









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