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小説

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町について、物語をつくりました。キャラの落書きもあります。
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#歴史散歩

大山詣に行きましょう!②(照子と参の珍道中物語)

大山詣に行きましょう!②(照子と参の珍道中物語)

これまでのあらすじ~参兵衛の旅のはじまり編オヤジ「あのお武家さん家の壁の漆喰を修繕したのは参兵衛かい? 良い出来だからまたよろしくって言ってたよ。」
「へぇ。」
「けどな、お前は愛想が無さすぎる。お茶を用意したのに『どうも』しか言わねえから、お武家さん、気を使ってたよ。もっと愛想よくしねぇと仕事増えねぇよ。」
「…へぇ。」

アニキ「ちっ! オイラがとってきた吉原の大店の建て直し、参兵衛のヤツがや

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大山詣に行きましょう!(キャラと歴史散歩)

大山詣に行きましょう!(キャラと歴史散歩)

【プロローグ~参兵衛の受難】ああ、明日が待ち遠しいや。やっと大山へ旅立てる!
三軒茶屋ってところでな、「信楽(石橋楼)」「角屋」「田中屋」って茶屋あるが、この辺に泊まってゆっくり過ごす。うめえ飯、いい女。貯めてた金を使いまくるぜ!
この辺の太子堂村には聖徳太子が祭っているな。俺も拝めば偉くなりそうだ!
二子の渡しで多摩川を渡るな!船旅、おつなもんだぜ!
その先は知んねぇや、相模国だね、どんなもんが

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津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅①(※史実をもとにした妄想です)

津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅①(※史実をもとにした妄想です)

小分けにして書きます。2500字くらい?

津久井湖に沈んだ沼本集落を、タイムトリップしたつもりで歩いていきませんか?
道志川と相模川が合流するこの土地を沼本というらしい。

水田が広がる集落。川端を歩きながら目の前に見える丘。緑のむせ返るようなにおいに、自然豊かな田舎に戻ってきたように思える。

「喉かわいたなぁ。」汗まみれの手を引いて、さっきから口数が減った幼子に声をかけても、声無く頷くだけだ

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