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ゆうじさんのこたえ:結婚とお金はどう関係する?(リレ哲)


結婚とお金はどう関係する?


かつて婚姻を結び配偶者が居る人として過ごしていた時期があったのですが、いったん色恋的なところはさておいて、結婚とは自分にとってなんだったのかな、というところからちょっと掘り下げて考えてみたいと思います。

過去の自分の結婚の要素を今になって振り返ってみると、解像度上げればもっとありますが以下の項目かなと思います。

  1. 結婚式

  2. 婚姻状態に突入後の "新家族" 的意識の生活状態

  3. 配偶者の既存家族/親族との関係性の構築と好感度の維持向上への配慮

  4. 家族、という意識の強まりによる "家" の購入意欲の増加

  5. 妊娠/出産による家族メンバーの増員と大黒柱的責任感の増加

  6. 家族メンバーへの責任感の増加に伴う生活環境への設備投資の意欲増加


上記の要素に、時間軸がプラスされていくのですが、こうして書き出してみるとなんと型のある [家族] の概念の強制力よ。。と若干のおののきを感じます。型/様式は [多数決の多い方のスタイルをベースにした、ある範囲に向けた最適化されたシステム] かな、とも思うので、型に沿うことそのものが悪いなんてこともないとは思うのですが、そうせねば。。という心理的な強制力がなかなかあったな、と振り返って感じるところもあります。

上記の生きづらさテーマ問題はありますが、今回のお題である [お金] の属性をここで加味して振り返ってみると、ぐっと懸念ポイントの解像度が上がってくるように思います。


1. 結婚式


どこまでの範囲を誰を呼びたい/呼ばねばならない?会場は?食事等の提供サービスのレベルはどこまでにする?衣装は 1 着 / 2 着?引き出物は?どこまでもてなしたい/もてなさねばならない?(自分を良く見せたい/見せねばならない?)

(心のお金ベースのつぶやき)
上記を踏まえた予算は?自分たちのお金で賄える?ご祝儀への期待値は?ご祝儀を期待するって品が無い?自分と同じくらいの年収の人はどれくらいのお金をかけるもんなの資金援助は受けられそう?資金援助してほしいってどう嫌味なく言える?向こうから提案してくれないかな。。


2. 婚姻状態に突入後の "新家族" 的意識の生活状態


家庭を持ったからしっかりしないと、とは思うけどどうやって?貯金をしないといけない?車とか買わないといけない?友人との付き合い方/遊び方も見直さないといけない?趣味にお金をかけてる場合じゃない?外食は控えて自炊頑張らないといけない?

(心のお金ベースのつぶやき)
お酒とか音楽とか本とかよりも "家のお金" が何よりも優先されないといけないのか。。節約って気にしすぎるとなんか貧しい気持ちになってしまう。。百均はすごいと思うけど調理道具とかお皿とか百均のモノばかりになるとすごい自分のテンション下がるな。。顔合わせて話をする人の量が減ると世界が小さくなっていくようなさみしさがあるなあ。。


3. 配偶者の既存家族/親族との関係性の構築と好感度の維持向上への配慮


お盆やお正月はご実家に集まらないといけない?親族としての結婚式や法事などへの参加も積極的にしないといけない?ご祝儀やお土産などはどの程度にするのが適切?旅行だけではなく仕事の出張で遠出した時にお土産が必要?どの程度の付き合い範囲の人まで、どの程度のお土産用意するべき?親族のお子さんへのお年玉ってどの程度を用意しないといけない?

(心のお金ベースのつぶやき)
常にお盆やお正月の予定が決定的にロックされた状態ってちょっと息苦しいな。。人間的に合わないなと思う方や年に 1,2 回偶然顔を合わせてご挨拶する程度の関係性の方にもお土産って必要なのかな。出張して仕事してきて帰ってくるというだけで 1 万円くらいお土産のお金が別途かかるって何だろう。。自分の収入が基準ではない [甥っ子姪っ子へのお年玉はこれくらいだよね] と決まっている感じってなんかモヤる。。


4. 家族、という意識の強まりによる "家" の購入意識の増加


家庭を作ったからにはやっぱり自分の家って持つべき?賃貸にずっと住むのは一人前ではない?周囲の結婚した社会人の同僚/知人が家を買った話を見る/聞くとやっぱり家を買うのが正解なのか?実家に近い、もしくは二世帯住宅とかにする方が親にとっても良い?将来家族が増えること想定したらやっぱりある程度の大きさとか庭とかって必要?

(心のお金ベースのつぶやき)
え、今の収入で家って買えるの。。?つまり借金背負って長期間生きていくってことだよな。。責任を持つって借金を持つってこと?最大 35 年ローンって 35 年も同じ場所に居なくてはいけないことが確定するってことだよな。賃貸ってそんなに半人前感あるのなんでだろう。。親の援助への期待ってどこまで相手の価値観/生き方を受け入れないといけないのかな。。土地とかむちゃくちゃ高いんだけど。。建て売りより希望を言いたいけどオーダーだと全然金額違うなあ。。でも一生モノって考えると。。


5. 妊娠/出産による家族メンバーの増員と大黒柱的責任感の増加


妊娠期間中に体に無理をさせてはいけないな。子供が生まれて育てるって命に責任持たないと!自分が倒れたら残った人が路頭に迷うようなことにならないようにしないと。栄養が付くもの食べてもらうようにしないといけないし、できるだけ家のことももっとしないと。あ、でももっと仕事でも稼げるようにならないと。

(心のお金ベースのつぶやき)
妊娠中に何か健康問題が生じたら医療費ってどうなるんだろう。。通院も出産入院とかもあるだろうし。行政の支援サービスってどこまでのもの?自分が用意すべきお金ってどれくらいなの?うわ、自分も保険とか入ってないとだめかな、いくらくらいの保険に入ればいいんだろう。。あ、幼稚園とか保育園とか学校っていくらくらいかかるものなのだろう。出産前に買っておくものと出産後に用意しないといけないものもいくらくらいかかるものなのか。。新品じゃないとダメ?流行りとかあるの?!あーもっともっと稼げる自分にならないといけないんだな。金銭的な責任の増加量もやばいな。。


6. 家族メンバーへの責任感の増加に伴う生活環境への設備投資の意識増加


赤ちゃん良く泣くしそのうち立って歩きまわるだろうしやっぱり気兼ねない自分の家で過ごせるようにする必要がある気がする。車もチャイルド シート乗せて余裕がある広さがあるべきだよな、荷物も増えるだろうし。子供の日用品も増えるだろうし棚やタンス的な収納力ももっと必要。。他の友達が持ってるようなグッズも持ってる方が一緒に遊ぶにしてもいいだろうなあ。

(心のお金ベースのつぶやき)
うーん、ほんとお金出ていくようになったな。。子供がいると嬉しいのは間違いないけど、人が育つのってこんなにお金かかるんだな。恥ずかしくない程度の用意って感覚もあるけど誰に対して恥ずかしさとか感じなくちゃいけないのかな。自分の身の丈にあったお金の使い方になってるのかな。。モノってここまで必要なのかな。なんか買って増えてばっかりだな。。


と、ここまで過去を振り返って当時の脳内をつらつらと言語化してみると、[責任] と [お金] が密接なのだな、と改めて感じます。そして、自分の得られるお金に対して必要 (と考える) 支出がぎりぎり、もしくは足りないとだんだんと苦しくて悩み方の品があまり良くないことになっていたのだなあと思います。したくてした結婚、妊娠、出産だったのに、お金に余裕がないことで自分の品を維持することが難しいような局面も多々あったなあ、と過ぎてみて思うところです。

もちろんお金の切り口で今回は考えたので、悪いことしかない!なんて極端なことはなく、視点を変えれば良いことも多々ありました。しかし、やはり [貧すれば鈍す] とか [金持ち喧嘩せず] というような言葉は、ある視点ではなかなかに的を得てるのだなと実感します。

色恋的な [一緒に居ようね!家族になろうね!] 的な視点と、手に入るリソースをどこにどれくらい振り分けて生きるためのインフラを維持するか/何を自分にとって大事なインフラとみなすか (みなさないか) の視点は、まったく別の話/視点として分けて考えられると良いのだろうな、と振り返って思う今です。

でも、若さに任せて荒い解像度で世の中を見て疾風怒濤で結婚!ということをしたから結婚したのだろうな、とも感じており、[結婚って、勢いがないとできないよねー] 的な話ってまさにここなのかなあとも思います。今から再度勢いで結婚!みたいなことはしたくないしできませんが、その青さって素敵よね、と感じてお金と結婚を振り返り終わる次第です。


(ゆうじさん)

ゆうじさん(Yuuji Kanamori)

◆ステータス:プラクティショナー
「スナックなファシリテーター」

◆プロフィール:
​ぼんやりとした生きづらさを地味にしつこく流さないよう生きてたらここまで来ました。お酒と音楽と落語と猫、三叉路が好きです。

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【ピョエ坊(ソジテツ広報)より】

ある問いに対する自分のことばをリレー形式で書いてもらうリレ哲。次回はのバトン走者は、執筆中。どんな「自分自身のことば」を紡いでくださるか、楽しみです。

ソジテツは、ふつう・当たり前や、一般論、世間的な正しさではなく、ひとりひとりの中にある様々な「自分の考え・体験・価値観」を表現することを、大事にしています。こたえはきっと百人百様だと思いますが、それが素敵なことなんです。

これをご覧のみなさんも、良ければ「自分の考え・体験・価値観」で考えてみてくださいね。

【月別テーマ予定】
6月:恋愛、結婚、パートナーシップ
7月:人間関係、コミュニティ、地域
8月:幸せ、お金
9月:教育、学校
10月:年齢、年代


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