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水石鉄二(みずいし)
2021年11月13日 00:20
読書感想文に「あとがき」が付く、というのも何かヘンな話である。だが『夢十夜』を読む上で、心がけていたことが色々とあった。そういった工夫を紹介していきたい。それにはどうしても「あとがき」が必要なのだ。工夫の内容については、以下の通り。1.日露戦争の話題は持ち出さない2.なるべく本文を引用しながら『夢十夜』感想文の目次を案内しておく。第一夜から第十夜まで一夜ごとに記事を書いてきた。まだ本
2021年11月7日 18:50
この記事でひとまず決着をつけたい。夏目漱石『夢十夜』の第十夜、その感想文を書いていこう。第十夜の出来事に関しては、前回の記事でまとめておいた。また、第十夜に登場する人物やモチーフの気になる部分についても触れた。「ガダラの豚」の伝承について特に気になるのは、豚の大群があらわれる箇所だろう。「ガダラの豚」の伝承を思い出した方も多いのではないか。あるいは、ブリトン・リヴィエール『ガダラの豚の
2021年11月2日 18:56
第十夜。いよいよ、夏目漱石『夢十夜』も最後のエピソードに入る。第九夜も、やや未完の趣がある。が、先に第十夜について書いてしまいたい。これまでは、あらすじを一通りまとめた上で、感想を綴ったのだが、今回は筋を紹介しながら、感想を述べていくことにしたい。第十夜の構造について第十夜の構造は、〈語り手〉が、健さんから庄太郎の体験を聴くという形になっている。これは最初と最後の文章から明らかになる。それ