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東京の西の端、青梅の街をチキチキ5と名付けたリアカーにシフォンケーキを積み込んで気まま…

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東京の西の端、青梅の街をチキチキ5と名付けたリアカーにシフォンケーキを積み込んで気ままに回遊する。。。それがぼくの生業デス。https://www.facebook.com/tetsu.kubota.16

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  • うつ病のぼくが始めた行商って仕事

    うつ病を患ったぼくがはじめた「ちゃんちき堂」っていうシフォンケーキ屋。通販からはじまり、チキチキ5(リアカー)での行商、ひみつ工場やぼくらのひみつ基地。小さな小さな商いの形を1つ1つ立ち上げていくことで、病気を抱えながらも生きていける。10年の歴史を物語のように振り返りながら、少しだけノウハウを書き記していきたい。 もしかしたら、そんな物語を必要としている人がいるんじゃないだろうかと、そう思って。少しずつ、少しずつ。

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  • 固定された記事

うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-序

はじめにぼくが罹った心の病は正確には「自律神経失調症」だと通っていた心療内科の先生から言われました。 「うつ病とは違うんですか?」 と診断されたときに先生に尋ねると、 「まぁ、そう言ってもいい状態だと思います。著しいストレス状態が続いた結果、心のエネルギーが極端に低下してしまっているのが君の状態で、それはうつ病ともいえる。その結果、自律神経に症状が出ているから自律神経失調症と言っているのだけれど、うつ病とまでいかないのは、君はまだ走るエネルギーはあるみたいだからね。」 ってこ

    • 老いるってなんだろ

      半世紀を超える時間を生きてきて、考える。 「老いる」ってなんだろうか。 お兄さんとは呼ばれなくなってきた。 おじさんと呼ばれることが多くなってきた。 おじいさんとはまだ呼ばれない。 知り合いが還暦を迎えた。 たまに呑む相手が。 結婚式にはもう呼ばれることがない気がする。 お葬式や通夜が年に何回かある。 そんな周囲や社会から「老い」を感じさせられることが増えてきたように思う。 老眼が進み、本が読みづらくなってきた。 髪の毛が少なくなったような気がしたり、しみとかしわ

      • 障害とテクノロジー

        学習障害と言われるものなのかどうか知らないけれど、ぼくは手で漢字をほぼ書けない。 横にお手本があればそれを映しながら書けるけれど、どうにも「漢字」というものを記憶して、手書きの時にアウトプットすることが苦手だ。 小学校の時に初めて漢字を学び始め、「一」~「十」まではなんとか行けたけれど、次の「学校」という漢字でめげたのを今も覚えている。 いや、めげたというより「ひらがな」も覚えないといけない。 「カタカナ」も覚えないといけない。 その上、この複雑な漢字を? って立ち止ま

        • えらいということ

          ぼくは小さな頃から、この概念の習得が非常に難しい子どもでしたし、今でもそうです。 「年上を敬う」 「先輩はえらい」 「先生はえらい」 「政治家は先生という」 そういったことに共通するなにかしら、人格なのかわかりませんが特定の属性をもつ他人を上にみること。特別な存在とすること。その概念がどうも入りにくいみたいデス。 おじいちゃんやおばあちゃんが歩いていて危ないって思ったら手を貸しますし、困っていそうだったら声をかけます。 でも、別に敬っているわけではなく、ぼくの方ができるこ

        • 固定された記事

        うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-序

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        • うつ病のぼくが始めた行商って仕事
          14本

        記事

          民主主義について

          かたいタイトルだと思うだろうか。 でも、今、ぼくはこの民主主義ってことを街を行商しながら(ぼくはシフォンケーキの行商人で、チキチキ5って名付けたリアカーを引きながら街を日々回遊している)、よく考えている。 よく言われるのは民主主義=多数決ってやつだ。 でも、ぼくは民主主義≠多数決だと思う。 あれやこれや書きたいことはあるけれど、以前読んだ本にこんな感じの下りがあった。 確か文化人類学者がある町だか村の調査に入りたいって村長?自治会長?だかにお願いしに行った時の話だ。

          民主主義について

          【レビューってやつ】

          そう。 お店のレビューってやつデス。 ご多分に漏れず、自営業者のぼくはこれがキライデス。 というかキライでした。 もちろん、マイナスなことを書かれるやつ。 レビューってお店の外壁に書き殴られているようなもんだとぼくは思っています。 例えば、ちゃんちき堂のひみつ工場に朝起きたら 「思ったよりおいしくなかった」 「わかりにくい」 等々書きなぐってあったら、めっちゃ気分悪いし、そもそも警察に届けます。 ぼくの中ではお店のレビューサイトに書き込むっていうのはこれと同義なんで

          【レビューってやつ】

          【うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話】書籍化!

          2022年9月1日より、文芸社さんから出版されることとなりました! それに伴ってnote側を序章を除いてちょっとだけ有料化させていただきました。序章を読んで気になったらぜひ、本で読んでいただけたらうれしいデス。 また、note版よりかなり加筆されています。 そちらも楽しでいただけたらうれしいデス。 全国の書店さん、オンラインショップでも購入可能ですし、ちゃんちき堂のサイトからも購入できます。 ちゃんちき堂のサイト そしてそして、大幅加筆した結果1冊にまとめることが

          【うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話】書籍化!

          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-最後に

          うつ病になり、会社をやめて起業した商いの形は「小商い」。 具体的には小さなシフォンケーキ屋であり、さらに小さな販売チャンネルを1つ1つ立ち上げていった歴史でもありました。 そして、ライフワークとなった行商との出会いと、リアカー(チキチキ5)との冒険の日々でもありました。 その10年間の歴史を通して、小商いというとても参入障壁が低く、費用も低く抑えられる起業の形態。その運営のノウハウをちりばめてきました。 さて、その最後のまとめとなります。

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          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-最後に

          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-10.転機

          前章「9.ぼくらのひみつ基地5ヵ年計画」では街を還流するお金っていう意味での地域通貨、そしてcafeころんから始まる「ぼくらのひみつ基地」の5年間の発展?歴史をつづってみました。 (この文章は、2021年12月に執筆したものです)。

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          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-10.転機

          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-9.ぼくらのひみつ基地5ヵ年計画

          前章「8.トライアルcafeをつくる」では、この章の主題である「ぼくらのひみつ基地」のコアになるcafeころんが完成するまでの紆余曲折を書き記してみました。そして、ここからはその続きのお話デス。

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          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-9.ぼくらのひみ…

          【小樽帰省と出会い】活版印刷

          いやはや、今回の小樽帰省は刺激だったぁ! 相変わらずの3泊4日の短い帰省だったけれど(あ、ぼくの実家は今は小樽なんす)、その間にイロンナことがありました。 その中の大きな1つが「浜名刺印刷」のおじいちゃんに出会えたこと。 うちの母が知り合いだって言っててネ。 「活版印刷でやってるのよ~。小樽ではもう1件だけ」 「なんですと!」 「会えるかな?話聞けるかな?」 「行けばいいでしょ」 「ぜひ!」 ってことで、家族で行ってきました。「浜名刺印刷」。 外から見ると活版印刷所だ

          【小樽帰省と出会い】活版印刷

          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-番外編

          【粂田さんの提案。。。立川に遠征?】先日。。。12月の15日にひっそりと立川までチキチキ5は遠征してきました。実は。 最近ずっとぼくの密着取材を続けている粂田さん(ドキュメンタリー映画の監督さんで、みんなから二人は兄弟?って言われるおじさん)が9月くらいだったかなぁ。。。急に言い出したのデス。 「立川に遠征しません?」 「え?立川?なんで?」 「いや、行けるのかなぁって思って」 ぼくの抱えるうつ病って病気(いや、最近はホントうつの波が穏やかになってきたのを実感しているけれ

          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-番外編

          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-8.トライアルcafeをつくる

          前章「7.余談......なんのために商売をやるのかって話」では、ちょっと話はそれますが、ぼくらはなんのために商売をやるのか。イロンナ考え方があっていいけど、病気を患ったぼくはこう思うっていうのを書き綴ってきました。

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          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-7.余談......なんのために商売をやるのかって話

          前章「6.ひみつ工場をつくる」では、新しい販売チャンネル「イベント」と「ひみつ工場」の立上げ、そしてちゃんちき堂のテーマ「ひみつ」が生まれた経緯を書き綴ってきました。

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          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-7.余談......な…

          「障害」とその先にあるものを考える

          「尊厳死」そして「安楽死」という言葉に関するたくさんのコメントがぼくのタイムラインにも流れ込んできています。 難病の方の死を「手伝った」医師。 その件から盛り上がった話題のようデス。 ぼくはこの方のように難病を抱えていませんし、医者でもありません。 この方に関わらず、「死」を意識する瞬間の方々の1つ1つの事情にぼくは寄り添うだけの素地も、心のキャパもなく。 ただただ、目の前にある言葉から伝わってくるものを感じ取るしかないのですが。。。 ただ、個別のたくさんの事情ではなく、社

          「障害」とその先にあるものを考える

          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-6.ひみつ工場をつくる

          前章「5.行商の始まり」では、今ではぼくのライフスタイルとなったチキチキ5(リアカー)での行商の始まり、そして行商を通じて得たことなんかを書き綴ってきました。

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          うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話-6.ひみつ工場を…