tetsu takashi
写真に関する雑記を集めた内容です。
潜水法、ダイビングの利活用に関して、これまで携わってきました研究活動の振り返りと今後の展望を綴ります。
生活の中で気がついたこと、とどめておきたい事など、備忘録的な綴りをあつめた内容。
これまで水中で遭遇した生物のお話しを綴ります
久しぶりにブルーインパルスのアクロバット飛行を観に浜松基地に行ってきました 以前、見たしみずみなと祭りの催しとは違って、市街地での開催ではないので、迫力がダイレクトに伝わる高度にまで降りてきてくれます ブルーインパルスの演目の前にも、T-4のオープニングアクト 日本に4機しかないAWACSの飛行 F-15イーグルとF-2は航空自衛隊岐阜基地から来たそうです 日本とアメリカの共同改造開発をしたF-2 航空自衛隊は70周年記念なのでT-4の垂直尾翼には そしてお待ち
前回に続いて、この夏のシーズンを振り返ってみます 暑さとしては昨年同様か、あるいは若干ですが酷暑としての感じは慣れたことも手伝ってか、それほどでは無かったのではと思います とは言え、表紙のアカヒメジやノミノクチ、クギベラの幼魚など、これまでに観察例のない魚や生物と遭遇してしまうと、嬉しいのか悲しいのか分からない複雑な感情が頭と気持ちを悩ませます 中でもニシキエビの登場にはビビりました 台風が通過した直後のタイミングは、沿岸にイセエビが移動してきていることが、これまでも多
冬が始まろうと暦をせっついています 水温は26度あって、まだ3mmで潜っています 一雨ごとに秋は主張を強め、いつの間にか冬将軍が闊歩するようになることでしょう ダイバーにとって、二十四節気の寒露は「甘露」でしかありません 熱中症になりそうになりながら歩く灼熱の砂浜は猛威を諦め、もぉいぃ〜と言わんばかりの神対応で迎えてくれます まだ奇跡のベルトコンベアは四六時中稼働を続けて、南から様々な生物を駿河湾へと運んでくる 数年前だったら、パニックになってような種類の生物でも、今は落
南伊豆の子浦で行った実習が終了し、遅い夏休みがやってきました とは言え、中1日で業務の徳島・高知の出張があったので気持ちの上でわってことです 徳島・高知では東海大学の後援会や同窓会の皆様に歓迎していただき、徳島は30年ぶり高知は14年ぶりに行き、当時調査や研究だけでしか時間を取ることができず、知ることができなかった地域の特色と人の魅力に触れることができました 戻った翌日は、再び南伊豆へニール号の調査に学用船の北斗に乗ってゆきました 今回の調査の主な目的は、水深37m付近
昨年に増して今年は水温の上昇と最高到達点が早く、かつ高いように感じております 昨日(8/14)の時点で、水深23m付近の水温が28度に達し、安全停止エリアの水温は29度を超えました 過去にこの高い水温が記録されていない訳ではありませんが、この状態は継続することによって、明らかに亜熱帯からの生物が優位になり易い状況を作り出しています 表紙の画像は、先端部に欠損がみられ、徐々に弱っている状態のトゲトサカです 砂地にポツンと生育していることがありますが、適当な着生基盤が周囲にも
前回のnoteで以前、セミナーやイベントでお話ししたガイドにおける「卵」の存在の重要性についてお伝えしました 今回はその続編というか、前回言及できなかったことをお伝えして完結させたいと思います 例えば、何の前置きなしに水中で、いきなりスレートに画像のキャプションを書かれて理解のできる人って何人くらいいるのでしょうか 研究者や専門家、ガイドを生業にしている人や相当生態(変態ともいう)ダイビングに入れ込んじゃっている人を除いては、???が並ぶ記述だと思います 誰彼(彼女)構わ
6月の初めに大阪の鶴見緑地にあるハナミズキホールで開催されたBlue Ocean Fes.KANSAIのステージイベントでガイド会のメンバーとして少しだけお話をしました このタイトルは、以前所属していたダイビングの指導団体のセミナーでもお話ししたものですが、もちろんその当時とは画像も話のクオリティも格段に違います(当事者比) その日は、10名ほどのメンバーが写真展で展示している数枚の画像の撮影エピソードを話しするショートタイムのギャラリートークでした 全員の持ち時間は4
6/1、2で大阪のハナミズキホールでブルーオーシャンフェスKANSAI2024が開催されました その模様は先送りして、備忘録としてガイド会の新たな歴史の1ページとなるガイド会ライブの模様をお伝えいたします 私が立ち上げから所属している「ガイド会」は、日本人の水中における水先案内人(海のシェルパ)の集団です そのエリアは国内だけにとどまりません あまり多くを語るとボロが出そうになるので(笑)あとはご想像にお任せします さて、そのガイド会が年に1度開催しているガイド会ライ
3月に2週間ほど、ベトナムに調査研究で行ってきました 1年と4ヶ月ぶりの現地でしたが、以前行った時と季節が違っていたので、空気感の違いや改めてベトナムってこんなところ的な体験ができました 2回とも私的な旅行ではなく、ベトナムにおけるチャウタン船の海事考古学研究のお手伝いで行っております 前回は、台風の影響で全工程の内、3日しか潜水調査をすることができませんでした 台風以外にも悪しき慣習による妨げがありましたが、冷静に考えてみれば、国内においても似たような嫌がらせというか、
先月の話になりますが、三保真崎の2か所でトガリモエビが抱卵している状況を観察しました これが秋の話であれば、何ら珍しいことでは無いのですが、半年遅れ(つまり真逆の時期)となると不思議に思うのも仕方がありません 複数個体が観察されたヤナギウミエラの仲間をチェックしていると、その内の1つに本種が付いていました 水中では雌であるということまでは確認できましたが、腹節に卵があることまでは気がつきませんでした 戻ってからデータをバックアップして、現像してみると抱卵している状態でし
今月、と言っても今日で終わりですが、2週続けてレアな生物に遭遇しました 甲殻類に興味のない方には見向きもされませんが、遭遇率が低いこの手のエビは水温が低い時期とは言え、割りと人気(需要)があります 今シーズン最初の遭遇は25cmほどの大きさのヤツシロガイの貝殻を背負ったアカボシヤドカリでした このヤドカリも三保真崎では珍しい種ではありますが、ハンドボールほどの大きさがある貝殻には圧倒されました、加えて撮影時には全く(期待はしていました)気がつかなかったペリクリメネス・ダ
ボウシュウボラの母貝を元に戻して、ベリジャー幼生のハッチアウトに貢献できた話を前回しましたが、その同じダイビングでもう一つの嬉しい出来事がありました。それは、念願であったベニクラゲモドキの触手を広げた画像が撮影できたことです。 このクラゲは、種名と不老不死というキーワードで検索すると出てくるくらい有名な種で、日本では未記載種を含めて3種が確認されています。 三保真崎では、毎年冬になると観察頻度が上がりますが、それでも遭遇する機会は1シーズンに1〜2回程度です。サーチライ
前回(2/28のダイビング)、ボウシュウボラの卵嚢を親が放棄したと思われる状況に遭遇して、これまで観察したことのなかった行動に疑念を抱き、周辺を捜索して親を探し出して、元の場所に連れ戻した顛末をお披露目しました。今回は、その5日後になる本日の定点観察ダイビングについて考察します。 結論から言えば、親貝は放棄したのではなく、何らかの原因でこの場所を離れてしまったのだと考えることができます。その理由は、それまで90%以上の卵嚢にはベリジャー幼生が居て、親貝が戻ったことでハッ
今年に入ってから産卵を確認し、その後定点観察を続けているボウシュウボラですが、先日のダイビングで卵嚢からベリジャー幼生がハッチアウトを終えていないのに親が居なくなっていました。 これまで毎年のように観察個体を決めて、定点観察を続けてきましたが、このような事は1度もありませんでした。親は産卵後に、ヒトデやウニなどの外敵から卵を守るために、全てのベリジャー幼生がハッチアウトするまでは、その場を離れることがありません。ところが、今回に限ってはどのような理由かは分かりませんが、親
2月の3週と4週にスクーバダイビングのウインターセッションを行いました。この実習は、既にCカードを取得している学生を対象におこなっているもので、特に透明度が良くなり、生物が面白くなる冬にキャンパスのある三保真崎海岸で開講しました。 この実習では、毎年のように面白い生物が見られることから、サマーセッションよりも人気があります。そして、今年は劇レアさんが登場しました。 なんと!ヤマトメリべが出たのです。 ヤマトメリベ(Melibe japonica)は、裸鰓目(らさいも
2024年2月22日(木)に十数年前に立ち上げた本科目が満了しました。 これまで閉講した関連する科目では、スイミング理論・実習、スキンダイビング理論・実習、フリーダイビング実習など、潜水(スクーバダイビング)のメソッドやフィロソフィを向上させる授業を担当してきました。理論・実習に関しては、非常勤講師時代の科目なので、2000年代初頭の実習です。 時代の変遷や履修者のニーズを考慮しながら、自分なりの正解を授業の中で伝えてきました。思い返せば自分の専門であるが故に、時には満