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たまごのガイドができて、やっとガイドの卵

 6月の初めに大阪の鶴見緑地にあるハナミズキホールで開催されたBlue Ocean Fes.KANSAIのステージイベントでガイド会のメンバーとして少しだけお話をしました
 このタイトルは、以前所属していたダイビングの指導団体のセミナーでもお話ししたものですが、もちろんその当時とは画像も話のクオリティも格段に違います(当事者比)
 その日は、10名ほどのメンバーが写真展で展示している数枚の画像の撮影エピソードを話しするショートタイムのギャラリートークでした
全員の持ち時間は40分だったので3分/人は話せるのかなぁなぁ〜んって立ち話をしていたら、持ち時間は1分半でお願いします!って
確かに、前説やステージへの出入り幕引きの話なんかを考えるとそんなものかも知れませんが、司会との掛け合いをしていたら、そりゃあ無理だろっていぃながら始まってしまいました
真面目なメンバーは、キッチり刻んでくるのですが、だんだん慣れてくると必然的に話が長くなります
巻いたり、延ばしたりしながら最後の私の出番になった時は、謎に20分も時間があります
さすがに1分半で終わるつもりは毛頭ありませんでしたが、5枚の写真で話が続くのはせいぜい5分程度です
しかも、そのうち2カット&2カットは組み写真だったので、流れ的にはウルトラマンの地球滞在時間ほどしかありません

やるしかないか

ステージに上がりました

産卵中のビードロマメヒガイ

1カット目がこのビードロマメヒガイの産卵の画像です
このウミウサギガイの仲間は、かなり珍しいと思います
しかも産卵中に遭遇したのは、後にも先にもこの時だけです
参集された皆さんに、ビードロマメヒガイを観たことある人ぉ手を上げてくださぁ〜ぃと呼びかけても誰も手をあげてくれません
想定内の反応です

卵を拡大したカット

次のカットが卵を拡大したものですが、トリミングではなく寄って撮影しています
シューティングゲームの様なベラやハナダイ、チョウチョウウオの放精放卵と違って落ち着いて撮れるのが、動きの遅い生き物の産卵です
産卵と言っても、瞬間を問わなければ産んだ後の卵をカット内で構成することで、ストーリーを紡ぎ出すことができます

アズマケボリのペアと卵

ビードロマメヒガイの卵は直線的に産んでいますが、ケボリ系は螺旋状に卵を産みつけてゆきます

螺旋状に産み付けられた卵

その時の水温にもよりますが、卵嚢内で卵が孵化してベリジャー幼生がハッチアウトするまでには、少なくとも2〜3週間はかかりますので、産卵の情報を聞いてからでも卵を撮影することは可能です
ステージでは話さなかったことも折角ですから書いておきます
ビードロマメヒガイは、コエダモドキに直接卵を産みつけていますが、アズマケボリはヤギの表面を削り取ってから卵を産みつけています
黄色の個体のところは、ヤギの骨格が露出しています
なので、更にここに卵を産むことが推察されます
その更に下側にも骨格がY字に露出している場所がありますが、ここは以前に産卵して、ハッチアウト後に再生している場所だと考えられます
こんな話もマニアックで興味を持ったかも知れません
この手の卵は場所が動きませんので、確実にガイドができます
幸にして、会場の席の大半を占めていたのは、ほぼ同年代の方が多く、私と同じ様に動体視力が低下して、ちいさいモンやはやいモンは、よぉ撮影できへん!って感じだったので、共感を得られたようでした
 最後に表紙のカットのガラスハゼの卵の説明をして終わりました
どんな話をしたかって?
それは、ガイド会のメンバーのいるお店に行ってガラスハゼの卵のリクエストをして聞いてください
きっと私よりももっと面白い話をしてくれるはずですよ(っとハードルを上げておく)

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