「根ざす」ということ/東日本大震災から10年、被災地取材を通して感じてきたこと
東日本大震災から、まもなく丸10年を迎える。
今年も、いろいろなメディアで特集記事や番組が組まれ、復興の進ちょく具合や総括、それに伴う新たな課題といったことが場所や視点を変えながら慌ただしくリポートされている。
3月11日は多くの人が被災地に思いをはせる記念日なのだ。
だがそれも、今回かぎりなのかもしれない。
「けじめ」をやたら連呼する偉い人や「節目」というフレーズを繰り返す新聞やテレビを見ていると、もういいでしょ10年も経ったんだからという空気が世間に漂っていることを感じ