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ひとりの時間を楽しめるのは、周りに大切な人がいるからです。

ひとりの時間がないと、死ぬ。

大げさではなく、そう思っている。

10年強の専業主婦&未就園児との生活は、本当に苦痛だった。自分の都合で動けない、常に誰かがそこにいる、過去にどんな罪を犯したら、そんな現世になるのか。

4人の子どもたちとの思い出、そりゃあ楽しかったこともたくさんあるし、家にいて子どものお世話をすることを決めたのは誰でもない、自分だ。

けれど、真っ先に「苦痛」という感情が思い出されるということは、たぶんその生活は私に向いてなかったのだと思う。決めた時点では、向き不向きなんてわからないんだから、しょうがない。

いま振り返ってみても、「よくがんばった、私!」と思う。もう二度と、あの頃には戻りたくない。



ひとりのカフェ時間は、心の癒し。


私のようなタイプがマジョリティなのか、マイノリティなのかはわからないけれど。少なくとも、この雑誌の中には、ひとりの時間を大切にしている人たちがたくさん存在した。なんだかうれしい。

なかでも、ひとり旅をしている人や、月に数日ほど海が見渡せる小屋に籠って生活をしている人には、めちゃくちゃ憧れる。私もひとりで旅に出たい。ひとりで暮らす時間がほしい。

それが無理なら、駅前のホテルで1泊するだけでも……!ひとりでゆったりとベッドに寝転びたい。好きなものを好きなときに食べて、好きな時間に眠りたい。




この雑誌を読む前から、ずっと思っていることです。だけど、家族がいたら、なかなか実現できないし、許されないことなのかな?って、あきらめてました。

ところが、先日、こんなnoterさんをお見かけしました。

2児の母である、せやま南天さん。初めて子どもを預けて、友人と旅行に行かれた際、下のお子さんはまだ6ヶ月だったそうです。そんな人生があってもいいのか!って、目からウロコでした。

我が子が同じくらいの月齢のときに、家族以外の人と旅行に行こうなんて考えもしなかったもんな。「苦痛」という名の檻に閉じ込めていたのは、自分自身の狭苦しい価値観だったのかもしれないと、いまさらながらに思いました。

母となったあと、二度の友人との旅行を経て、ひとり旅に向かわれた、せやまさん。「暮らすように宿に泊まる」というのが、またいいんだよなー。

派手なアクティビティをしたいとか、分刻みの計画を立てて動き回りたいとか、そういうんじゃないのよ。それは誰かと一緒のときでいいの。ただただ、ひとりの時間をじっくりと過ごしたいのよ。



だけど、そうやって、ひとりの時間を楽しめるのは家族がいるから、なんだよね。「孤独」と「ひとり」は違うから。

私の父のように、妻に先立たれて、ひとり暮らし。親もすでに他界し、きょうだいや親戚とは疎遠。友人もおらず、定期的に足を運ぶコミュニティにも属していない、もちろん仕事もしていない。

となると、毎日が常にひとり時間なので、あまりにも日常過ぎて、ひとりを楽しむことはできないと思う。むしろ、誰かと一緒に過ごしたり、話したりしないと、どんどん孤独が深まっていってしまう。
(もっとこまめに父に連絡をしてあげよう……)



ひとりの時間がないと、死ぬ。
と感じるくらい、ひとりを欲するということは、それだけ周りに大切で大好きな家族がいるから。

そのことに気づいたとき、苦痛でしかたがなかった頃の子どもたちのことが、なんだかとても愛おしく思えてきました。こんな私でも、「ママ!ママ!」とそばにいてくれる家族には、心から感謝をせねば。ですね。

なぜひとりの時間が必要なのか。それは自分の周りにいる人の大切さに気づくためです。

『& Premium 12』P25 吉本ばななさんの言葉より




意を決して、ひとり旅の話を長女にしてみたところ。

「え?ママひとりでどっか泊まるん?ずるー!てゆーか、そんなお金、どこにあるん?」と、返されました。

子どものほうが現実的やね。

ではでは、またー!

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