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電界怪異図鑑:【アオイロサバリリ】

【アオイロサバリリ】

学名:Luminiscens caeruleus errans
怪異:光放射亜門、サバリリ科
恐怖レベル:★★★★★★★★★☆

「アオイロサバリリ」は、日本の深い森の中で特有の青白い光を放つ不思議な存在です。
このふわふわな体毛から放たれる光は人々を惹きつけ、多くの者を道に迷わせます。霊感のない者にはこの光すら見えませんが、霊的な誘引成分は吸い込むことで効果を発揮します。特筆すべきはその持続性で、一度アオイロサバリリの光に取り込まれた者は、30年以上もの間、精神衰弱状態が続くことが知られています。深い山林で自我を失い、助からない事例は後を絶たちません。

一個体しか存在しないと言われていますが、その影響力は絶大で、正確な記録が残る過去50年だけで見ても、全国での被害者はなんと300人を越えています。明らかに人を誘おうとする挙動が確認されていますが、アオイロサバリリが直接危害を加えた例は確認されておらず、その目的は現在でも謎のままです。

記録に残されている最古の文献では、平安時代の文学者によって「光る森の迷子」としてその存在が記述されています。また、戦国時代の武将、織田信長との接触が伝えられている古い記録もありますが、真偽のほどは不明です。

「光る森の迷子」

アオイロサバリリは夜間に特に活動的であり、新月の夜に活動が最も活発になると言われています。現在、特に奈良県や岐阜県の奥深い森での目撃情報が多く寄せられています。

このアオイロサバリリの名前の由来は、その青白く光る姿と、人々をさ迷わせる性質から、「青色のさ迷い」という意味合いで命名されました。近年では、このアオイロサバリリを研究し、真の姿を解明しようとする研究者も増えてきていますが、非常に危険な存在であるため、新たな研究許可が降りにくいのが現状です。


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