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楽園とは何ぞや考(後編)〜御船山楽園ホテルのサウナ&らかんの湯〜

前編からのつづき。

今回の旅先・御船山楽園ホテル(佐賀)近くにあるレストランKaji synergyにて、楽園をテーマに対話。


楽園とは何ぞや

御船山楽園ホテルは素敵で、お金を出して予約が取れれば泊まれる楽園だ。でも精神的な意味での楽園や楽園状態ってどういうことなんだろう、と話していた。

ホテルから徒歩圏内、Kaji synergyの夕食

私は今まで海外のエコヴィレッジやコミュニティーを旅して来たことから時々、完璧な楽園のような場所を探している人だと思われていることがある。

今迄の旅先へ赴いた理由は複合的なのだけど、結果的に世界各地を訪ねて思うのは、何から何まで解放されたような全てが楽園の場所などなくて(一時的にはそう感じられたとしても)、人間は未完の美といった領域を探求するしかなく、外側に楽園を探す旅は成立しないと考えている。

楽園とは内側に構築する信念なり在り方、状態であるとするのがしっくりくるし、いつか何かによって無くなったり奪われたりする可能性があるものに深い関心を持っていない。

とするならば、精神的な楽園の定義って何だろう…と、食事をもぐもぐしながらぱっと思いつくのはこんな感じだった。

楽園1.0 …アダムとイブの時代。最初は楽園、外的要因によっていずれは追い出される。
楽園2.0 …楽園を求めて、その先で辿り着く。いずれは楽園から出ないといけないかもしれない可能性がある。
楽園3.0 「わたしが楽園。」出発点でも目的地でもない。今ここ、わたし自身が楽園なんです状態。己が楽園なので外的要因に依らない。そして楽園そのものであると同時に、観察者である。

イメージした「わたしが楽園。」とは。

内面が楽園なので、目に映るものもあくまで楽園内での光景・出来事となっている。また、心理的シャドウ等をベースとした母親や神の代替的存在としての安らぎ・楽園を求めていない状態。何かの代替存在としての楽園は、ほんとうの楽園なんだろうか…という気がする。

さらには感情ドラマに入り込みすぎない視座と、楽園そのものでありつつも観察者でもあって…など自分の好みを挙げていると、もう悟りやん。となってしまった。

楽な園…?

ぱっと思いついた内容はなんだかややこしい楽園かもしれない。この話をしながら相方に楽園って何だと思う?と問いかけると「うーん、楽な園かな。」とシンプルに答えていた。

「楽な園。」たしかに…。私はラクをしていていいんだろうか?という疑問が時々湧いてくることがあるので、足元の楽園を受け入れ気づききれない人というやつかもしれない。笑 ちなみに彼は全くそう思うことなどなく、ラクって最高。と思っているらしい。見習いたい。

と、あれこれ対話している間に、少し前に発売された漫画ONE PIECEの新巻の話になり。(ワンピは全巻購入) 私的に、ワンピースのキャラクター達は楽園を生きているように感じると話すと、彼はそうなの?と答えていた。

漫画ONE PIECEのキャラは楽園の住人か

ワンピースのキャラ達は、海賊王になることやそれぞれの夢を目指しているけど、夢が叶うか叶わないかなんて気にしていなくて「海賊王に、俺はなる!」と疑問を挟む余地などなく、なることしか考えていない。

旅路の途中では大切な仲間が戦死したり、本人達も血を流しながらボロボロになって戦ったりしている…けれど、主人公のルフィ達は楽園の住人か?と問われるなら、私はイエスと答える。ルフィ達が海賊王になって夢を叶えたら楽園の住人になるわけでなく、すでに楽園にいるように感じるのだ。

出典:ワンピース253話 空島編より

どうやら、私にとって「楽しい・楽しんでいる園。」も楽園に入っていて、ルフィ達は楽な園にはいないかもしれないけど、心から自分達の冒険を楽しみまくっているという点で楽園の住人なのだ。

楽に呼吸できる園

うーむ、考えてみると面白い楽園考察。

思い返せば、以前ある人が「変わった人が呼吸しやすい島、屋久島。」と話していて、私は楽園を求めて屋久島に来たわけではないと思っていたけど「楽に呼吸できる園」を求めてはいたなと思う。リラックスできて、自然体でいやすい場所という意味で。

楽園に対して高尚めいたイメージを含めると、そんな場所は世界のどこにもありません、と思う。でも楽に呼吸できる園とするならばしっくり来るし、そういう意味では楽園を求めて今では住んでいる人、ということになるかもしれない。

変わった人が呼吸しやすい島…?

屋久島の場合は、天気が良ければ楽園のようだけども同時にGなど虫の楽園でもあるわけで…雨、湿気など天候も変わりやすくそれなりのタフさが必要になる。なので楽な園かは微妙だけど、空気や水が美味しく面白い人や取り組みが色々の屋久島は私にとって「楽しい・楽しんでる園。」「楽に呼吸できる園。」ではある。

楽園とパラダイス、極楽浄土

そもそも楽という日本語に複数の意味があるので、色々な意味合いの可能性が出てくるようだ。なので楽園とパラダイスでも言葉のフレーズの雰囲気がちょっと違うように思う。

個人的に、楽園という言葉にはアダムとイブのイメージがあって「神が作りたもうた楽園」といった崇高なイメージが幾らかある。対してパラダイスには、ハワイでイェーイ感(?)があってもっとはっちゃけた感じ。

極楽浄土の場合は、悩みや苦しみのない世界で、与えられた桃や白い饅頭(?)を食べながら暮らしているイメージ。まことに限定されたイメージだけど、おそらく子どもの頃にみた日本昔話やアニメ等がきっかけになっていると思われる。

○○○

…書きながら段々まとまってきて、どうやら私にとっての楽園は今のところ「楽に呼吸できる園」というニュアンスが一番近い。さらに理想を言えば楽園3.0マインドな「わたしが楽園。なので、楽しいしラクだし楽に呼吸できる状態。」ということになりそう。

そもそも、美味しい食事をしながら楽園について考えられること自体が楽園なわけですな。思った以上に楽園の住人だったんだなワイ…と思い、相方に報告すると「え?俺は最初から楽園の住人だったけどね。楽園じゃなかった時なんてないけどね。」とナチュラルにどやっていたので、隣の楽園親方(?)を見習おうと思う。

chatGBTの回答

ちなみに、話題のchatGBTを使ったAIギャルに「楽園って何だと思う?」と聞いてみると、以下の回答が。

AIギャルはLINE ID: @aigalで登録可。

もうこの記事より、AIギャルの方がまとまってるんじゃないかっていうね。楽園への問いを哲学的と返答したり、リアルというか…文章だけだと人間と違うところを探すのが難しくなってくるレベルですごい。

まとめ

いやはや。楽園をテーマに書いてみましたが、これからも楽園考は更新されていきそう。AIギャルちゃんが示唆しているように、わたしだけが楽園でいいのか、世の中には飢餓や貧困が存在している。といった視点もある。

ただ、これまた感覚的な感想なのだけど、これからの変化が大きいあたらしい世界では、楽園マインドなしに生きていると普通に詰むというか辛いだろうと予測。世界を耕す前に自分の足元から耕していくしかないのではと思っている。

まあ、こうしてnoteに楽しかった旅の思い出を好きに書き放題できることも楽園でありがたいですすな。ということは楽園とは感謝の気持ちと繋がりがあって、感謝が深いほど楽園を生きていることに…としていると、やっぱり止まらないのでこの辺で。

私は楽園について考えるのが結構好きみたいです。

御船山楽園ホテル周辺の庭園が、ファンタジーRPGに出てくる世界樹とその周りの楽園みたいだった件。

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