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MIRAGE THEATRE vol.3を終えて

先日、ようやくミラージュシアターの3回目が閉幕した。前回が昨年の12月なので実に半年ぶり。

前回のホラー特集から一転し、「とどけ!あなたへの思い」というテーマで3作品。

最初は『空花瓶』(高畑颯人監督 12分)の上映。SF、特撮。ずいぶん小道具にも凝っていて、特撮好きにはたまらない内容。劇中に出てくる飛行物体なるものを会場に持ってきてくれていた。

監督は大学時代、大森一樹監督(平成ゴジラシリーズ)が学科長をつとめる大学で映像を学ばれていたとのこと。頼み込んで3Dプリンターを貸してもらい約5時間かけて制作されたとか。なかなかのクオリティ。劇中に出てくる衣装も、SF感満載で羨ましかった。監督は現在、機材の会社にお勤めになられているとかで、終了後ドローンやスタビライザーなど色々見せてくれた。


次は『たぶん僕は幸せなんだと思う。』(繁田健治監督 13分)の上映。

もうね、思いを振り切っているというか、ザ・自主制作映画という感じで好きなものや自分の思いを沢山つめこんだ素敵な映画です。俳優さんの撮り方が独特で、なかなかここまで振り切るのって勇気がいる。

長回しの中に、喜怒哀楽がつめこまれた脚本は泣きながら書いたとか・・・?少し怖い気もするけど、結末の作り方がとっても個性的で楽しい作品だった。

ラストは『Memories』(鎌倉幸男監督 大野達也総監督 10分)の上映。岐阜県各務原市の助成金事業の一環で行われた各務原市映画ワークショップで制作した作品。

スタッフは全員が未経験で、映画制作を学びながら作られている。撮影はたったの1日。これを撮ろうといって制作されたのではなく、ワークショップに集まったメンバーで何が出来るのか?を考えて制作されていた。

火葬場で待つ兄弟がなくなった父の思い出を話すストーリー。実際の火葬場でロケを行ったり、取り壊し間近の庁舎での撮影がされていた。お葬式って少し悲しいシチュエーションだけど、くすっと笑えるハートフルなストーリーに仕上げてあるのはさすがだ。

2時間という短い間、久しぶりのイベントが出来て良かった。なかなか短編映画を観る機会はないし、監督の思いを直接聞ける機会も少ない。そして製作者側からはお客様の反応が見れたり直接感想をもらえたのが良かったと言っていただけた。忙しい中わざわざ駆けつけてくれた監督たちには本当に感謝の思いでいっぱいになった。

企画がスタートしてから1年以上・・・まだまだ上映作品はあります。また夏の終わりぐらいに素敵な企画が出来たらなと思う。それまでに少しでも状況が良くなることを心から祈って。

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