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責任の真理【日本人の誤った認識を正すエッセイ】

責任を負うとは、どういうことなのか。

責任を負うことの意味が分かってこそ、私たちが請け負った仕事を、責任を負って行なうことができ、また、その仕事を受け持った価値も分かるようになる。

責任とは、

『自らの行ないが、自らに返ってくること』

である。


企業や社会、人が誰かに対して仕事を与える時、その仕事に該当する分の”責任”も共に与え、その仕事について、自らの責任を負うようにさせる。

なぜか。

そのように、責任を負うようにさせてこそ、自らが行なった分の見返りを受けることができるからである。


多くの日本人にとって、責任という言葉は、あまり良いイメージを持たないのではないだろうか。しかし、責任を負うことによってのみ、自らが行なった分だけ、受けることができるのである。

すなわち、

良く行なえば、良く行なった通りに報いられる
悪く行なえば、悪く行なった通りに報いられる

これが、責任を負うということである。


そしてまた、”責任者”とは、

『責任感を持って、その仕事を受け持った人』

のことである。


だから、失敗することが無く、問題がない。
だから、受け持った仕事を最後まで成し遂げられる。
すなわち、失敗の責任を負うことがない。
そのような”責任者”が、世界にどれくらいいるのだろうか。

責任を負うとは、どういうことなのか。

その仕事の主権が、自らにあるということである。
だから、誰かが私たちにある仕事を与え、責任を負いなさいという時、それは、その仕事を私たちに任せたということになったのである。

すなわち、責任を負わせる分、信じているのだ。

例えば、誰かが宝石を私たちに預ける時。
私たちは、その宝石の責任者になる。
そしてその分私たちを信じているから、私たちにその責任を問うのである。

『責任者』は、自分が受け持った仕事を成功させれば、その栄光を受けるが、その仕事に失敗するようになれば、それに該当することを自分が解決しなければならない。

問題が生じた時、自分が責任を負って解決するという考えがなければ、初めからその人はその仕事に相応しい責任者になる資格はないのだ。

先程の宝石の例で例えるならば、数百億の宝石を一年間責任を持って管理するように言われたとしよう。

一年間しっかりと管理し、その宝石を全て持ち主に返したならば、これは宝石の責任者として大変に栄誉なことだと言える。

これは今の時代においても同じことである。
資産運用も、銀行も、物の貸し借りも。全て信用がベースとなっているし、それらは責任が果たされた時に、増し加えられていくものである。

しかし、

『もし問題が生じても、私は一切責任を負うことができない』

というならば、その人は真の責任者とは言えないだろう。

責任者は、自分が受け持った仕事に問題が生じた時、自分が責任を負うのだ。

それこそが、まさに『責任感』である。その責任感無しには100%行なうことができない。

多くの人が共同で使うトイレだとしても、そのトイレの責任者がいるのであれば、トイレの紙が全て無くなっても、便器が詰まっても、トイレが汚くても、誰がそうしたのかは問わず、ただ、『私がそうした』という考えで責任を負い、問題を解決することが責任感だ。


しかし、勘違いしてほしくない。
責任者は、該当する全ての問題の責任を負うべきだということを第一に伝えたいのではない。

ただ責任者は、

問題が生じないようにしなければいけない

ということである。


私たちは勘違いしてはいけない。

この社会が仕事を任せる時、問題が生じた時に簡単に解決できそうだから、という基準で人を選ぶのではない。

『その仕事を成功裏に収めてくれる人であること』を信じて選ぶのであり、

『問題が生じないようにしてくれること』を信じて選ぶべきなのだ。

それほどまでに、社会が自分を信じて任された仕事。
それほどまでに社会が自分を信用しているということであり、絶対に問題が生じないように責任者としての務めを果たさなければならない。


あなたは、

自らの家庭に問題が生じた時、全てわたしのせいだと告白することができるか。

同じコミュニティに属する仲間が犯したミスを、わたしのせいだと告白することができるか。

『責任感』は仕事を完璧にさせ、問題が生じないようにする。もし問題が生じても、ただちに解決することができる。

一方で、
責任感のない責任者』が仕事を受け持っても毎日が問題の山となり、問題が解決されない。

それらの仕事に関わる人に不和をもたらし、無秩序な世界を構築してしまう。


今、あなたが何かの『責任者』として活動しているならば、それは、それほどまでに社会があなたを信用しているからであることを知らなければならない。

それらの信頼を裏切るとき、負の責任を背負うことになる。




『責任感』を持って、あなたの受け持ったことについて最善を尽くしなさい。

あなたがはっきりと責任を負う分、そのことに成功するから、

責任を負うべき問題がなくなるだろう。



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