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「自分を生かし周囲をも活かす理念 」                   佐藤亮佑さん

こんにちは! 
今回はシステムエンジニアとして活躍されている、佐藤亮佑さんにお話を伺ってみました。佐藤さんから合氣道への想いや魅力をお伝えします。

佐藤亮佑(さとう りょうすけ)
1987年生まれ、東京都出身。天通合氣道参段。株式会社NTTデータ 第一金融事業本部所属。東京大学在学中に天通合氣道に出会い、現在湯島教室所属。
東京大学大学院卒業後、NTTデータに入社。クレジットカード会社向けのシステムを担当し、現在三菱UFJニコス株式会社に出向中。プライベートでは2020年に結婚、2022年に第一子が生まれる。


合氣道との出会い

― 合氣道を始めたきっかけ

高校は文化部に入っていたため、大学に入ったら体を動かすことをしたいと思っていました。しかし、昔からやっているという経験者が多いスポーツや武道が多く、なかなか気持ちが向かず。
そんな中で探していたところ、合氣道は大学から0からでも始められることを知り、同じ大学に通う高校時代からの友人の紹介もあり、合氣道サークルに入会しました。
入会当初は公式稽古日の参加でしたが、徐々に一般教室の稽古や自主練時間への参加もして、楽しくてほぼ毎日稽古していました。

稽古と実践

― まとめる立場として

天通合氣道の理念にある自分を生かして周囲をも活かすという考え方が、仕事にも活きています。
職場では、プログラム自体を直接触るというよりも、メンバーを率いプロジェクトのスケジュール構築や進捗・課題の把握・解決全体方針などを牽引し、またお客様とも課題の解決や要望を聞きながらシステムを作っていく仕事をしています。
そのなかに各所色々と意見がでたり、時にはぶつかることもありますが、思想が違いながらもその先の目指しているところは同じなんですね。
だから、違うことがあってもすぐに反発するのではなく、まずはそれぞれの意見や話を聞いて受け止めて同じ方向を向いていく
そうすることで双方の考えを理解しながら、お互いがより良い方向を見出すことに繋がっているように感じます。
最初はなかなか信頼してもらうまで時間もかかりましたが、こちらがそういったスタンスで関わっていくことで、相手に申し訳ないことがあっても、しょうがないね、といって受けとめてもらえて、今ではお互いに良い関係性が保てるようになってきていると感じます。

― 非接触でのつながり

コロナ禍ではほとんどテレワークで、この時期に0からスタートするプロジェクトがありました。
オンライン上では、仕事の進捗の確認はできますが、相手の様子や状況をとらえきることが難しかったですね。チャットで逐一確認をしていましたが、相手にとっては手間になっていたかもしれませんが……。
しかし、負担が偏っていないか? とか、雰囲気を捉えることに意識をむけていると、全体的なバランスもとれるようになってきて、周囲に目を向ける・相手を慮るそんな意識の積み重ねが良好な関係性つくりに活きていると思います。


家族の守り手として

― 家族生活で

結婚と子供の誕生により、自分以外に守るべきものができたことは、私にとって大きな意識と態度の変化になりました。
ベビーカーで散歩をすることがありますが、周辺環境から起こりうる危険を察知することへの意識が強くなっていて、事に稽古で相手を捉えるための「察知する」という要素がフル活用されていますね。
また、子供を抱っこする時に、技の稽古の際に行うように、姿勢と丹田を整えてリラックスした状態でいると、わりと落ちつくことが多いのかな、と感じています。
大泣きをしているときにはどうにもなりませんが(笑)。
こちらが落ち着いていることで、子供も落ち着いてきて、まだ片言にしか話せませんが、お互いの意思疎通を感じることが多くなってきました。
そして、なにより家族がいつも笑顔で過ごせることが一番の願いです。

― 背中を見せる

子供の成長とともに、いつか親子で一緒に稽古をしたいなぁ! という希望を持っています。
昇段も目指していきたいですが、これまで審査を受験してきた感覚とは違うものがあって、次の審査では子供に父としての姿を見せたい、そのような意識の変化が芽生えてきました。
資格試験や検定試験などの試験がありますが、特に武道の昇段試験は、自分の生きてきた人生やこれからの人生に深く繋がっているものを感じていて、自分の生き様のようなものを感じるんですね。自分自身もそのつもりで稽古を続けているので、向き合い方に意識の変化というものがあります。

ー 合氣道の魅力は

やはり、実際に技の稽古で相手と触れて、自分の立ち位置であったり間合いの取り方であったり向き合う方向を、体感を通して分かるということが大きいですね。
そのような実感の積み重ねで、距離的に離れていたりオンラインの環境でも、相手を理解したり向いている方向を捉えたり、また、こちらが向きたい方向を理解してもらったりと、実際に触れることがなくともそういった部分に自然と意識が向き、感覚的に捉えられることに活きてくるのかな、というところが、私が感じる合氣道の魅力です。



取材日:令和5年6月1日
記事:創立35周年プロジェクト班

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