『異世界失格(アニメシリーズ 1話〜4話)』〜「異世界行ったら本気」出さない側
視聴環境:U-NEXT
愛人と心中した文豪が、ファンタジー世界に転生するという設定のアニメシリーズ。
転生した先でも、やたらに死にたがるな主人公というアイデア一発で、物語を作っていて冒頭から既に面白い。
ファンタジー世界で、転生した先でも死にたがる太宰治的なイケすかないキザな主人公「先生」が、「恥の多い人生」とか、「グッドバイ」とか太宰治の名言(?)を連発する。
異世界にいるはずの心中しようとした女を探す旅に出るなど、転生ものという設定を使った太宰治大喜利的な作品。
転生者は元々、現実世界では碌でもない人間ばかりなので、転生先でもそのチートスキルを使って問題ばかり起こす。転生者たちは、「異世界行ったら本気」を出したりしない。なるほど確かにそうなるよねといった展開。
物語を続けるために、かなりの工夫や仕掛けを積み重ねていく。ここら辺は『葬送のフリーレン』と一緒で、一発アイデアからの展開がよく出来ていると感じた。
この作品で主人公の「先生」は、そうした駄目な転生者たちを、地上に送り返すための存在であったという発想の転換。
星新一が活躍している頃だったら、星新一が書いてそうな感じる愉快なアイデアだった。
https://isekaishikkaku.com
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?