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『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』(映画)

視聴環境:Amazon prime video

【内容】
歌手のホイットニー・ヒューストンの生涯を描いた作品。

※ネタバレ(?)します。


【感想】
音楽映画として、それぞれの物語と連動した音楽シーンと、わかりやすいストーリー展開で、エンタメとして心地良い作品でした。

と同時に、つい10年ちょっと前まで生きていたホイットニーの人生を、ビックバジェットのエンタメとして、赤裸々に描いてしまうハリウッド映画の凄みを感じました。

ということで、内容について多少のネタばらしをしつつ、話をしていこうと思います。
映画の冒頭近くで、ホイットニーの若い女性と濃厚なキスシーンから始まり…
えっ、どういうこと?
そこそこのおっさんの自分には、ホイットニー・ヒューストンというとケビン・コスナーと共演した映画『ボディーガード』のイメージが強く、そういう人だったんだとういう戸惑いと意外性で、映画に引き込まれていきました。
別に、レズビアンであるということが特別な感じではなく、普通の恋愛として自然に描かれているのも、脚本や演出の巧みさを感じました。
ちなみに別に同性愛を描くのが得意な脚本家ということでもないとも思うのですが、『ボヘミアン・ラプソディ』の脚本家が書いているとのことでした。
大傑作とまではいえないですし、凄まじい演技を魅せるといった映画ではないですが、こうしたレベルの作品がコンスタントに作られる状況下というのは悪くないのではないかなあと思ったりしました。
というか、逆に毎回そんなに人間感や倫理観を問い直されるような作品を観続けるというのはしんどいなあと…むしろこのくらいのバランスの映画が良いなあと思ったりもします。

ホイットニーは、48歳で亡くなっているんですね。
今ちょうど読んでたり、展示を観に行った夏目漱石が亡くなったのは49歳だったことを思い出したりしました。
別に両者にそれ程の共通点もあるとは思われないのですが、何かしら50歳前で亡くなるなりの生き方という面では、どこかになような生き方のサイクルがあるような気もしたりしました。
もしかしたら、苦しい家庭環境と、創作活動での苦悩からの肉体や精神の限界値が、人間にとってここら辺の年代にあるのではないかなあとか…
自分がそこら辺の年齢になってきて、何となく自分や周りの感じを見ていると、50歳あたりは無理が祟ってくるような気がします。特に元々体力あった人とかが、そのまんまの勢いで不摂生に生きようとして、失速したり、身体を壊したりって、よくよくあるパターンかなあとか…

https://www.sonypictures.jp/he/11221228

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