てん🐻🥦

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最近の記事

タイ

1年間タイで暮らし、働いていました。 そして、帰国しました。 ほんとはタイにいる間にいろいろ書くべきだったかもしれないしせめて年末に締めくくりの文章を書くべきだったかもしれない。素晴らしい経験に縋り付いて過去のことをしたためるのは未練のようで好きじゃないから。そして、過去のことってその時の気持ちをそのまま思い返すことって絶対に無理だからね。知らない間に脚色しちゃう。 そして、すでに新しい日本での生活が少しずつ始まっていて、タイでの1年の素晴らしさを語ることは、今がそこまで

    • あきらめさせて のその後

      いやあ、2020年は日本中、いや世界中?でいろいろ起こりそうな予感がする年ではあったけど、東京事変復活はうれしい。2020年スタートの瞬間にこのニュースとは、ハッピーニューイヤーだわほんと。 2012年に解散ツアー@横アリに参加しました。 東京事変についてはアルバム教育とシングルを押さえていたぐらいで、その他アルバム曲全曲を押さえていたわけではないもののこれはいかなくちゃと。音楽素人にもそう思わせる本当にかっこいい音のバンド。もともと林檎ちゃんは幸福論の頃から好きでシング

      • ミーハーな気持ちが持つパワー

        久しぶりに、わーっと盛り上がるタイプのライブに行った。 本来の自分を思い出せた気がしている。本当に本当に行って良かった。 FM802主催のRADIO CRAZY。いわゆるフェス。 会場には大小4つのステージがあり、3日連続でたくさんのアーティストがライブをする。 私が行ったのは3日目、12月27日金曜の回。 bonobosホストでゲストボーカルを招きながらFISHMANSトリビュートライブをするということで、こんな最高すぎる貴重な機会はない!と参加したかった。が、この日は

        • 京都へ

          有給休暇が24.5日余っておりしかも諸事情により来年で消えちゃいそうなのでこれは勿体無いと、誕生日と翌日に2日の休暇をとった。旅に出たいなと思いながら宿も取っていなかった前夜。比較的勝手が分かりつつも非日常な場所が良くて、それは長崎でしょう!と思い長崎行きたい欲が強かったのだけれど、大好きなホテルセトレグラバーズハウスがなんと休館日。これは長崎はまた今度にしなさいってことだねと自分勝手な解釈をし(本当はフライトが朝早かったのが大きい)、京都へ。 京都はご近所な感覚が強いので、

          長崎

          節目の時の直前、人生6度目の長崎へ。 何度行っても毎回新たな楽しみ方ができていて嬉しい。 開国、隠れキリシタン、信徒発見、龍馬、原爆と、何かと歴史の転換の舞台になってきた土地。時に痛みを伴う変革の時を生き抜いてきた長崎は、静かに耐え忍ぶ街、耐えること、そして赦すことのできる強さと優しさを持つ街という印象がある。高校生の頃に読んだ遠藤周作の"女の一生 キクの場合"がそんな私の中の長崎の印象形成を更に手伝う。 今回気付いたのは、坂の街は、坂があるゆえに見える景色が広く大きく、

          短すぎる季節

          DVDプレイヤーに入れっぱなしにしていたbonobos日比谷野音ライブDVD。 ジュラシックワールドを観るために久々に取り出してみたら、あらまあこんなに素敵なデザインだったんだなあと。水彩画みたい。ピンクの色味も素敵。 そういえば人生で初めてのクラウドファンディングでゲットしたんだ。目標額に集まったら野音ライブの様子をDVDにできます!ってやつ。こんな世界があるんだあって思ったな。無事目標額に集まってDVD化されてリターンゲット。このDVDだけでなく、新譜にメンバーのサイン、

          短すぎる季節

          知らない街へ

          見知らぬ土地に行ってみたくて、思い立って昼に家を出て、観光本も持たず岡山へ。隣県なのに心的距離がめちゃくちゃ遠い県。神戸市民にとって、東側の京都大阪はちょっとそこまでな感覚だけど、岡山は完全に旅行扱い。の筈だったけど新幹線で35分とは、鈍行でしか向かわない大阪京都より恐ろしく近く感じた。近いどころではない。ご近所だ。 道中の新幹線ではおすすめスポットを調べることもなくひたすらツイッターでロッキンレポート読み漁り。本当に日常の延長で岡山まで。ちなみに連結部分で立ちっぱなし。な

          知らない街へ

          味わうこと

          今秋初お善哉。初おしるこでした。 上野はみはしにて。 つぶあん大好きなので田舎しるこ派です。 あんみつが売りのお店だけどやっぱりお善哉。 もらった栗クリームあんみつも美味しかった。 季節を味わっていると思うと、普段は特段好物でない栗もとっても美味しく思えます。 食わず嫌いだったいちじくもそんな感じで3年前に食べられるようになりました。 味を舌だけで捉えるのでなく感性や心でも捉えるようになったってことかな。 歳を重ねるって良いことだな。 小話。 ちなみに善哉とおしるこの

          味わうこと

          ひとがご機嫌になるとき

          下りののぞみに乗っている。 進行方向右側に富士山がご覧いただけます。 短い時間ではございますが、美しい富士山をお楽しみください。 列車のアナウンスがそう告げる。 慌てて体を捻る。 左側3列席真ん中に座る私は、ちょっと見づらいけれど、体を縮めて反対側の窓の外を覗き見る。 アナウンス内容に違わず、見事なブルーの快晴を背景に、富士山がキリリと自信ありげにそこに立っている。 心に光が差す。良い日になりそうな気がする。 そんな風に心が動いているのは私だけじゃないらしく、ひとり乗

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          声をあげて泣く

          堰を切ったように泣いてしまった。 声をあげて泣きながら、堰を切るってこういうことか、と思わず冷静に考える自分もいるぐらい、まさに堰を切ったように泣いてしまった。 ずっと自分の上にかかっている薄く、けれど流れていかない大きな雲は、現状へのフラストレーションや自身の過去の選択への疑問や嫉妬の積み重ねで日々増幅していたようで、人から不意にもらった本質を捉えたたった一言で、ついにこらえきれず雨に変わった。 誰にも気付かれないように、自分自身にも気付かせないように、私の選択は正し

          声をあげて泣く

          祈ること -カトリック校で培った、自分を知り言葉にすること

          初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は、初めに神と共にあった。万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。 - ヨハネによる福音 私はカトリック校出身だ。中高時代は毎週のようにミサがあり、毎朝、そして下校時にも祈りの時間があった。カトリック行事のために聖書の一節の暗誦もさせられた。英語の授業は英語の祈りから始まった。英語の祈りの暗記は中学入学時の最初の課題だった。

          祈ること -カトリック校で培った、自分を知り言葉にすること

          タカアシガニを見てゐしは

          水族館(アカリウム)にタカアシガニを見てゐしはいつか誰かの子を生む器(うつは) 坂井修一の短歌だ。 俵万智の“ あなたと読む恋の歌百首 ”にも選ばれた歌だ。 深い海の底で生きるタカアシガニ。 日の光を浴びることなく、それゆえ進化することもなく形を変えずにいる。実のところは知らないけれど、そんな感じの妙な生き物。その妙さは神秘的とも言えるだろうか。 水族館で薄暗い照明に演出されたそれは、自分が何万年も前の海の底に沈み込んだような気持ちにさせる。 そんなタカアシガニの水槽は

          タカアシガニを見てゐしは

          内田也哉子さんの弔辞

          弔辞で悲しみや感傷以外の涙を誘われたのは初めてに近い感覚だった。 ほっとする、救われる、許される、そんな思いがした。 樹木希林さんの娘、内田也哉子さん。 彼女の仕事については正直よく知らない。 昔観た映画 ”東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜” で、樹木希林さん演じるオカンの若い頃を演じていたぐらいしか知らない。 彼女については仕事よりも、家庭環境の独特さについて世間と同じレベルで知っているぐらいだ。 お母様はあの個性、父親は何者か知らないけれどなんだかとんで

          内田也哉子さんの弔辞

          事務職に誇りを持つ事務職の話

          知らないうちにどんどん世界が変わっているらしい。 時代がどんどん動いているらしい。 なくなる仕事と言われているらしい。そんなことは知っている。 けれど、完全にゼロになるのは流石にまだもうちょっと先じゃないかな。と信じている。 就活THE氷河期世代だった私が事務職に就いて8年。職場には「上司」と言われる職種の人が300程、スタッフと言われる人が400程いる。スタッフの中で私と同じ職種の人は半分か250ぐらいだろうか。 私は職場環境、上司、同僚に本当に恵まれたと思ってい

          事務職に誇りを持つ事務職の話