事務職に誇りを持つ事務職の話

知らないうちにどんどん世界が変わっているらしい。

時代がどんどん動いているらしい。

なくなる仕事と言われているらしい。そんなことは知っている。

けれど、完全にゼロになるのは流石にまだもうちょっと先じゃないかな。と信じている。

就活THE氷河期世代だった私が事務職に就いて8年。職場には「上司」と言われる職種の人が300程、スタッフと言われる人が400程いる。スタッフの中で私と同じ職種の人は半分か250ぐらいだろうか。

私は職場環境、上司、同僚に本当に恵まれたと思っていて、何よりも仕事自体が好きで、サザエさん症候群なんてものになったことがなかった。むしろ職場に行く方が元気になる、心がシャキッと健康になる。学生時代より今の方がずっと良い、そう思って社会人の日々を送っていた。

けれどここ最近ちょっときっかけがあって、今のままでいのかな、と漠然と思ったりもしている。なんというかもう少し私だけの強みをちゃんと持ちたい。

折しも今は誰しもが発信できる時代。「一般人」という言い方が適切でない、もはや一般人なんてくくりの人はいないんじゃないかという時代。

AIに仕事がとって代わられる、今後どんどん仕事がなくなっていくと言われる時代。

だからこそ、好きなものがある人が強い時代。

本当の安定とは?なんて考えさせられる時代。

そんな時代の流れを、常にのんびり生きがちな私でもさすがに感じていて、このままでいいのかな、私の強みってなんだろう、私も何か発信できる人になりたいなあ、とかそんなことが頭をかすめるようになっている。

そうは言っても私に発信できることなんてないなあと思っていたのだけれど、いや、私は事務職に、私がしてきた仕事に誇りを持っているんだから、そのことについて書いてみてもいいんじゃないかな、と。

特に事務職なんて、事務職以外の人からしたら、何にやりがいを感じるのか、何が楽しいのか正直全く想像できないんじゃないかなと思う。いわゆるバリバリ働く人達からしたら、絶対事務職なんて嫌だって人も多いはず。

私も就職前は、事務職なんて差が出ない、誰でも同じレベルでできる仕事なんだろうなあと思っていたけれど、差はものすごく出る。どんな仕事でも人により差が出るものだとは思うけれど、事務職だってそうなのだ。

仕事への向き合い方について同僚に話していると、「てんさんを見ていると私にもまだまだできることがあるんじゃないかってモチベーションが上がるし会社への愛も深まります!」と言われたりする。社外の友達に仕事のことを話していると「てんちゃんは仕事が楽しそうだね」と言われるし、「てんちゃんの職場いいなあ」と言われたりする。他の業界でも総合職で内定をとっておりうちとの2択で悩んでいた学生のOG訪問を受けたあと、その学生に「てんさんのお話を聞いてその日のうちにてんさんの職場に入ることを決めて人事にご連絡しました」と言ってもらえたこともある。うちの会社は事務職も人事評価によりボーナスに差をつけてもらえるのだが、一番上の評価を頂けている。

それって自分が仕事を楽しめているってことだと思うし、他者から評価をいただけるという目に見えるご褒美は嬉しくありがたいもので、そういう評価を頂けて、かつ私自身これまでしてきたことに誇りを持てているということは、私にも得てきたものがあるはずだし、発信できることがあるんじゃないかと思う。

しかも、事務職について熱く語る本ってあんまりないんじゃないかと。事務職をフィーチャーしてもね、、、となるだろう。それは分かる。笑

あと、事務職に誇りを持っていると明言する事務職もそうそういないと思う。笑

だからこそ、書くことに意味があるんじゃないかと。

事務職で内定をもらって、この先やっていけるかなあ、やりがいを持てるかなあ、結構能動的に動きたいタイプなんだけど事務職にそんなこと求められてないのかなあなんて不安を抱いている人がいたらもしかしたら役に立つこともあるかもしれない。

事務職事務職と言ってるけど、別に事務スキルをあげる方法を滔々と語るつもりもない。そういったこともたまに挟もうかとは思うけれど、それよりも私なりに培ったコミュニケーション論、仕事への向き合い方なんてものが比重を占めそう。なので、職場での対人関係に悩んでいる人がいたらちょっと参考になることも書けるかも?しれない。(人事にも、誰とでもハーモニーを奏でられる人、だとか言われている。そう評価されることで面倒なポジションを任されることもあるのだけれど。笑)


常に目の前の人にプラスアルファを。”北風と太陽”の太陽でいる。むかついたときほど相手に優しく。苦手な人には歩み寄る。対等な関係。会ったことのないひとのためにもできることを考える。400人いるスタッフのワンオブゼムに甘んじない。組織をより良い方へ動かそうの気持ちで働きかける。不便だなあで終えずにシステムを変える。代わりの「きく」存在を目指す。見える化する。採番を大切に。信頼されるべくひとつひとつのことに誠実に取り組む。マウンティングさんとの付き合い方。きっかけになる勇気。YES・NOで答えられる質問。相手の時間を作る。黒子でいる。仕事に軸を持つ。軸があればどんな新しい指示も対応できる。

私がこれまで大切にしてきたこと、しっかり残しておこう。

そして、私がこれからどんな人になりたいのか、考えていこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?