文章添削士の部屋(文章添削士協会)

文章添削のプロ「文章添削士」が、日々の学びや趣味などについてつづるブログです。

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最近の記事

【日本の冠婚葬祭~通過儀礼⑥初誕生日~】

 このブログでは、日本の儀式を見直し、少しでも後世に継承していきたいという想いで様々な行事や儀式をご紹介しています。前回は『初節句』についての回でしたので、今回は『初誕生日』について書いてみようと思います。  前回のブログはこちら  『初誕生日』というのは、その字の通り、赤ちゃんが生まれてから初めて迎える誕生日のことを言います。つまり、満1歳の誕生日ということです。  その祝い方には地域によって様々な習慣があるでしょうが、非常によく行われる祝い方として、「一升餅」があり

    • ゴールデンウィークは読書を楽しもう!

      ゴールデンウィークは、日常から離れてリラックスする絶好の機会であり、何よりも読書に没頭する時間が持てるのは大きな喜びです。ゴールデンウィークを既に楽しんでいる方も、これから休みを迎える方も、積読本を消化しつつ、読書をより楽しむための計画を立ててみるのはいかがでしょうか。 1. 積読リストを整理しよう  まずは、積読本のリストアップから始めましょう。どの本を読むか決める際には、気分や興味に合わせて選ぶのがポイントです。普段なかなか読めないぶ厚い長編小説を読むか、あるいは短編集

      • 文章を書く目的を明確にするには?

        初めての場所へ車で出かける際、事前に調査を行いますか?おそらく、出発前にカーナビで目的地を入力することが多いでしょう。 しかし、正確なルートを選択するためには出発地と目的地を明確にする必要があります。さらに、カーナビは複数のルートを提案することがあり、事故情報や渋滞を考慮しながら最適なルートを選択する必要があります。 文章を書く際も同様に、伝えたい相手は誰なのか、伝えたいことは何なのか、何のために伝えるのか、これらの目的を明確にすることが重要です。テーマを選定し、文章の構

        • 縛られ、工夫し、創造する -中村桃子『「自分らしさ」と日本語』

           この連載では、ある添削士が新書の中高生向けレーベルから毎回1冊を取り上げ紹介します。中高生の読者に向けて書いていますが、知的好奇心の強い小学生、学び直したい大学生や大人の方々が読んでくださるのも大歓迎です。 * * * 「ぼくは望んで妊娠しています」  価値観の多様化と医療技術の進歩により、ついにヒトのオスも妊娠できるようになった…わけではない。上の一節は、タレントの最上もがさんが2020年11月、第1子を妊娠したことに関連して自身のSNSにつづったことばである。  こ

        【日本の冠婚葬祭~通過儀礼⑥初誕生日~】

          視写は脳トレに効く⁉

          皆さんは「脳トレ」と聞くとどのようなことが思い浮かびますか? 数独やクロスワードパズルのように、与えられた問題を解いていくものを思い浮かべる方も多いかと思います。 また、子供の頃に「しりとり」や「なぞなぞ」などお互いに問題を出したり、答えたりすることで楽しみながら言葉について学んできた方も多いでしょう。 実は、視写も脳トレに適した学習方法なのです。 視写をすることで、記憶力の向上、集中力の強化、思考力が身に付くなどの効果があります。また、手書きで書き写すことで脳と手と

          【日本の冠婚葬祭~通過儀礼⑤初節句~】

           このブログでは、日本の儀式を見直し、少しでも後世に継承していきたいという想いで様々な行事や儀式をご紹介しています。前回は『お宮参り』についての回でしたので、今回は『初節句』について書いてみようと思います。  前回のブログはこちら  『初節句』というのは字の通り、赤ちゃんが生まれてから初めて迎える節句のことを言います。実は、節句というものは全部で5つありますが、一般的に『初節句』の対象になっているのは、3月3日の『上巳の節句』と5月5日の『端午の節句』です。  『端午の

          【日本の冠婚葬祭~通過儀礼⑤初節句~】

          視写学習による文章の基礎力向上講座(その2)

          『ローマは一日にして成らず』 という有名な諺があります。 文章力を上げるための即効性のある方法はありません。毎日試行錯誤をしながら書き続けていくことが最終的には文章力が上がります。 今回も、前回に引き続き、視写学習を使って文章力を上げる方法と注意すべきポイントについてQ&Aでまとめてみました。 前回の内容と併せて読んでいただけると嬉しいです。 Q:視写を使って文章力を向上させるにはどうすればいいですか? A:視写を使って文章力を向上させるには、まず自分が書きたいテー

          視写学習による文章の基礎力向上講座(その2)

          視写学習による文章の基礎力向上講座(その1)

          4月に入って、いよいよ新学期のスタートという方も多いでしょう。 入学式、入社式を終えられたばかりという方もいらっしゃるかもしれません。 新しい季節を迎えて、この機に文章を書くチカラを〜(以下同) 今回は、視写学習によって、文章作成の基礎力がどのように向上するのかを、Q &Aでまとめてみました。 Q:視写とは具体的にどのような学習方法ですか? A:視写とは、他人が書いた文章を見ながら自分で書き写す学習方法です。これにより、文章の構造や表現方法を自然と身につけることができま

          視写学習による文章の基礎力向上講座(その1)

          【日本の冠婚葬祭~通過儀礼④~】

           このブログでは、日本の儀式を見直し、少しでも後世に継承していきたいという想いで様々な行事や儀式をご紹介しています。前回は『お宮参り』まで進んでまいりましたので、今回は『お食い初め(おくいぞめ)』について書いてみようと思います。  前回のブログはコチラ。  お食い初めは、書初め、出初め(式)と同様、「○○初め」と付くことから、何かを初めて行うことなのだとは、おわかりかと思います。これは読んで字の通りですが、赤ちゃんが誕生して、初めて食事をする儀式のことを言います。  別

          【日本の冠婚葬祭~通過儀礼④~】

          文章の構成を理解し、自分の文章に活かす方法

          学校の授業で、先生が黒板に書いたことをノートに書き写した経験をされてきた方が多いかと思います。 黒板に書かれていることをノートに書き写していくことを板書と言います。書いてあることを一時的に覚え、視線をノートに移して、記憶したことを書く。そして再度黒板に視線を戻して、新しい部分を覚えていく作業を繰り返していきます。 板書をすることで、ただ聞いているよりも、先生の教えについて理解を深めることにつながります。 同じように、本に書かれていることをノートに書き写すことが視写

          文章の構成を理解し、自分の文章に活かす方法

          「やる気」の仕組みを操れ -外山美樹『勉強する気はなぜ起こらないのか』

           この連載では、ある添削士が新書の中高生向けレーベルから毎回1冊を取り上げ紹介します。中高生の読者に向けて書いていますが、知的好奇心の強い小学生、学び直したい大学生や大人の方々が読んでくださるのも大歓迎です。 * * *  定期試験を前に、カンペキな計画を立てる。しかし、なぜか試験前に限って机の整理や読みかけの漫画に手をつけてしまい、計画は次第に崩れていく。結局大して良い成績は取れなかった。提出書類には「次回はもっと頑張りたい」と書いたけれど、やる気ってどうすれば出るんだ

          「やる気」の仕組みを操れ -外山美樹『勉強する気はなぜ起こらないのか』

          視写で読解力を高めよう

          と聞くと「えっ?」と思われる方も多いと思います。 もともと、日本語では「。」は「句点」であり、英語の「ピリオド」と同じように文章の区切りとして用いられています。 しかし、日常のコミュニケーションで意思の疎通が上手くいかないと「!」のような感嘆符だとポジティブで、「。」だとネガティブだと捉えられてしまうことが起こるのです。 日常生活の中で読解力を高めるためには、文章を読む速度を上げることです。しかし、速読だけではなく、文章の内容を深く理解することも重要です。そのために

          【日本の冠婚葬祭~通過儀礼③~】

           このブログでは、日本の儀式を見直し、少しでも後世に継承していきたいという想いで様々な行事や儀式をご紹介しています。前回は生まれてから初めて迎える儀式としての『お七夜』と『命名式』についての回でしたので、今回はそれに続く『お宮参り』について書いてみようと思います。  前回のブログはこちら↓  赤ちゃんは生後約1ヶ月を迎えると、『お宮参り』を行います。お宮参りは、男の子が生後32日目、女の子は生後33日目に行うことが一般的でした。しかし、男女で1日の違いがある意味は明確に伝

          【日本の冠婚葬祭~通過儀礼③~】

          語彙力が増える魔法の本!?

          語彙力が豊富な人の発言にはついつい引き込まれてしまいませんか。語彙力があると、自身が伝えたいことを過不足なく伝えることができ、「いまいち相手に自分の意図が伝わらない」というモヤモヤを感じることが少なくなるだろうなあ、うらやましい、と私は常に感じております。そこで、語彙力を増やすために有効な手段を私は考えてみることにしました。そして私がたどり着いた手段は「辞書を読む」ということです。 インターネットで単語を調べると、その単語の情報しか得られないことが多いのですが、紙の辞書で調

          幼い頃、ゲームがことばの先生だった

          私が小学生の頃、初めてゲームを手にした時の衝撃が今でも忘れられません。 特に印象に残っているのは、ポケットモンスターパールでおじいさんに「なんかいいことば」を教えてもらったことです。「キュビスム」や「ユビキタス」という語彙をそこで初めて知りました。何か良くわからないけれど、響きが凄そうで面白いことばだ、といたく感動したことを覚えています。ポケモン世界の住人たちが、当時小学2、3年生だった自分の脳内辞書に書き込みを入れ、ページを増やしていく。彼らの手助けのおかげで、今でも新し

          幼い頃、ゲームがことばの先生だった

          日本の冠婚葬祭~通過儀礼②~

          このブログでは、日本の儀式を見直し、少しでも後世に継承していきたいという想いで様々な行事や儀式をご紹介しています。今年の1月から冠婚葬祭儀式の内容に入り、2月からは通過儀礼について書いております。前回は『誕生』の儀式について触れましたので、今回はそれに続く儀式についてのご紹介となります。 前回のブログはこちら 人がこの世に生を受けてから初めての誕生祝いまでに迎える儀礼には、『お七夜』『命名式』『お宮参り』『お食い初め』『初節句』などがあります。 本日はその中で、『お七夜~

          日本の冠婚葬祭~通過儀礼②~