不運スタンダードを卒業する
自己理解は自分を鎖に繋ぐ不毛な思い込みに気づくきっかけになります。
思い込みはそれ自体を持っていることを気づかないか、正しいと信じている二つのケースがあります。
代々続く家族や地域の習慣もあれば、経験を重ねて自分にとってそれが良かったと結論付けたものもあります。
いずれにせよ思い込みがここまでの人生を創り上げてきたので、その全てを手放す必要はありませんが、今に行き詰まりを感じたり、人生を変えたいときには自分がどんな思い込みを持っているのかを知ることが大切です。
思い込みの中でも、
・事実ではないこと
・続けていても幸せにはなれないこと
これらは、本来の自己に制限をかけているものになります。
いわゆる「不運スタンダード」と呼ばれるものをお持ちの方は実は意外に多いです。これも信じていては幸せに制限がつくし、事実ではないことが殆どです。
例えば、
・自分はいつも運が悪く、〇〇さんはいつも運が良い
・楽しみにしている行事はいつも雨
・頑張っているのに、いつも最後にこける
・お金に縁のない人生
・恋愛で酷い目に遭う
・いつも騙される
・自分の価値は低い
・都合よく扱われる
なんとなくでも本当はこう思っていませんか？これらは実際にセッション中に出てきた例です。
過去にショックな出来事があり、そのときに経験で「学習」をして、次に「心が傷つかない」ように自衛する心理なので、これはこれで「そのとき」には必要な思い込みでした。人は傷つきたくないので、無意識にでも「心」を守るように思考や自己ルールを作り上げます。
過去に起きたショックな出来事から現在に至るまでに、どんな人でも人生経験を積んでいます。その人生経験は過去に耐えられなかったことでも、次第に乗り越えられるように内側は成長を続けています。
もしも今に息苦しさを感じて、自分を変えたいと思うのならば「当たり前」を見直してみませんか？自分を守るために決めた「過去の制限」はもう必要がないことが大半です。
雨の多い日本では、雨男・雨女が殆どです。学校行事での雨が多いのならば、その日に行事があった学校の全員が運が悪いことになります。でも実際に「いつも雨」で運が悪いと考える人は少数です。同じ経験からの学習は同じスタンダードを作らない例です。
お金に縁がないと考える人が見直すと良いのが「必要」の定義です。お金に縁が無いと感じる人は、外食やファストフードが多いとの統計もありますが、「必要」のないものを「必要」と感じてお金を右から左に流してしまう傾向があるそうです。これは生活習慣や価値観を見直しすることで消費から貯蓄に移行が可能です。運が悪いのではなく、習慣を変えるだけで解決するもので、決して宿命ではありません。
「頑張っているのに、何故か欲しいものが、いつも最後に手からすり抜ける」これはまさに不運スタンダードの魔法を自分でかけてしまう例です。
本気で自分が成功するイメージを持たずに、何かにチャレンジを続けているのはシンドイだろうと激しく共感します。ギリシャ神話のシーシュポスにあるように、到達出来ないことを続けることは罰に等しくなります。そして達成できなかったときには、さらに自分への負の魔法をどんどん強めてしまいます。
これは自己信頼が低い場合に起きやすいので、一気に思い込みを外すのは難しいですが、小さな成功を重ねて達成感を増やしていけば、いつか不幸スタンダードの魔法が必要なくなります。いつも自分で成功への強烈な魔法をかけて、最後にしっかり幸せを掴み取るイメージで迷わず行動したいです。
不運スタンダードを持ちやすいのは、子どもの頃の育てられ方にも影響されるものです。不運スタンダードを幸運スタンダードに書き換えるには、日常の小さな成功体験と自己理解の両面でアプローチするのが良いですね。
いつも恋愛が上手くいかないと決めてしまう方に多いのは、自分が本当に求めていないお相手を追うケースです。これは恋愛に運がないのではなく、自分が本当にしたい恋愛をきちんと把握していません。寂しさや劣等感などを埋める手段として恋愛を求めると、悲しい恋愛になるケースが多いです。自分自身を諦める前に、相性や自分の理想を明確にするだけで恋愛が成就しやすくなります。自尊の傷が恋愛でも不運スタンダード思考を発動してしまう例です。
「いつも」という言葉は本当は「いつも」じゃなくて、「ときどき」や「たまに」だったりします。頭の中で本当に期待していない結末を何度も想像しているから、あたかも「いつも」のような錯覚をしているだけで、事実としての「いつも」を受け入れると、今まで気づかなかった「いつも」がそこにあることが殆どです。
「いつも」運が悪いではなく、「たまたま」そんなことがある。そう言い換えてみてください。
新しい「いつも」は行動の制限をくして、新しい「幸運スタンダード」を作ることなります。
新しい「幸運スタンダード」はまた新しい挑戦を可能にしていきます。
ご自身の持つ「思い込み・スタンダード」を客観するのに最適なのはこちら
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