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マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代 (角川文庫) 文庫 門井 慶喜


マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代 (角川文庫) 文庫 

門井 慶喜 (著)

$解説
気鋭のミステリー作家が案内する名作の秘密。推理作家協会賞受賞作!

気鋭の歴史作家が『時の娘』『薔薇の名前』『わたしの名は赤』などの名作をとおして、小説・宗教・美術が交差する「近代の謎」を読み解く!

$読者レビューより引用・編集
直木賞作家!門井慶喜先生のがっつり濃いミステリ評論本。
本書のテーマは「歴史ミステリとは何ぞや」。普通「歴史ミステリ」といったら「歴史の謎を解く」「トンデモな真相」「現実の過去に起こった出来事の、現代人の探偵役による検証」を思い浮かべるところですが、本書での定義はもっと広く「歴史を素材にしたミステリ」、どちらかといえば「過去を舞台にして虚実入り混じったミステリ」が中心。
「本能寺の変の黒幕はー」や「『万葉集』は外国語で読み解けるー」みたいな話題を期待した方々は残念。
俎上に挙げられるのは『時の娘』『緋色の研究』『アッシャー家の崩壊』『荒野のホームズ』『薔薇の名前』『わたしの名は赤』等々。
「歴史ミステリの読み解き方」といいましょうか「ミステリ小説を通して歴史の移り変わりを読み解き、それをフィードバックしてミステリ小説の成り立ちを読み解いてみせる」というまことにお堅い歴史ミステリ論。
十九世紀イギリスにおけるミステリ小説の流行と同時期のフランスにおける印象派絵画の流行を結びつけるなど、こじつけ臭いなと 思いつつも、著者の該博な知識と論理展開に丸め込まれてしまう。
全十講中、最も興味深く読めたのはミステリ前史ともいえるゴシック小説論。

$商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

名作ミステリを読み解くと、美術が、宗教が、歴史が見えてくる!『時の娘』に隠された絵画の秘密、『緋色の研究』が提示する産業革命の功罪、『薔薇の名前』で描かれた宗教裁判。ミステリと絵画の密接な関係を論じながら、時代背景や当時の文化事情に華麗なロジックで鋭くメスを入れる。ミステリと歴史小説を知り尽くした気鋭の作家ならではの、画期的な近代史入門書。第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)受賞作。

著者について

●門井 慶喜:1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年「キッドナッパーズ」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。08年『人形の部屋』で、09年『パラドックス実践』で日本推理作家協会賞候補、2015年には『東京帝大叡古教授』が第153回直木賞候補になる。主な作品は『天才たちの値段』『天才までの距離』『血統(ペディグリー)』『新撰組颯爽録』『家康、江戸を建てる』など。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

門井/慶喜
1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年「キッドナッパーズ」で第42回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。16年、『マジカル・ヒストリー・ツアー―ミステリと美術で読む近代』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)





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