ミライエコールってどんな団体?〜私たちの理念に込められた思い〜
初めに
今回は、私たち「ミライエコール」に興味を持ってくださった方々に、私たちは何を目指した団体か、そして私たちの理念にどのような思いが込められているのかについてお伝えしたいと思います。
団体名の意味は?
まずはじめに、私たちの団体名、
「ミライエコール」の由来を皆さんご存知でしょうか?
この名前は、「未来へcall」で未来へ呼びかける、そしてフランス語で「学校」という意味の「école(エコール)」をかけたものになっています。より良い未来の学校に向かって発信していくべく、この名前に決定しました!以下に述べている団体理念も、そのような思いのもと作ったものです。
私たちの理念とは?
私たちミライエコールの理念は、
「学校生活に、君の声を。」です。
そして具体的な3つの目標は、
①生徒が学校生活に関する自分の考えや意見を言えること
②生徒の意見が周りに無視されないこと
③生徒みんなが自分たちで学校生活をもっとよくできると実感できること
まず私たちは、「学校で『これがおかしい』と思ったときや、『もっとこうしたい』と思ったとき、生徒が意見を言える」そして、「その意見は周囲によって無視されたり抑圧されるべきではない」状態にしたいと考えています。
この2つが、目標の
①生徒が学校生活に関する自分の考えや意見を言えること。
②生徒の意見が周りに無視されないこと。
ここでは、「生徒の意見が全て受け入れられるべきだ」と考えているのではなく、生徒の意見が不当に軽く扱われたり、無かったことにされてしまうのは間違っている、という思いを込めて「無視されない」という表現になっています。
そして、「自分の生活には自分自身が参加していて、自分に決定権があるから、意見を言うという選択肢もあるのだ」というメッセージを伝えたいため、目標の
③生徒みんなが自分たちで学校生活をもっとよくできると実感できること、としました。
ここで、どうしたら③の状態になるのでしょうか?
私たちは、①と②が達成されることによって、だと考えています。
つまり、生徒が自分の考えや意見を言えて、それらが周りに無視されないことによって、「自分が何か言えば学校生活が変わる可能性がある」と感じ、生徒皆が、「自分たちで学校生活はもっとよくできる」と実感できるようになるということです。
そして、このような状態になることで、生徒が学校生活に関する自分の考えや意見を言いやすくなっていくと考えます。
よって、①、②、③は互いに連関しているのです。
これら目標①〜③を考え、一番大きな団体のキャッチコピーを考える時が来ました。
これについても、数多くの案があがりましたが、その中で、私たちが何をしたいのかを一番シンプルに表し、①、②、③を包括する
「学校生活に、君の声を。」に決定しました。
理念の裏には?
私たちは、理念を考え言語化する際、まずは具体的な目標から考えることにしました。そして、とにかく思いつくものを上げていきました。
「生徒が学校について意見が言える」
「生徒が『自分の生活には自分が参与できる』と思えるような学校」
「意見を言っても意味がないという雰囲気を変えていく」
「学校での閉塞感・圧迫感がない」
「学校外に助けを求められる」
「生徒も先生も全員が同じように自分の意見を言える」
「生徒の権利が尊重される」
こんな風に、たくさん、そして様々な意見があがりました。
そして、メンバー間で議論する際、多くの論点があがり、様々な思いのこもった理念になりました。
まず、「学校という場に限定するのか」ということ。私たちの活動は主に学校が舞台になるものの、生徒の生活は学校だけで行われるわけではなく、「自分の生活全般について、自分が決める選択肢があるのだ」ということを伝えたい思いもありました。
団体理念では学校という場に限定していますが、前述のメッセージを伝える上で、私たちは学校という場を主軸として、生徒を取り囲む学校以外の環境にも活きるようなできるようなアプローチをしていきたいと考えています。
次に、「先生について触れるか」ということです。
私たちは、生徒の意見を聞こうとしない先生がいることを問題視している一方、生徒の権利だけを強調したいのではなく、学校において生徒と先生がどちらも自分の意見を言えて、話し合いの場があり、みんなで学校について決めていけるのがいい、と考えています。「生徒vs先生」の構造ではなく、「生徒+先生」の構造になるような学校が理想なのではないでしょうか。
団体理念では生徒のことにしか触れていませんが、私たちはこのように考えています。
そして、「生徒の権利が尊重される」など、人権問題に関わるような表現を入れるかどうかということも議論になりました。この表現だと、「具体的に権利が尊重されているとはどういうことなのか?」「『うちの学校では暴力沙汰はないし、生徒の権利くらいは既に守られている』と思う人もいるのではないか?」など、受け取られ方も様々になってしまうという意見もあります。
団体理念にはこのような内容は入っていませんが、「生徒の権利が尊重されているとはどういう状態なのか」「今の学校で生徒の権利が十分に守られているのか」ということは、これからも団体として考えていこうと思っています。
さらに、「いかにより多くの人に届く団体理念にするか」ということも熟考しました。今、生徒の皆さんの中には、「学校のあり方について意見を言ってみたけど無視された」という人もいれば、「学校生活なんてすぐ終わるし、不満をわざわざ解決しようとするなんてめんどくさすぎる」という人もいるでしょう。
私たちの活動は、まず「学校のあり方について意見を言ってみたけど無視された、抑圧された」という人に一番届きやすいのではないかと思います。
一方で、私たちはそれだけでなく、「不満はあるけど言ってもどうせ変わらないでしょ」、「学校生活なんてすぐ終わるし」という人や、学校の先生方を始めとする大人の方々にも、
「自分の生活には自分自身が参加していて、自分に決定権があるから、意見を言うという選択肢もあるのだ」
というメッセージを伝えたいと考えています。
そのことがより多くの人に届く理念にしたかったのです。そこで、始めの章で書いた通り、①②③の3つがあり、さらに3つの間で相関関係のある目標を定めました。
最後に
私たちの団体理念に込められた思いは、伝わったでしょうか?ここに書いてきたように、この理念は私たちの思いを凝縮したものであり、だからこそ、この言葉の表面だけには収まらない思いもあります。
そして、私たちの思いは、私たちの活動によって一番表れてくると思いますので、
これから全国の学校生活をよりよい、いきいきとしたものにするべく、
この理念に基づいて、全力で活動していきたいと思います。
執筆:山口セナ