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人類の知恵に学ぼう 日本の仏教「天台宗」

天台宗とは、隋の時代に中国浙江省天台県で天台大師智顗(ちぎ)が開いた
仏教の宗派で、平安時代に最澄が唐より持ち帰って日本に広めました。

天台宗では、万民すべてが仏になることができる法華一乗の教えを説いています。

「乗」とは、まさに乗り物のことで、身分に関係なく死んだ者は1つの乗り物で仏の世界へ導かれるということを表しています。

最澄は天台教学に加え、教えが共通する「密・禅・戒」の三宗も日本に広めました。

さまざまな教えを融合する天台宗は、ご本尊も寺院によりさまざまなのが特徴で、釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来、薬師如来などが祀られています。

正式には、「南無宗祖根本伝教大師福聚金剛(なむしゅうそこんぽんでんぎょうだいしふくじゅこんごう)」ですが、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を唱えることが多いようです。

【よく読まれる経典】
・「法華経(ほけきょう)」
・「大日経(だいにちきょう)」
・「金剛経(こんごうきょう)」
・「蘇悉地経(そしつじきょう)」
・「梵網菩薩戒経(ぼんもうぼさつかいきょ)」

【主要な寺院と現在】
・比叡山延暦寺(滋賀県大津市)
・中尊寺(岩手県平泉町)
・三千院(京都市大原)
・日光山輪王寺(栃木県日光市)

最澄が日本で広めた天台宗は、さまざまな教えを包括した仏教界の大学の
ような存在です。

当初は政治と古来の仏教を切り離すために取り入れられた新しい仏教でしたが、誰もが仏になれるという教えは民衆に浸透し、今でも多くの宗徒が心の拠りどころとしています。

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顕密二教の法要儀礼 天台宗では仏の教えを顕教(けんぎょう)と
密教(みっきょう)の二つに分類します。

天台大師の教えを日本に伝え、比叡山を開いて教えを弘め、天台宗を開いたのが伝教大師最澄です。

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