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名作劇場「童話の世界から:日本編」vol.9「かちかち山」

むかしむかし、おじいさんの家の裏山に、一匹のタヌキが住んでいました。
タヌキは悪いタヌキで、おじいさんが畑で働いていますと、悪口を言って、夜になるとおじいさんの畑からイモをぬすんでいくのです。

おじいさんはタヌキのいたずらにがまんできなくなり、畑にワナをしかけてタヌキをつかまえました。

性悪ダヌキは、おばあさんを騙してタヌキに言われるましばっていたなわを
ほどかせてしまいました。

そしておばあさんを殴り殺して、裏山に逃げていきました。

おじいさんがオイオイと泣いていますと、心やさしいウサギがやってきました。

ウサギはタヌキをやっつける方法を考えると、タヌキをしばかりに誘いました。

そのしばかりの帰り道、ウサギは火打ち石で『カチカチ』と、タヌキの背負っているしばに火を付けました。

「おや? ウサギさん、今の『カチカチ』と言う音はなんだい?」
「ああ、この山はカチカチ山さ。だからカチカチというのさ」

そのうちに、タヌキの背負ったしばは、大きく燃えだしました。

タヌキは背中に、大やけどをおいました。

次の日、ウサギはとうがらしをねって作った塗り薬をもって、タヌキの所へ行きタヌキの背中のやけどに、とうがらしの塗り薬をぬりました。

タヌキは痛さのあまり、気絶してしまいました。

数日するとタヌキの背中が治ったので、ウサギはタヌキを釣りに誘いまし。
そしてタヌキは、泥でつくった茶色い舟に乗りました。

やがてタヌキの泥舟は全部溶けてしまい、タヌキはそのまま海の底に沈んで
しまいました。

この作品の作者は不明で出典も明確ではないようです・・・?

昔話。動物社会の抗争や葛藤を語る動物昔話。五大お伽噺の一つで,国民
童話の名のもとに,明治以降とくに親しまれた、とのことです。

他の昔話同様、いくつかの地方に細部の異なる民話の存在が知られています。

勧善懲悪の物語として江戸時代ごろより表立って語られたようですが、教育指導の一環なのでしょうね、今のSNSが絵で時代まで戻ればこのような童話になって色んな啓蒙を行ったのかも知れません。

ただ、いずれ結構グロテスクな内容であることは事実です。

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