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今更人に聞けない四字熟語vol.3「荒唐無稽」「隔靴掻痒」

「荒唐無稽」(こうとうむけい)

【意味】
言動に根拠がなく現実味がないこと、デタラメであることです。

【語源】
「荒唐無稽」は、「荒唐之言(こうとうのげん)」と「無稽之言(むけいのげん)」に由来しています。思想家であり、道教の始祖のひとりとされる、荘子(そうし)の著書『荘子(そうじ)』に、「荒唐之言」という言葉が見られます。この「荒唐之言」の「荒唐」は、限りなく大きい、大きくつかみどころがない、という良い意味で使われていた言葉です。

【例文・使い方】
(1)そんな荒唐無稽な提案は受け入れられない
(2)荒唐無稽な計画に見えるが、きっと彼なりの根拠があるのだろう
(3)彼は荒唐無稽な人だ

指さされて「荒唐無稽」な人だと言われたくはないですね。
自分はダメ人間の部類だとは思いますが、自分の言動には責任を持ち常に現実的な生き方をしているつもりですが・・・?


「隔靴掻痒」(かっかそうよう)

【意味】
靴の上からかゆい足を掻(か)くという意味から、思いどおりに物事が進まず、歯がゆくていらいらするようす。 また、物事の徹底しないことをいう。
「隔靴」は靴による隔たりを意味。「搔痒」は掻くことと痒いことを意味。

【語源】
古代中国の仏教関連書物から来ています。中でも「無門関」や「景徳伝灯録」にある一節から生まれたとされています。他にも「続伝灯録」や「徂徠集」にも似たような記述があるとか。これら複数の出典から広まったのではないかと考えられています。

【例文・使い方】
(1)「隔靴搔痒な状態が、腹立たしい」
(2)「私は会議の行方を、隔靴搔痒の思いで見守った」
(3)「彼の仕事の仕方は、隔靴掻痒の感がある」

靴の上から足を掻いても確かにムズムズして中途半端な気分に陥ります。

日常会話や文章の中ではあまり使わない熟語ではありますが、気持ち的には
良く理解できる熟語であります。

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