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夢中になれることが日々の彩りに①~フロー理論から~

みなさん、こんにちは!

前回はポジティブな感情、”生きてるなー”と感じられる時間を意識的に作ることの重要性をお伝えしました。

ぜひ、”自分で自分のために作った時間”、大切にしてくださいね。

実はこのポジティブな感情はウェルビーイングの源泉と言われています。
日々創意工夫をしてポジティブな感情を得ていくことがウェルビーイングを高めるポイントになるということですね。

今回は、ポジティブな感情を得るためにできることをフローという理論を説明しながらお伝えしていこうと思います。


■フローとは

みなさんはフローという言葉を聞いたことはありますか?
最近ちらほらとこの言葉を見聞きする機会が増えてきた気もしていますが、とても素敵な考え方なのでこれを機に改めてぜひ知って頂けると嬉しいです。

まず、”フローとは何か”についてですが、これは…

「目の前の活動に完全に没頭している状態のこと」です。

例えば、楽器の演奏、創作活動、読書、はたまた事務作業などなど。
我や時間を忘れて何かにのめり込んで取り組んでいる状態、これがフローです。

フローを体験した時の特徴としては以下が挙げられます。

・フロー状態では思考や感情は存在しない
・時間が実際よりも早く/遅く感じる
 ⇒「もうこんなに時間が経ったの!」「(あんなにやったのに)まだこんな時間なんだ」のような感覚
・フロー状態後に爽快感、楽しさ、満足感、自尊感情の高まり、自己コントロール感など良い感情が感じられる

いかがですか?
あんなことあったなー、と思い当たることがある方も多いのではないでしょうか。

フローを体験するとネガティブな思考や感情からも切り離されるため、何か没頭できるような活動をひとつでも持っておくと余暇がさらに充実していきますよ。

ネガティブから距離を取ることができ、活動後にポジティブな感情を得ることができるフローはまさにウェルビーイングにとって大切な考え方です。
※前回もお伝えしましたが、ネガティブを完全に無くすことは不可能なので、意図的・意識的に良い感情を感じるための行動を起こすことがウェルビーイングにとっては大切になります。

■フローを体験するには

では、次にフローに入るためのポイントをお伝えします。

まず意識して頂きたいのは「活動の目的を明確にすること」「チャレンジ(挑戦)とスキルのバランスが程よく保つこと」です。

ここで下の図を見てみてください。

フローへチャンネルを合わせてみよう!の図

この図が表しているのはフローへのチャンネルの合わせ方です。

あまりにチャレンジングだと不安感が高まる一方、スキルが高まっているのに同じレベルのことを繰り返していると退屈感が生まれてくるのは何となくイメージがつくところですね。

チャレンジ(挑戦)とスキルのバランスがポイントです。

ここでサッカーを例に考えてみたいと思います。

日本代表に感化されたある少女/少年が「サッカーがうまくなりたい!」と思ったとき(これが活動目的の明確化ですね)、初心者は何から始めたらよいでしょうか。

ボールと友達になるためにまずは膝でリフティング練習が良いかもしれませんね。
リフティング練習を繰り返していると徐々に回数が増えてきてうまくいっている感覚が得られてくると思います(活動に集中してポジティブな感情を得られている良い状態ですね)。

ではこの膝でのリフティング回数が少し増えてきたタイミングで「じゃあ次は試合に出てみよう!」と言われるとどうでしょうか?

まだ膝でしかボールを触ったことのない状態で試合と言われると不安になってしまいますよね。

一方で「あと3年は膝でのリフティング練習を続けてください」と言われると飽きてしまわないでしょうか。

挑戦とスキルのバランスを考えると、次は膝に加えて足の甲でのリフティング、頭を使ってのリフティング、パス練習など徐々にステップアップしていくと良いですよね。

このように少しずつチャレンジとスキルのバランスを取りながら成長していくためにはコーチやメンターといった指導者/伴走者の存在が重要です。

何かをやろうとしたときにうまくいかないこともあると思いますので、良い点も改善点も適切なフィードバックを受けることで成長を感じられるといいですよね。


ここまで書いてみて、改めてフローの考え方は例に挙げたようなスポーツや芸術活動への適用もそうですが、教育や仕事場面にもっと応用して良いのではと考えているところです。

ひとりひとりの状態に合わせて今やるべきことや次のステップを調整し、うまくいったときにはその努力や姿勢をポジティブにフィードバックすること、うまくいかなかったとしても次にまた一歩踏み出すために一緒に考え励ますことでひとりひとりの可能性を最大限引き出すことの大切さを感じます。


さて、今回はフローの考え方を紹介しましたが、フロー理論の提唱者ミハイ・チクセントミハイさんは没頭状態と同様(もしくはそれ以上)に大切なことを著書「Flow -the psychology of optimal experience-」の中で多く触れられているので、次回紹介したいと思います。

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