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「知らなかったことを知ったときのキラキラした相手の顔を見るのが好きなんです」(社員インタビュー#01 /薬局事業部/村井)

みなさんこんにちは、てまりノートです!
今回は、株式会社スパーテル 執行役員であり、 薬局事業部のエリア長と「てまり涌波薬局」の薬局長を務める村井のインタビューをお届けします。

薬剤師としてのキャリアや働く上での価値観、てまりグループへの入社動機まで、たっぷりお話いただきました!


薬局事業部にて、エリア長兼薬局長を務める村井
2019年3月入社

北陸大学薬学部を卒業後、新卒でドラッグストアに入社。店舗/調剤薬剤師・新卒・中途採用担当・教育担当・店舗立ち上げ担当など、薬局経営に関わる業務を幅広く経験。2019年てまりグループ入社。現在は執行役員(エリア長 兼 薬局長)として、経営と複数店舗のマネジメントを両立。経験を活かして、新入社員向けなど、各種研修についても携わっている。

PROFILE


■薬剤師らしからぬキャリアを積んで20年。稀有な経歴が大きな強みになった。

ーーてまりグループに入社されるまでの経歴を教えてください

 新卒でドラッグストアに入社し、14年勤務しました。当時は「売り場の薬剤師」か「調剤の薬剤師」のどちらかを選べたので、私は売り場の薬剤師を希望しました。店舗で市販薬の相談に応じるだけでなく、レジや商品の補充をするのも売り場薬剤師の仕事です。そして約10年前、結婚したタイミングで調剤の薬剤師に異動しました。現在てまりグループで対応しているような、いわゆる調剤薬局の薬剤師の業務をそこで教わりました。

ーードラッグストアの薬剤師は調剤をやりたい人の方が多いイメージがありますが、売り場を選ばれたんですね

 調剤といっても20年ほど前の話なので、まだ在宅医療が発展していませんでしたし、売り場と調剤で薬剤師の数は半々でしたね。店長をやりたいと言っていた同期の薬剤師もいました。私は売り場以外にも本部で人材教育に携わったり、商品部バイヤーの商談に同行したり、色んな部署を経験していたので薬剤師としては稀有な人間だと思います。薬剤師らしからぬ薬剤師人生を歩んできました。

ーー少し過去に遡りますが、大学ではどのような学生時代を過ごされたのでしょうか?

 父の仕事の都合で生まれは愛知県ですが、3歳で東京に戻り高校卒業まで過ごしました。実家を出たかったのと、人混みが苦手でのどかな場所で生活してみたかったので、大学は寮のある北陸大学に進学しました。学部は薬学部です。大学時代は水泳部に所属し、部活にもがっつり打ち込みました。

ーー大学生の頃から薬剤師を目指していたのでしょうか?

 薬学部を選んだ理由は、病気・薬・栄養といった生きるために必要な勉強ができるからです。結果的に薬剤師国家試験の受験資格を得られる学部であっただけで、薬剤師になりたかったわけではありません。ただ「学ぶため」に薬学部へ進学しました。当時の薬学部は4年制だったので、午前は座学で午後は実験というようにカリキュラムが詰め込まれていましたね。

ーー生きるために必要な勉強をしようと思ったきっかけは何でしょうか?

 中学時代に受講していた進研ゼミで、大学で学べることや職業について紹介している特集ページがあったので読んでいたんです。その時に興味があったのが薬学部や薬剤師でした。もし子育てをするなら病気や薬といった知識はあった方がいいですし、私は人に質問するのが苦手なタイプだったので、自分自身で問題を解決できたらいいなと思っていました。それと、叔母が薬剤師の資格を持っていたこともあり、遠からず耳にする資格ではありました。

ーーなるほど。就職活動をする頃には薬剤師の道だけを考えていましたか?

 昔から漫画や小説を読んで声を出してみるのが好きで、将来は声優になりたかったんです。中学・高校時代から声優の仕事は狭き門ということを知っていましたし、親に負担をかけず自分自身で夢を叶えようと思っていたので、まずは就職してお金を貯めてから声優の専門学校に進学しようと考えていました。「初任給が高い」「買い物に行って嫌な思いをしたことがない」という理由でドラッグストアに就職することを決めました。部活の先輩が働いていたので紹介してもらい、入社した流れです。

ーー入社後は調剤ではなく売り場の薬剤師を希望されたとのことですが、理由を教えてください。

 薬学部に進学した理由にもあるように、「病院に行かなくて済む健康に生きるための学びをしたい」というという気持ちを潜在的に持っていたんだと思います。病気の治療のための薬を調剤するのではなく、心身ともに健康な方を対象としたサポートをしたかったんです。自分が手に取るのも市販薬の方が多いですし、性に合っていると思いました。

ーー実際に売り場に立ってみてどうでしたか?イメージ通りの仕事でしたか?

 正直、入社前に仕事のイメージはしていなくて、純粋に仕事が楽しかったです。薬剤師の仕事に夢中になっていたので、結果的に当初目指していた声優の道には進みませんでした。

ーー仕事が楽しいと感じる瞬間を教えてください

 売り場での陳列方法を工夫してみたら商品が売れるようになったことや、接客したお客様から「ありがとう」と言ってもらえた時ですかね。石川県は感謝の気持ちを伝えてくれる方が多くて、ありがとうの言葉に救われています。

ーー売り場での仕事が村井様に合っていたんですね

 そうですね、お客様と話すことは苦痛ではなかったです。何かを組み立てる、組み上げるというのが好きなので、売り場を自分で企画して作っていました。自分が知らなかった世界を知れたのはすごく楽しかったですね。もし最初の配属が調剤の薬剤師だったら大学で学んだことの復習になっていたので、ここまでのめり込んでいなかったかもしれません。

ーー何店舗か現場での経験を積んでから本部へ異動となったのでしょうか?

 入社1年目は石川の新庄店で勤務し、2年目の9月に新店舗の薬剤師として富山県にある入善店へ異動しました。当時は年間5店舗くらいのペースでしか出店していなかったので貴重な機会でしたね。店舗の立ち上げを経験させてもらいました。
 そこから3〜4ヶ月経った頃、現場と教育担当を兼任し始めます。店舗での仕事をしながら、エリアごとに実施していた勉強会の講師をしていました。そして組織編制で教育を専門とする部署が立ち上がり、私は2つの部署をそのまま兼任することになりました。

ーー勉強会ではどのようなことをしていたのでしょうか?

 薬剤師以外の若手スタッフを対象とした勉強会で、商品の特徴や販売方法、市販薬の売り分け、接客について薬剤師視点で指導していました。風邪薬ひとつとってもたくさん種類があるので、薬の専門知識がない一般の店舗スタッフでも、お客様の要望に近い商品を提案できるように勉強会を通じて伝えていました。

ーー教育の仕事はご自身に合っていましたか?

 はい、楽しかったです。私と話すことで「得した」と思ってもらえたらそれは嬉しいことですし、「知らなかったことを知ったときのキラキラした顔」を見るのが好きなんだと思います。それと、自分は人に何かを伝える、教えるということが実は好きなんだということが勉強会を通じて分かりました。

ーー当時印象に残っているエピソードはありますか?

 登録販売者の試験ですね。今までは「薬剤師」もしくは「薬種商」という資格をもつ人がドラッグストアで薬を販売できたんですが、薬事法の改正で薬種商が廃止され、「登録販売者」という新しい資格が新設されました。ドラッグストアとしては急いで登録販売者を集めなくてはならない状況になったんです。店長は必須で他のスタッフも登録販売者の資格試験を受験しようという流れになりました。
 私は社内講師として社員をサポートしなくてはならなかったので、この時は試験勉強と社内研修の準備が重なって本当に大変でしたね。過去問がなく「この文章の中から問題が出ますよ」といった手引きしかない状態だったので、外部に委託して作ってもらった模擬試験を社員に解かせたり、他にも点数が低かった社員の補講もしたりしていました。

ーー店舗の仕事をしながら社内講師をするのは大変ですね。試験は上手くいったのでしょうか?

 とにかく受けられるところは受けてといった感じで、社員には5会場ほど受験してもらいました。おかげで初年度の合格率は95%超えでした。店舗業務と社内講師の兼任は大変でしたが、店舗のスタッフが協力的で私が抜ける時はフォローしてくれたので、乗り越えることができました。

ーーその後はどのようなキャリアを積まれたのでしょうか?

 それからは店舗業務を外れて本部で「採用・教育」をメインに担当していました。新卒・中途採用に携わったり、無資格者の内定者研修の講師をしたり、合同企業説明会に採用担当として参加したり。店舗業務は外れたものの、商品の勉強会でエリアを回ることはありました。

ーー採用・教育の部署では何年ほど働かれたんですか?

2009〜2011年の2年間ですね。業務内容が濃かったので体感としては5〜6年働いた感覚があります。

ーー新店の立ち上げ、教育、薬局長と色んな経験を積まれたんですね。ご結婚されたタイミングで調剤へ異動されていますが、新たな発見や学びはありましたか?

 薬剤師資格を持っているだけで、本部業務ではほとんど活用できていませんでしたし、将来を考えた時に調剤を経験しておいた方がいいと思ったので異動しました。「相手の話を聞いて必要な情報をお伝えする」という根本的な部分は一般薬を販売するのと変わりませんでした。ドラッグストアの店舗では生活のアドバイスを学べたので、そこは私の強みでしたし調剤の現場でも活きて楽しかったです。ただ、同じ作業の繰り返しで新しい学びが少ないのは自分に合わないと感じていました。


■せっかく仕事をするなら「楽しい!面白い!」と思える時間を過ごしたい 〜てまりグループへの出会い〜

ーーてまりグループと出会ったきっかけは何でしょうか?

 だんだんと以前の職場に魅力を感じなくなってきてしまい、この先何十年もこの気持ちのまま薬剤師をするのはどうなんだろう……と考えるようになりました。さらにその頃入院して1か月間休養することになり、将来のことを冷静に考えました。
 主人が人材派遣会社に勤めていたので、薬剤師を募集している企業がないか相談したところ、スパーテルからお声がかかり、採用面接を受けた流れです。

ーーもともとてまりグループのことは知っていたのでしょうか?

当時てまり薬局は10店舗くらいあったので知っていましたが、運営元が株式会社スパーテルだということは知りませんでした。

ーーてまりグループに入社を決めた理由は何でしょうか?また、当時抱いていた印象を教えてください

 薬局長として毎年出席していた保険業務研修会で、てまりグループの社長が登壇されていたので、社長の名前や話されていた内容を覚えていました。社長は穏やかな方ですし、常に前向きなお話をされるのが印象的でしたね。当時てまりグループは小回りが利く規模だったので「自分のやりたいことに挑戦できるかも」と思い、入社を決めました。

ーーてまりグループに入社して何かギャップはありましたか?

 まず近隣医療機関の「先生との距離」の近さに驚きました。以前勤めていた会社は近隣医療機関とのお付き合いがなかったので、先生と接すること自体が初めてだったんです。地域包括ケアシステムだったり、医薬連携・薬薬連携だったりが想像以上に進んでいることにびっくりしました。施設調剤に関しても以前の職場では配達員さんが施設まで届けていたので、自分で調剤して届けてというのは初めてのことでした。施設の中に薬剤師が入り込んでいることも、てまりグループに入社するまで知りませんでした。

ーー薬剤師として新たに学ぶことがたくさんあったんですね

「薬局の外に出ても薬剤師ができることが意外とあるんだな」と感じましたね。例えば、薬局でお客様から「祖母が施設に入居している」という話を聞いたら、こう対応した方が施設側は喜ぶのでは?というように次に使う人たちのことを意識して仕事するようになりました。




■てまりグループは「今」が楽しい時期。アイデアをどんどん言葉に出してカタチにしていきたい

ーーてまりグループとして、今後強化していくべきこと、足りないことは何でしょうか?

 仕事をしていると「質問の宛先が分からない」「この案件は誰に相談すればいいのだろう」ということが度々あり、組織として脆弱な部分がまだあると感じています。このあたりは整理が必要ですし、もっと整ってくると連絡系統がしっかりするのでこれから変えていきたいと思います。

ーー薬局事業部で働く社員に求めることは何でしょうか?また、自分自身の課題があれば教えてください

 社員自身の目標や成長のためにもぜひ向上心を高く持ってほしいです。現状維持ではなく、数年後、数十年後と先の目標まで自分でつくれると仕事を通じて有意義な時間を過ごせるのではないかなと思います。せっかく仕事をするのであれば働く中でも「楽しい!面白い!」と思える時間をつくってほしいですし、この考えに共感してくれる社員がもっと増えると嬉しいです。会社としてこれからのフェーズなのかもしれません。
 お給料に関しても、自分でスキルアップしたり、等級を上げたりしていかないと昇給しないということを理解できていない社員がまだいます。お給料は仕事の対価として支払うものであり、「責任のある仕事をしてその分手当をもらう」ということを理解してもらいたいです。これらの価値観に共感できる人材を発掘していかないといけないですし、部下をどのように育てていくかは、今の自分の課題です。楽しみ、喜びを見つけてもらえるような環境がつくれたらいいなと思います。

ーー薬局事業部で働く社員へメッセージをお願いします

 てまりグループは今まさに成長期で、自分がやりたいと言ったことにチャレンジできる環境です。実際に私も一昨年の2月に「新入社員研修をやりませんか?」と上司に提案したところ即OKが出て、自分が発案したものがカタチになりました。アイデアを持っている社員はたくさんいるので、あとはそれを言葉にして行動するだけです。会社として今が本当に楽しい時期ですし、成長期だからこそ従業員のパワーが必要です。10年、20年と経って組織が大きくなったら今ほど柔軟に動けなくなると思います。薬剤師も、パートナーも、職種を問わず力をもっている社員ばかりなので、やりたいことはどんどん声に出してカタチにしてほしいです!

ーーこれから入社する社員に求めることは何でしょうか?

 これをやりたい!こんなのがあれば良いのに!といったアイデアが欲しいですね。「やりたい」は誰でも言えるので、やりたいで終わらずに「どうしたら実現できるのか」まで考えていただけるような方と一緒に働きたいです!


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・インタビュアー   ー T.A(Square,Inc.)
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インタビュー内容は2024年8月現在の内容です

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