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深夜にしか行われないコンサート

かつて
サーフィンをオールシーズン
行きまくっていた頃、
海に行く前夜、必ず観る
DVDがあったんです。

サーフィンを世界中に流行らせた
Taylor Steele監督の作品たち。

若い世代のサーファーにフォーカスし、
そのアグレッシブなサーフィンと
サーファー自体の進化を撮ったものが
彼の作品の特徴です。

今でも
Taylor Steele監督チョイスの音楽を聴くと
目の前に沖の光景が広がり、
独特な潮の香りを思い出させます。

Taylor Steele監督は
当時先端のサーファー × 当時先端の音楽
という公式で
(※決してビルボードチャート上位曲
  というわけではありません)
若いサーファーを夢中にさせました。

作品はどこかアングラ感があり、
「自分たちサーファーは
 他の人種と違うんだ!」

といった特別感を味わせてくれました。

彼のビデオは、
必ずラストにその年、彼にとって
ベストだったサーフシーン、
ベストだった音楽を載せます。

サーフィンを
スポーツではなくサブカルチャーとして
根付かせた人であり、
彼の作ったビデオは

若いサーファーがイキるためのもの
でもありました。笑

Taylor Steele監督は年齢と共にメッセージ性の強い作品に変わっていきました。
激しいアクション系のものではなく、人間や国やアイデンティティにフォーカスしたものへ。

よくあるリラックス系の
アコースティックな
サーフミュージックは
ショートボーダーは聴きません。

攻めの音楽です。
まだまだ若かったですしね。

ホンダ、黒の中古の4WDオデッセイに
友達4人、時には5人、4,5枚のボードを
ギュウギュウに押し詰めて
その日1番波のいい
千葉のサーフポイントで
他の友達とも待ち合わせて
ワイワイと。

頭の中は海。全ては土日のために。

車の中ではTaylor Steele監督の
どのサーファーのシーンが
良かったかを延々と話してました。

MUSEとの出会い



イギリスのバンド、MUSEに
出会わせてくれたのも
Taylor Steele監督の作品から。

2003年発売の「Absolution」

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この中の
「stockholm syndrome」
(ストックホルム症候群)

意味は、誘拐犯と人質が長時間過ごすことで
人質が徐々に犯人に好意を寄せていくと
いう心理現象。

Taylor Steele監督はこの曲を
作品に使いました。

ベストなサーファー
ベストなアーティスト。

「CAMPIGIN 2」2005年リリース。

世界タイトル11回保持者という
ケリー・スレーターのパートです。

今改めて観ると
サーフィンとしては
2020年のサーフィンの方が
断然、進化してますが、 
この時のエキサイティングな気持ちは
今のサーフィンより優っていますね。



MUSEライブ!


カッコいい。

過去をいつまでも記憶する耳



この数年で何か自分の中で
大きな変化が訪れました。

それは
モノへの執着心はほぼ無くなり、
精神的な充足を求めるように
なっていたこと。

世代によって
きっと変わるものなんでしょう。

よく中年男性が
「最近涙もろくなって」

なんて話を耳にしたりしますが
多分、それは
今まで精神的な豊かさを
蔑ろにした結果かも
しれません。

クールにドライに世の中を
生きていくのも大切なスキルですが、
なんと言えばいいのか…。

男性的な処世術だけで生きていくと
どこかで目詰まりが起きます。

もちろんライフステージが
変わり、結婚や子供を授かるという
「誰かのために生きる」「守る」
と変わっていくので
「仕事仕事」となります。

それが「泣くこと」によって
浄化されているような気がします。

目詰まりが起きた時、そんな時には


泣くこともなんらかのデトックス。

こう考え、
自分が少し泣くことが必要な時は
夜中に書斎にこもり、

同じくMUSEの
「Exogenesis: Symphony Part 3      (Redemption)」

エクソジェネシス(脱出創世記):交響曲第3部(罪の償い)

鉄拳さん作の「振り子」を観ます。


歌詞は

Let's start over again
Why can't we start it over again
Just let us start it over again
And we'll be good
This time we'll get it, get it right
It's our last chance to forgive ourselves
振り出しに戻そう
なぜ僕らはやり直せないんだ
ただ もう一度やり直させてくれ
そうすれば 僕らきっとうまくいく
今度こそうまくやれる ちゃんとやれる
これが僕ら自身を許す最後のチャンスなんだ

鉄拳さんは男女のストーリーとして
男性の償いについて描かれています。

歌詞はourselvesなので、
女性に何の罪もありません。笑

歌詞なんて解釈自由ですからね。

MUSEとの出会いは必然?


もちろんこのシナリオ自体でも
美しいのですが、(男性目線でですね)

僕の場合のourselvesは

うまくは言えませんが

各世代の自分自身に
許しを乞うてるような感じがします。

「stockholm syndrome」では
物質への執着、物質への歪んだ愛情。

「Exogenesis: Symphony Part 3      (Redemption)」
ではその歳、その歳の自分の
あらゆるものへの不安や恐れ、怒りへの
許しを乞う曲。

執着することは、失うことの不安に
不安は恐れに
恐れは怒りに
怒りは憎しみに
憎しみは苦痛へ。

負のループ。

これではダメだと、

今では夜中にこっそり付き合う
MUSE。

MUSEは
「詩の神、瞑想」
「音楽、芸術、学問の女神たち」
という意味の他に
「物思いにふける」という
意味もあります。


ここまで読んでくださってありがとうございました😊






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