命の味は、おいしい。(閲覧注意
いとこが命を絶った。
母が詳細を言わなかったから、おそらくそういう事だろう。
もう大学1年生だったなんて知らなかった。小さい幼児だった記憶しかあまりない。
母の妹さんは突然訪ねてきた。
「急にごめんね〜、娘の同級生の子が育てた大根送ってくれたから、皆さんに分けようと思って〜」
「ありがとうございます」
僕は顔色ひとつ変えずに頭を下げた。気の利いた言葉も出てこなかった。
「それじゃあお姉ちゃんによろしくお願いしますー」
叔母にあたる彼女が吊り上げるほおは、なんだか灰色っぽく