カラフルな闇へ

なにもみえない。なにもきこえない。

その確かにカラフルな世界に
ふみだす足は小刻みに震える。

「なにが正解なんだ?」
「自分が通るべき道はどこだ?」

音も無き声は無限と思える闇に吸い込まれる。
そうしてより一層、漆黒の彩度が磨かれていく。

おれはどこにいくのだろうか
10年後の世界で自分は何をするのだろうか
成功とは、正解とは、善とは、使命とは、運命とは。

闇夜に浮かぶこの世界をただフラフラと徘徊してみる
ふと白と茶の残像が目に映る。


一人月あかりに佇む清猫。


それは孤独のようにも、自由なようにも見える。
迷っているようにも、確信を持っているようにも見える。

その目から、耳から、入り込んでくる世界に、
選ぶ苦悩はあるのだろうか。

自分はなんのために生きているのか、確信はあるのだろうか。
あぁ神でも崇めていたい気分だ。

なぜ

そこにある。生が。世界バースが。
コトコトとなる心の音に、さまざまな色をのせていく。


美しい景色も、無色の灰も、暗い絶望もみえてくる。


自分は、おれはこの道を選択するのか。
それともただ木の葉のように流されていくだけなのか。


なんにもわからない。なんにもみえない。
紙で手の縁をいくら汚しても、どんなチャレンジをしようとも。
その色はいつまでもみえてこない。
ただただ、カラフルなカタチと、色と、においと、そんな感覚がうかぶだけ。

どこまでも複雑に入り組んでいく迷路か、迷宮か、砂漠か、オアシスか。

その闇を噛みしめるように1歩ずつ歩みを進める。
進んでいるのか、来た道をもどってるのか、グルグルと廻っているのか、
輪廻の生態系とその渦に巻き込まれたように生きてみる

なにを変えられる?なにを描いていける?どんな道を、世界を?


その先の真っ白い国へ、埋もれ息絶えるまで。



(解説)

人類が照らしてきた過去はこれだけ明るく見えるのに、未来となると1ミリも見えやしない漆黒の闇だ。

でもその黒にこそ、無限の可能性と広がりがあるカラフルな世界がある。

なぞのばしょをただ延々と歩き廻る。
そんなようなものが生なのかもしれない

向かう。カラフルな闇へ。


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