日本茶の日だからお茶の産地の味わい方を紹介してみた(大井川鐵道編)
まとめ
10月1日は日本茶の日。これは、伊藤園が制定。お茶の生産量日本一の静岡県では、県内各地でお茶を楽しめる。今回は、大井川鉄道沿線の島田市、川根本町にある紹介。
投稿日の10月1日は日本茶の日。おーいお茶を販売している伊藤園が制定。1587年10月1日、豊臣秀吉が京都市にある北野天満宮で「北野大茶湯」を開きました。身分関係なく多くの方とお茶を楽しむ大茶会だったため、お茶を楽しむ心を一般に広く認知させるきっかけになったといわれています。
今回の記事では、日本茶の名産地である静岡県のお茶スポットについて紹介します。今回は大井川鐵道沿線編です。静岡県はお茶の生産量、29700tで日本一。全国の生産量の42%を占めます。温暖な気候、適度な寒暖差、排水性の優れた土壌など、大井川鐵道沿線は、川名茶や島田茶などさまざまな銘柄茶を生産しており、街の産業になっています。大井川鐵道についての詳しい記事は下の記事をお読みください。
KADODE OOIGAWA(島田市)
大井川鐵道門出駅直結、2020年11月12日にオープンしたばかりの施設。
オススメは、16種類のお茶の飲み比べ。お茶マンダラートと呼ばれるチャートを参考に、蒸し時間の長さ、火入れ時間の長さによって異なる16種類のお茶の違いを楽しむことができます。(1000円、数量限定)。蒸し時間は短いほど浅蒸しと呼ばれ、さわやかさを感じます。一方、蒸し時間が長いほど、深蒸しと呼ばれ、コク深くまろやかさが出ていきます。さらに、焙煎が短いほど、茶葉本来の香りを感じることができ、一方、火入れ時間が長いほど、香ばしく感じます。浅蒸し×火入れ弱では、さっぱり。浅蒸し×火入れ強は、香ばしさとさわやかさを感じます。深蒸し×火入れ弱はまろやかさを感じ、深蒸し×火入れ強は濃厚な味わいです。縦の列は、牧之原など産地ごとに分けられており、微妙な産地による味の違いも感じることができます。
お茶の飲み比べを体験することによって、自分好みのお茶のタイプがわかります。一番美味しいと思ったお茶を自家用のお土産に購入しましょう。
また、飲み比べから、普段飲んでいるペットボトルの緑茶メーカーがどのあたりの味に近いか比べるのも楽しみの一つです。
さらに、淹れ方によっても味が変わります。茶葉の量が多くなるほどまた、抽出時間が長いほど、味が濃く、しっかりとしたお茶の味を楽しめます。茶葉の量を減らし、抽出時間も短くするほど、すっきりとした飲み心地になります。マンダラートによると、浅蒸しは抽出時間長め(90秒)、深蒸しは抽出時間短め(60秒)がオススメ、火入れ時間の短いものは低温抽出(70C)、火入れ時間の長いものは高温抽出(90C)です。低温と高温で抽出される成分も異なります。製茶技術、お茶淹れ技術の組み合わせで味が変化するというお茶の世界の奥深さを感じました。
さらに、併設されているカフェ「DA MONDE」で提供されているランチビュッフェには、茶飯もあります。お茶でごはんを炊いた食べ物で、茶葉ごと炊き込むことによってお茶の風味をダイレクトに感じました。お茶漬けもいいですが、茶飯も炊飯器と茶葉があれば手軽に作れ、栄養もとれるのでオススメです。
お茶ミュージアム(島田市)
JR、大井川鐵道金谷駅から徒歩20分。2018年3月24日、リニューアルオープンしたお茶に関する博物館。
博物館では、世界に広がるお茶文化を知ることができます。お茶は中国から世界に広がり、中国の烏龍茶文化、イギリスの紅茶文化など一種のお茶の木からバラエティ豊富で奥深い世界を堪能できます。さらに、世界中に広がるお茶製品もずらりと展示されており、海外に行ったことのある方は、見覚えのある製品に再びで会えるかもしれません。
茶摘みから煎茶に加工されるまでのプロセスを学ぶ展示もあります。実際に使用されている機械も展示されており、機械の上にはディスプレイを展示。VTRで製茶の工程を学ぶことができます。
茶道、抹茶挽き体験といった普段なかなか味わえないお茶の体験ができるのも魅力です。様々な種類の日本茶をブレンドして自分好みのお茶を作ったり、世界のお茶文化を味わう体験もできます。
レストランでは、茶そば、お茶漬けなどお茶と静岡の食材を使った食事も楽しめます。テラスから、眼下に広がる茶畑も眺めることができます。
お土産は、県内各地のお茶メーカーが製造している煎茶、スイーツなどお茶つくし。お茶好きにはたまらない夢のテーマパークです。
お茶羊羹(川根本町)
静岡県中部に位置する川根本町。大井川鐵道知名~閑蔵駅間が該当します。大井川本線から、茶畑を眺めることができ、お茶は町の主要な産業の一つです。町の名物である川根茶は、高級茶として全国的に知名度も高いです。歴史も古く、鎌倉時代にお茶が伝わると、室町時代には年貢として納めるほどまで発展。明治時代には、シカゴで行われた万国博覧会で評判になるほど、世界にも輸入されました。
川根茶を使用した羊羹は、お土産にぴったりです。町内には、数店舗で製造されており、食べ比べもオススメです。今回はそのうちの2店を紹介します。
杉本屋
大井川鐵道の駅で購入できます。ダークグリーンで濃厚。柔らか食感で濃茶の風味。甘味も感じられます。大井川鐵道に乗車したときのお土産には、手軽でぴったりです。
三浦製菓
JR静岡駅やエスパルスドリームプラザなど、静岡県内のお土産屋さんでよく見られる筒上のお茶羊羹。おそらく、川根本町にあるお茶羊羹で一番知名度が高いです。下から押し出すと、ところてんのようにツルッと出ていきます。甘味が強く、お茶の風味も感じます。子どもにも食べやすいお茶羊羹です。
次回、11月1日、静岡市でオススメのお茶スポットについての記事を公開予定。なぜ、11月1日か?理由は、静岡市では11月1日を「お茶の日」と定めているため。これは、静岡にお茶を伝えた僧侶、聖一国師の誕生日にちなんでいます。聖一国師は鎌倉時代、静岡市出身の僧侶で、当時の中国である宋との交流があり、お茶の種を静岡に持ち帰り、栽培してから静岡県のお茶の歴史が始まりました。開国後、お茶が主要な輸出品となり、横浜から近かった静岡県でさらに生産量が伸びました。
10月1日はコーヒーの日でもあります。
コーヒーの日についての記事はこちら!
参考文献
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