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合格祈願周遊きっぷで回る大井川鐵道の旅


まとめ

 日本唯一のSL、トーマスの走っている姿を見たり、倉庫に眠っている時刻表、切符、車両のパーツなどをお土産にすることができるので、鉄道好きにはたまらない。日切地蔵尊、合格駅、KADODE OOIGAWAなど金谷駅〜門出駅間を巡っても1日楽しめる。

大井川鐵道

 静岡市井川〜川根本町千頭を結ぶ39.5kmの井川線、千頭駅〜島田市金谷を結ぶ25.5kmの大井川本線で構成されている1915年開業の大井川沿線の鉄道。かつては大井川上流の林業の運搬車両、ダム建設など大井川流域の開発と地域住民の足として活躍しました。現在では、観光産業化に取り組み、日本唯一の蒸気機関車の定期運行、アプト式鉄道が存在します。車窓からは四季折々の大井川の景色、美しいダム湖、鉄橋などを眺めることができます。しかし、2022年9月23日夜の台風15号に伴う大規模土砂崩れの影響で全線運休中、金谷〜千頭駅間は代替バスで運行中です。
 今回は、合格祈願周遊きっぷを利用して、金谷〜門出間を散策しました。合格祈願周遊きっぷとは、金谷駅〜門出駅間が1日500円で乗り放題になるお得なきっぷ。金谷〜門出間を往復すると560円かかるので、周遊きっぷの方がお得です。合格駅より手前で降りる場合でも、3回以上の利用で元が取れます。
 小田急、近鉄など日本各地の路線で使われていた車両を再利用しているのも特徴の一つです。

金谷駅

 JR東海道線金谷駅と接続しています。駅構内の時刻表、看板などから、レトロな雰囲気を味わうことができます。お土産も購入可能。

日限地蔵尊

 日切駅で途中下車。徒歩5分のところにある日切地蔵尊が有名。「何日に」「何日までに」のように日を限った願い事をすれば願いが叶うと評判のある地蔵尊。目の前の売店では、地元で採れた農産物もお土産として購入できます。御札、御守はありますが、御朱印はありません。

合格駅

 年季を感じさせる木造の駅舎。2020年11月12日、五和駅から改称。日本で唯一駅舎に鎮座している地蔵尊が合格地蔵尊。日切地蔵尊でご祈祷を受けてから鎮座しています。合格祈願だけではなく、心から祈っている願い事にも効果あり。六地蔵も展示されています。お札、お守りは、近くの酒屋、美容院で購入可能。

KADODE OOIGAWA

 2020年11月12日にオープンした、マルシェ、レストラン、産直、カフェ、一体型の商業施設。SLも展示されています。門出駅から直行できます。門出駅は2020年11月12日に開業した大井川鐵道34年ぶりの新駅。大井川周辺で生産が盛んなお茶について詳しくなれる緑茶ツアーズは、自分が茶葉になって、蒸す、揉む、火入れを体験できます。製茶時の蒸し時間、火入れ温度の変化を感じられる最大16種類のお茶の飲み比べもできます。16種類から自分好みのお茶をお土産に購入可能。迷ったら、試す価値ありです。

DA MONDE

 ランチは県内で生産されている食材を中心に使った30種類以上の料理が楽しめる90分制のビュッフェが人気です。唐揚げ、カレーなどの定番料理から農家、JA考案の料理、スイーツも揃います。
 9月来店時は秋茄子、サツマイモ、かぼちゃなど秋の野菜を中心のビュッフェをいただきました。特に美味しかったのは、焼き茄子、卵焼き、シナモンの効いたパンプキンポタージュの3つ。
 また、30秒で完成する瞬間蒸し器を利用した蒸し野菜は、野菜の甘みが出て美味しいです。手の込んだ料理も美味しいですが、素材の味を活かしたシンプルな料理が美味しいと感じました。
 さらに、スイーツも充実しており、オススメは季節の食材を使ったジェラート。落花生ジェラートは食感がよく、さっぱりしていて人気です。イチゴ、ゆず、サツマイモも素材の風味を感じ、ミルクが美味しいです。

 カフェだけではなく、ラーメン、ハンバーガー、お茶漬け、スイーツなどフードコート、レストランも多く存在、どれも美味しそうです。

鉄道マニアを惹きつける商品

 バス、電車の時刻表、油圧器などのパーツ類、かつて使用していた切手など倉庫から掘り出したもの、鉄道のモチーフにしたバッチなど鉄道好きにはたまらないお土産。SLをイメージした2色のレトルトカレー、黒いクランチチョコなど食品も販売されています。特に、駅弁は大人気。幕の内弁当など4種類あります。早いときは午前中には完売するほど人気です。大井川上流の美しいダム湖や緑に囲まれた場所でハイキングして食べる弁当も格別です。
 鉄道御朱印も販売しており、合格駅、門出駅、金谷駅購入。他にも駅標、SLの写真を使用したクリアファイルも販売されています。

私鉄電車の再利用

 普通電車は1958年製造の南海高野線の急行、特急(南海21000系)、急行は昭和40年代の近鉄(近鉄16000系)、東急→十和田観光電鉄から譲渡された東急7200系を使用。新規導入よりコストがかからないため、かつて別の私鉄などで使われた電車を使用しています。その傾向は長野電鉄など他の私鉄でも見られます。


SL号、きかんしゃトーマス号

 新金谷駅〜千頭駅間を土日祝日に走行する観光列車。蒸気機関車が定期運行で走るのは、大井川鐵道が日本唯一。車両は、昭和前半に製造され、歴史を感じます。新金谷駅〜千頭駅間で走行しています。蒸気を上げながら、大きな汽笛を鳴らして走る姿は迫力があります。トーマス号はアニメで見るそのもの。今回は、新金谷駅で撮影。新金谷駅の特徴は、登録有形文化財に指定されている木造の2階建て駅舎。目の前のお土産屋さん「プラザロコ」では、トーマス、SLと一緒に写真撮影できるスペースも完備しており、旅の思い出にもなります。

 大人でも子どもでも楽しめる大井川鐵道。復旧したときには再び訪れたい場所です。
 井川線でアプト式列車を体験した話は、近日公開予定。


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