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青森のラーメン3選

まとめ

寒さと大雪により、ラーメンの消費量日本一になった青森県は、ラーメンの味のバラエティが豊富
津軽煮干しラーメン→津軽そばのアップデート版
味噌カレー牛乳ラーメン→札幌ラーメン×中高生の遊び
中みそ→デパート名物の札幌ラーメン

ラーメンの消費量、全国1位の青森県

 理由は、青森県の冬の気候。県全体の寒さと県西部の大雪により、家で過ごす時間が長くなりがちです。保存食かつ簡単に調理できるインスタントラーメンの存在やリーズナブルで身体を温められることが要因として考えられます。定番の醤油、味噌、塩をベースにスープのベースや組み合わせなど、バラエティ豊富なラーメンがあるのも特徴。今回は、「津軽ラーメン」、「味噌カレー牛乳ラーメン」、「中みそ」の3杯を食べました。

津軽煮干しラーメン 長尾中華そば

 津軽地方では、味に関係なく、煮干しスープがメイン。要因は、大きく分けて3つあります。
 1つ目、津軽ラーメンは津軽そばを発展させてできたため。津軽そばは、麺が非常に柔らかいのが特徴。つなぎに大豆をすりつぶした呉汁を使用すること。江戸時代、冷涼な気候から稲作が向いておらず、年貢に当てられ食べられる分の米を確保出ませんでした。そのため、庶民はそばを主に食べ、栄養の偏りを防ぐため、大豆を摂ることでたんぱく質も接種できるようにしてました。さらに、そばを打った後、寝かせるのも特徴。通常のそばは、打ち立てが美味しいと言われています。津軽そばのスープをラーメンに応用しました。ちなみに、麺も全国各地の蕎麦と一線を画しています。
 2つ目は、煮干しの原料が大量に捕れること。日本海側では、対馬海流に乗ってイワシなどの青魚がよく捕れました。
 3つ目は、手間を省くため。元々焼干しが一般的。しかし、焼干しは魚の臭みや苦味を出さないために、内蔵と頭を取ってから焼いて乾燥させます。それに対して煮干しは下処理が不要でそのまま煮て乾燥させます。現代は、ライフスタイルが変化して手間暇をかけられるほどの時間がなく、大量生産の時代に向いている煮干しがベースに使われることになりました。
 今回は、長尾中華そば青森駅前店で食べました。長尾中華そばは弘前市に2004年オープンしてから、青森県内に5店舗、東京、仙台にも進出している津軽ラーメン最大のチェーン店。名物は、3種類の煮干しラーメン。煮干しと水だけでスープをとったあっさり、豚骨を加えたコク煮干し、あっさりのスープとコク煮干しのスープを合わせた「あっこく」の3種類あります。麺も、手打ち麺、中部と麺、縮れ麺、細麺の4種類から自分好みにカスタマイズ可能。ご飯ものなどサイドメニューも充実しており、週1でも通いたくなるお店です。
 今回は、コク煮干し×手打ち麺を注文。青森駅前店は入口にある券売機で食券を購入。手打ち麺がモチモチ。スープは煮干しの香りが漂います。特に最初の一口に強いインパクトを与えています。最後まで煮干しの風味を味わうことができます。
 インスタントラーメンでも購入でき、長尾中華そばの味を家庭でも楽しめるため、お土産にオススメです。インスタントラーメンをアレンジするのもオススメです。

長尾中華そば 青森駅前店
営業時間  7:00~20:00
定休日   月曜日(祝日の場合、火曜日)
青森駅から徒歩2分

味噌カレー牛乳ラーメン 味の札幌大西

 青森駅から徒歩10分。1968年創業の味の札幌大西。ランチタイムしか空いておらず、開店前から行列ができることもあります。回転が早いため、行列の長さのわりには意外と待たずに食べられます。6組待ちでしたが、20分程度で席につくことができました。
 観光客が求めている理由は、名物の味噌カレー牛乳ラーメン。味噌ラーメンに牛乳とカレー粉をブレンドしたラーメン。誕生のきっかけは、好奇心旺盛な中高生の遊びから。当時、映画館のテナントにあったため、中高生が放課後に多く通っていました。お店では、学生の間で、ラーメンに、ケチャップ、マヨネーズなどの調味料やコーラなどの飲み物を入れて食べていたのが流行。そのときに、味噌ラーメンに牛乳とカレー粉を入れるとおいしいという噂が広まり、店主がご当地ラーメンとしてメニュー化しました。
 現在では、味の札幌大西の他に、味の札幌浅利、筒井かわら、札幌ラーメン蔵、札幌館の5店舗で提供されています。2022年4月15日、「味噌カレー牛乳ラーメンってめぇ〜の?」という映画が公開されるほどの名物に。

 中太モチモチの麺、牛乳がマイルドにカレーと味噌を包み込んでおり、バランスが絶妙です。牛乳に包まれているためか、辛味はあまり感じず、カレーの風味がのどの奥からやってきます。トッピングは、もやし、ワカメ、バター、チャーシュー、メンマとシンプル。バターを溶かすことにより、コクが増します。

 他にも味噌納豆ラーメン、梅塩ラーメンなどユニークなメニューも多いです。これも、創業当時の中高生の遊びの名残かもしれません。次回以降の訪問時に食べたい一品です。

味の札幌大西
営業時間  11:00~18:00
定休日    火、水曜日、12月31日〜1月1日
青森駅から徒歩10分

中みそ

 弘前市にあるデパート、中三の地下のフードコートにあるお店。ここは味噌ラーメンが名物。五所川原市にあった中三デパート本店の地下フードコートの味噌ラーメン店が発祥。1960年代の札幌ラーメンを発端とした味噌ラーメンブームに乗って提供。津軽半島にある五所川原市は煮干しラーメンが浸透しており、脂こってりの味噌ラーメンは当時、受け入れられませんでした。試行錯誤して完成したのが、今の中みそ。札幌ラーメンを思わせる濃厚味噌。麺は固茹での細麺でパツパツの歯ごたえが印象に残ります。ニンニクと生姜が効いていて濃厚な味噌スープは、甘みも感じます。キャベツ、もやし、ひき肉を炒めたものが乗っており、スープとの相性も抜群です。冷めにくいスープで最後の一口まで熱々です。
 インスタントラーメン、生めんタイプのレトルト食品でも購入でき、自己流にアレンジしたり、カップ麺で手早く食事を済ませることもできます。おいしく食べるコツは、野菜をスープで一緒に煮込むこと。お土産用も人気があり、販売休止に追い込まれたり、再販売を何度も繰り返すほどです。

営業時間  10:00~18:30
定休日   中三弘前店に準ずる
JR弘前駅から徒歩15分、弘南鉄道中央弘前駅から徒歩3分

 他にも、津軽半島東部にある十三湖で穫れるしじみを出汁をとったしじみラーメン、シメの1杯に最適な弘前のカレーラーメンなど、バラエティ豊富なラーメンが県内各地で食べられます。袋麺として、津軽煮干しラーメン、しじみ塩ラーメンも売られており、お土産にぴったりです。

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