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新潟市と長岡市の醤油ラーメンのちがい

結論:新潟市は、屋台で誕生したあっさりした昔ながらの醤油ラーメン
   長岡市は、食堂で誕生した、しっかりとした味わいと身体を温めるために大量に入れられた、じんわりくる生姜の風味。

新潟県第1の都市新潟市と第2の都市長岡市。信越本線で1時間~1時間20分、上越新幹線で20分で結ばれています。
この2つの都市の共通の名物は、醤油ラーメン。しかし、異なる見た目と味わいです。
今回は、醤油ラーメンについて、取り上げます。

新潟あっさり醤油ラーメン

新潟あっさり醤油ラーメンは、新潟島発祥です。新潟島は北側を日本海、東西、南側を信濃川に囲まれた島のような地形です。新潟島の周りには、1970年代前半まで堀が張り巡らされていました。現在も、東堀通など地名に当時の面影が残っています。堀沿いでは、終戦直後から屋台が並んでいました。屋台では、火力が弱く、仕込み時間も充分とれませんでした。その結果、短時間で仕上がる透き通ったスープが誕生しました。火力が弱くても茹であがる細麺が使われました。新潟島にある繁華街「古町」を中心に下越地方で多く見られます。特に、2代、3代続く老舗で提供されていることが多いです。煮干し、鶏ガラ、豚ガラでとったあっさりスープ。

今回は、新潟駅ビル「CoCoLo新潟」内にある亜麺坊で新潟あっさり醤油ラーメンをいただきました。澄んだあっさりしたスープに細麺は昔ながらの中華そばを感じました。

亜麺坊 あっさり醤油ラーメン 803円

亜麺坊

営業時間 11:00~22:00
定休日CoCoLo新潟に準ずる
アクセス JR新潟駅直結

長岡生姜醤油ラーメン

長岡駅から越後湯沢、水上方面へ上越線で1駅離れた宮内駅前にある青島食堂が発祥とされています。青島食堂は、ラーメンだけではなく定食などもある町の食堂として、1961年創業しました。ラーメンが人気だったため、1963年にラーメン店に転換しました。青島食堂は、長岡生姜醤油ラーメンを全国に広めた名店であり、現在では、長岡市に4店舗、新潟市に3店舗と秋葉原に1店舗構えています。
長岡市は、日本有数の豪雪地域であり、冬は冷えます。冷えた身体が温まるように、青島食堂の創業者がスープの臭み消しで使用されていた生姜を大量に入れたことがきっかけで誕生しました。おろし生姜をラーメンに入れるスタイルは、長岡市を中心とした中越地方でよく見られるラーメンです。

今回は、長岡駅東口、黄色い看板が目印のいちまるで生姜醤油ラーメンをいただきました。濃口醤油に染まったラーメン。ほうれん草、ナルト、チャーシュー、彩りあるトッピング。生姜のほのかに香り、しっかりとした濃口醤油の風味と動物系のスープが広がりました。

いちまる 越後長岡生姜醤油ラーメン 850円

ラーメン・居酒屋 いちまる

営業時間 11:00~14:30、17:00~23:00
定休日 日曜日、12月31日~1月3日
アクセス 長岡駅東口から徒歩3分

今回は、新潟市と長岡市で醤油ラーメンの食べ比べをしました。新潟市のあっさり醤油ラーメンは、昔ながらの中華そばで優しい味わい、長岡市の生姜醤油ラーメンは、濃いめで生姜が効いた味わいでした。

次回、新潟市発祥の一風変わった味噌ラーメンについて紹介します。

参考文献

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