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人間関係のルール

今回の参考文献はこちら

How to Have Confidence and Power in Dealing with People

本書は1956年にアメリカで出版されて以来「人間関係のバイブル」として幅広い読者に支持され。カーネギー『人を動かす』と並ぶ世界的名著となっています。

1.人間関係の基本原理

人々は自尊心を傷つけられると感情的になりやすいが、自尊心を大切にしてもらうと理性的に振る舞う。

すべての人は自分の自尊心を大切にしてほしいと願い、それを傷つける人を敵とみなします。


2.人間関係の4つのルール

①すべての人は程度の差こそあれ自分本位である
②すべての人は自分に最も強い関心を抱いている
③すべての人は自分が重要だと感じたがっている 
④すべての人は他人に認められたいと思っている


3.自尊心が満たされないと他人に批判的になる

従来、自己中心的な人は自尊心が高すぎると信じられて来ました。しかし臨床心理学の研究で、自己中心的な人は自尊心が高すぎるのではなく、低すぎることが分かっています。

自分との関係がうまくいっておらず、他人との関係もうまくいっていない人は自尊心が欠如しているので、自尊心を取り戻すことが唯一の解決策となるのです。

自分を少し好きになれば、他人のことも少し好きになることが出来ます。

また、自尊心を満たしたいという思いは、空腹を満たしたいという思いと同じくらい自然で普遍的だといわれます。空腹を克服する方法は、空腹を満たす以外にないのと同じように自尊心も満たしてあげる必要があるのです。

しかし、いったん自尊心が満たされると、自分のことを忘れて他人のニーズに意識を向けることが出来るようになります。


4.相手の自尊心を満たせば人間関係はうまくいく

自尊心が満たされると、

寛容の精神が発揮されるので、相手の考え方にじっくり耳を傾けることができる

自分のニーズが満たされているので、相手のニーズに配慮することができる

・精神的に安定しているので、相手にミスを指摘されても素直に認めることができる

批判を受け流すだけの自信があるので、おおらかな態度で接することができる

ようになります。

また、他人をこき下ろす傲慢な人も、低い自尊心のために苦しんでいます。

なぜなら、ひとつは、自分の重要感を高めるため、もうひとつは、誰かに少しい批判されただけで低い自尊心が崩壊するのを恐れているためです。

5.気難しい人に褒めことばをかける

気難しい人に対処する効果的な方法は、ひとつしかありません。その人が自分自身をより好きになるのを手伝うことです。

自尊心が深く傷ついている人は、腹を空かせた猛犬のようなものなので、自尊心で満たしてあげる必要があります。

心のこもった褒めことばをかけて相手の自尊心を満たせば、気難しい人に対して大きな効果を発揮します。しかし、相手を見下したような態度をとってはいけません。見透かされて敵をつくってしまうだけです。


6.正論を解くよりも自尊心を満たす

人間関係の再重要ポイントは「人々はたいてい自分の自尊心を満たすために行動する」ということです。相手になんらかの行動をとってほしいいなら、その人の自尊心を満たす方法を実行する必要があります。

そこで、大事なことは相手に正論を振りかざすのではなく、相手の自尊心を満たす方法を実行することなのです。

1732年、イギリスのオグルソープ将軍は国王ジョージ2世に対し、新しい植民地を建設する許可を得るために、初めはありとあらゆる正論を振りかざしましたが国王はまったく興味を示しませんでした

そこで将軍は、
「国王にちなんで命名された植民地はまだございません」
言ったところ国王は思わず身を乗り出し、植民地の建設許可を与え必要な資金を快く提供した

という話もあります。


本日は以上です。
本の内容の紹介なので、一つの考え方として読んでいただければ幸いですm(__)m

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