経験者採用にこんなに時間がかかるとは…
「スグに決まる!」と思っていたのが間違いでした😅
11月に経験者採用の募集を始めて、4ヶ月が経ちました。正直、こんなにかかるとは思っていませんでした。
全く応募が来なかった訳ではないのです。
むしろ、応募は想像以上にあり4ヶ月で15名!
多いですよね。
でも、なかなか決まらなかったのです…。
ようやく、2月に1名の採用を決めました。
まだ、内定を辞退される可能性もありますが…。
今日は、これから経験者採用を担当される方や、転職を考えている方の参考になればということで、私の苦悩の4ヶ月をまとめておきます。
11月に経験者採用を始めました
以前、2年前に退職を申し出てきたけど慰留して残ってくれた部下が、結局は転職してしまった話を書きました。
その後も、直属の部下が1人、前の課の部下が4人、転職や社内の異動制度で私の部門から去っていきました。
これまでは、人員不足になっても他の課からの異動や、新卒の採用で補充してきましたが、今回はいよいよそれでは間に合わなくなってきたのです。
そこで、昨年の11月から経験者採用を募集することにしたのです。
応募はたくさん来るのです
11月初めから転職エージェントを通じて募集すると、最初の2週間で3人の応募が来ました。
これは正直、ちょっとビックリでした。
私自身は、2016年以来の約7年振りの経験者の募集だったのですが、地方都市のメーカーということもあり、7年前は東京や大阪で説明会を行なっても、なかなか応募が来ませんでした。
それが今回はすぐに3人も!
オンライン面接で当時より時間が取りやすいこともあると思いますが、転職する人の数は確実に増えているんだなぁと実感しました。
その後も毎週コンスタントに応募があり、4ヶ月で15人!年齢も25歳から34歳と、こちらの欲しい年代の人から多くの応募がありました。
でも、なかなか決まらなかったのです…。その理由は…
最大の理由はズバリ、「上司と意見がぜんぜん合わなかった!」です。
一次面接は私(営業課長)と人事担当の2名。そして、最終面接は、営業部長・次長・課長(私)、そして人事からは課長と担当者の合計5名で面接をしました。
面接官は、やはり全員がそれぞれの価値観や理想の人物像から判断します。これが、びっくりするぐらい意見が合わないのです…😥
営業部長は、コツコツ努力家タイプ。
営業次長は、トーク重視のザ営業マンタイプ。
課長の私は、スキルや多様性重視。
普段の仕事では、三者三様で良いバランスが取れていたのですが、採用となると自分の物差しを重視し、なかなかまとまりません。
しかも、こういう時ってネガティブな内容がクローズアップされがちですよね。「悪くは無いんだけど、○○が気になるから今回は採用を見送ろう」といった感じで、踏ん切りがつかないのです😓
私が一次面接を通しても、最終面接で採用には至らないことが続いたので、なんだか「自分にダメ出しされてるのかな…」と凹む時期もありました😭
決まらなかったもう一つの理由
それは、採用しても「内定辞退」ですね…。
これが一番辛い…!
今は「売り手市場」なのですかね。面接をして「いいな!」と思う人は、大抵の場合は他の会社でも最終まで行ったり、採用をもらっていました。
実は、採用活動の最初の1ヶ月は順調に進んでいたのです。12月に3人目の応募者で内定を出しました。
採用前に会社見学にも来てくれて、本人も第一志望だと言っていたので、絶対に来てくれるものだと思っていました。
しかーし!数日後に「内定辞退」の連絡…。
「内定を頂いたもう1社の方が活躍できると感じたので、そちらの会社を選ぶことにしました」との連絡が来たのです…。
正直ショックでしたが、そうなんですよね。採用活動は、こちらも応募者の良し悪しを見ますが、こちらの良し悪しも転職者に見られています。
むしろ、転職希望者の皆さんに選ばれるためのにPRが必要で、「うちの会社が採用してあげる」ではなく、「是非うちの会社に来て下さい!」という心意気で臨まないと、なかなか選んでもらえません!
また、他の会社から先に内定が出ると、心が傾くこともあるのでしようね。最終面接直前に「他で決まりました」と面接をキャンセルされたこともありました。タイミングも非常に大事だと痛感させられました。
15人を面接して学んだ採用基準
毎週のように15人も面接をしたので、経験者採用ならではの採用基準を学ぶことができました。
経験や知識、面接でも質問に対し的確な回答ができるか等ももちろん大事なのですが、経験者採用だからこそ重視した基準は2つあります。
2つの基準に共通することは、「新卒では無く、経験者採用だからこそ持っていて欲しいスキルや意識」です。
①数字に対する感性がある
大学を卒業したての新卒の方と、社会人経験のある方の一番の差は、数字への感性だと思います。
数字の感性とは、1,000,000円と見てパッと百万円と変換できるか。1万円×1万台=1億円とスッと計算できるか、といった数字の感覚です。
また、面接では仕事の成果なども聞きますが、前年伸長率や計画達成率などの指標を使って説明することができる人と、アバウトな人では印象に差が出ます。これは経歴書に具体的な数字の記載ができているかでも、一目瞭然ですね。
もちろん数字の必要性が少ない仕事もあるかも知れませんが、数字に強い人は信頼感が増します。任せられる仕事が増えるのです。
②部門間連携や人間関係を理解している
面接では成功体験や失敗談を確認しますが、登場人物が本人だけなのか、関係部門や交渉相手が出てくるかも注目していました。
多くの仕事は1人で完結することは少なく、社内や社外の関係部門、関係者と進めます。厳しい交渉相手もいれば、頼りになる協力者もいるのです。
例えば仕事で苦労した話も、自分のことしか語らない人と、関係者とのやり取りや、それぞれの置かれた立場やその背景まで語れる人では印象が変わります。
また、組織で達成した成果を自分の手柄のように語る人もいますが、ちゃんと組織としての取り組みとして語ってくれた方が、「会社の方針に従って力を発揮してくれる人なんだな」と好印象を持ちました。
最終的には相性
最後に、最終的に採用に至った基準もお伝えしておきます。それは「相性」です。
「結局、相性?」と感じるかも知れませんが、いくらスキルや経験値が高くても、「一緒に働けるイメージ」が湧いてこないと採用には至りません。
こればかりは、ある意味「縁」のようなものかも知れません。
組織が持つ文化や価値観、日頃のコミュニケーションのスタイルなどが、本人のスタイルと相性がいいか。これは、双方にとって非常に大切です。
応募する会社との相性は、企業のHPを見ているだけでは分からないと思います。面接を通じて伝わってくる温度感や人柄を感じ取り、「自分らしく活躍することができるか」をぜひ確認して下さい。
また、同業他社や取引先から「御社に魅力を感じたので」という転職希望も数件ありましたが、こういったケースは相性のハードルが下がり、採用しやすいかも知れないですね。
いかがでしたでしょうか。
採用した方が内定辞退せずに4月から来てくれることを楽しみにしていますが、もし来なかったら続編を書きます!(笑)
ちなみに、2022年に経団連が「中途採用」という呼び方を「経験者採用」に変えていたのですね。この記事を書くまではあまり気にしていませんでしたが、ご参考まで。
ありがとうございました。
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