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車のトラブルが多い人生を送ってきました-車屋失格-㉒

社会人になると一年があっという間に過ぎていく。

一年目は何事も新鮮に感じて仕事を行なっていたが
気づけば社会人生活も当たり前なことばかりになっていた。

1年目は何もかもが新鮮で起きることが一つ一つ斬新だったが
その次の年は仕事が当たり前になる。
初めての後輩など自分への少しの変化はあるが
プライベートにも大きな変化がなかった。

仕事と家の往復が嫌に飲みに行くことが増え
入社当時は細い体系だったが+7kgも増え
肥満な体系へと変化していた。

仕事に慣れて環境が変わらないと人はどうしても
嫌な部分に目が行ってしまう。

ある月の月曜の午後お店の課長が店長と会話している。
「今週の日曜子供の運動会があるので休みます。」
課長は子供のことをいつも話をしていたので
少し笑顔を浮かべながら話をしている。

だが、店長から返ってきた言葉は
自分の中では衝撃だった。
「今お店の台数がこんな状況で日曜1日休むのですか?」
日頃はおっとりしている店長が
ギロとした目つきで返答していた。

課長はさっきの顔が嘘のように真顔に変わっていた。
色々と状況含めて店長と話をしていたが
自分はその雰囲気に耐えきれず外周りに出かけた。

「外周りに行ってきます・・・」と気持ち小さめな声で言うと
「今週末のアポ宜しく」と普段の言い方とは真逆な
冷たい感じで自分に伝える。

営業の仕事をしていると数字で成績は見られる。
特にその月はどの営業マンも車が売れておらず
店長も上司に詰められている状況を何度も見ていた。

土日は一番お客さんが来る日として
販売台数を望める日になる。
だからこそ、その日に課長が丸々休んで
販売台数が上がらないことに対して店長は苛立ちを感じていた。

そんな雰囲気は事務所の中でもみんなが感じとっており
仕事は終わりは帰りにくい雰囲気もあり
無駄にみんなが20時まで仕事をしている。

課長には実際にどうなったか話せないまま日曜を迎える。
日曜の朝にみんなの出勤状況を見るホワイトボードには
”〇〇課長 子供運動会 15時出勤”という文字が書いてある。

やっぱり今日出勤してくるのか・・・と考えていると
「まじ可愛そうよね」と先輩が話しかけてくる。
みんな感じていることは同じだったとその言葉で
改めて気づかされる。

そして、15時過ぎ
「お疲れ様です。」
と不機嫌そうな顔をした課長が会社に来る。

店長と少し話をした後普通通りの業務に取り掛かる。
この光景を見て自分の将来が不安になる。

今は自分一人だから土日の仕事は特に不満はなかった。

けど、将来自分に子供が出来たらどうなるんだろう・・・
自分もこのままいけば同じことになるんじゃないか・・・
急に自分の将来が不安になり今後のことを考えていくようになる・・・




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