大学中退して独立したら独立なんて必要なかった話㉑
大学を辞めたい僕と大学に行かせたい両親との話し合いは、折り合うはずもない。あっという間に深夜になり、結論は出ぬまま、とりあえずその場はお開きになった。話し合っても平行線をたどるだろうし、悲しむ両親の顔が思い出され、ここ2週間顔を合わせずにいたのだった。
寒い風が吹く住宅街のベンチで深夜になるまで時間を潰すことが、解決に向かってはいないことはわかっている。しかし、僕ができる態度はこれしか出来なかった。言いようのないモヤモヤな気持ちをかき消すようにタバコをぐっと深く吸い込む。煙