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社会の発展に寄与する企業に多様な価値を活かして変革させる「IX Labo」を設立します。

コロナ禍を通して、私たちは大きな「変化」を経験しました
生活様式だけでなく、将来設計や目標、そして価値観が変化した方も多いのではないでしょうか。

オフィスへ通勤することが当たり前だと思っていたけれど、テレワークができた。
オフィスへ通勤することが仕事、という無意識の思い込みに気づいた。
直接会って話さなければ伝わらないと思っていたけれど、オンライン会議ができた。
“対話”に必要なことは対面で話すことだけではないことに気づいた。

これまで「当たり前」だと思っていたものも、実は変化することができました
こうした変化によって「以前よりも居心地がよくなった」、「以前より仕事で求められるものが変わり難しくなった」と感じてる人も増えているはずです。

今までの社会は、多数派にとっての「当たり前」で成り立っていました
そのほうが便利だと感じる人が多いから、社会のいろいろなことは多数派の視点によってつくられています。

そんな「当たり前」の結果として、私たちの社会には様々なバリア(障壁・障害)が存在します。

コロナ禍を経験した私たちならば、そうした「当たり前」の生み出した不均衡に気付き、「当たり前」にある仕組みや価値観を変革しながら、違いをもった人たちが混じりあった社会を目指すことができるはずです。

私たち日本ケアフィット共育機構(以下、日本ケアフィット)は、「サービス介助士」の普及・資格認定を主な事業として活動してきました。
高齢者や障害のある人も安心して社会参加できる環境を整えるため「おもてなしの心」と「安全な介助技術」を持つのがサービス介助士です。

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あらゆる場所でケアをフィットすること。必要なときに必要なことを、対話を通して提供できること。そんな社会を作る取り組みが、私たち日本ケアフィットの使命です。

少数派も多数派も、普通も特別もない、誰もが暮らせる社会を創っていくこと。私たちはそんな「共生社会」の実現を目指しています

より多くの方に、「当たり前」を見直したり、多様な人たちとの関わりを持ったりしていただくことで、共生社会の実現が近づくと私たちは考えました。

そこで、これからの社会がさらに素晴らしいものになるように、これからの時代を私たちが生き抜くために必要な「変革」を「インクルーシブ・トランスフォーメーション(略称:IX)」として定義し、それを研究・実践する場として「IX LABO」を設立します

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組織が根幹から変わるIX

IXは、これからの時代の新しい組織をつくるための考え方です。
IXが目指すべき「変革」は、個人が変化するだけでは起こすことができません。
多様な個人の力を最大限に活かすためには、組織が根幹から変革する必要があるのです

変化の激しい時代、企業や組織が生き残っていくために必要なのは、

1.組織の発展だけでなく社会の発展にも寄与するパーパスを定め、実現すること
2.既存の価値観に捉われずに新たな価値を作り出せる柔軟性働く人の幅を広げること
3.多様な価値や個性を持った個人が成長できる環境

この3条件だとIX LABOは考えています。

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「生き残る組織」を実現するための変革こそが「インクルーシブ・トランスフォーメーション(IX)」です。IXは5つの要素から成り立ちます。

1.パーパスがあること
2.多様性を活かし合うこと
3.無意識の偏見に気づくこと
4.心理的安全性が確保されること
5.ビロンギング・その人らしくいながら組織への愛着のある帰属意識

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① パーパス:パーパスとは、企業・組織の社会的存在意義・存在理由のことです。現代の企業には、従業員や地域社会を含めた多様なステークホルダーからの共感が欠かせないため、組織の成長やその企業の利益のみを追求するのではなく、社会全体の利益の追求や、社会的意義が求められています。多様な価値・多様な考えがある人が生きる社会ではパーパスを定めて実現を目指すことは、IXに不可欠です。

② 多様性を活かしあう:変化の激しい社会で一つの価値観・観念にとらわれていては社会に必要な価値を提供することはできません。新たな価値を生み出すには多様な視点が必要で組織を構成する人たちが多様であることは、組織にとってゴールではなく前提になっていくでしょう。障害者雇用に限った話ではありません。関わる人の幅を広げ、多様な人が活躍できる体制を築いていくことが大切です。

③ アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)とは、「隠れた思い込み」のことです。
思い込みを持ってしまうこと自体は、自然なことです。人はだれでも無意識に偏見を持ってしまいますが、何が問題なのかということすら意識できない危険もはらんでいます。それに気づくことで本質が見直され行動は変化していきます。

④ 多様な人がともに働くからこそ、気軽に話し合える環境はとても大切です。誰もが自由に自分の考えや意見を表明し、行動を起こせる状態のことを「心理的安全性がある」状態といいます。

⑤ 自分らしさを発揮できる居場所として組織が存在するとき、私たちはその組織に対して自然に「帰属意識」を持っているはずです。金銭的なインセンティブが仕事における価値ではない現代では、その人らしく、そこに所属することに愛着を感じることのできるような組織づくりを目指していきましょう。


IXを推進していくために

IXという考え方は、これからの社会における重要なキーワードになっていくでしょう。
IX LABOでは、多くの方に参加していただき、みなさんと一緒にこれからのIXの実現について考えていきます。

会員同士のネットワークをつくり、それぞれの組織での困りごとや相談したいことを一緒に考えていく会合の場を設けていきます。
IXを世の中に広げていくための共同開発や共同研究を行っていく企業や団体も募集しています。

ぜひ、私たち日本ケアフィットとともに、これからの時代に必要な組織のあり方について、考えていきましょう。


“誰もが誰かのために、共に生きる社会”の実現を目指す日本ケアフィット共育機構です! 理想の社会に近づけるために“ケアをフィットする”ことを日々模索しています。