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vol.6 復習のやり方、多分違います。

高校一年生です。復習のやり方を教えてください。 先生から予習、授業、復習のサイクルが大事だと言われましたが、なにをどうすればいいのか全くわかりません。もしよろしければ先生の復習のやり方を教えてください。

これは昨日私のところに来た質問です。素晴らしい学生さんですね。高校生になるとどんどん内容が難しくなるので、忘れないための工夫はとても必要になります。

間違えた問題も正解した問題も全て復習する

勉強のやり方は人それぞれあります。例えば私であればまずは理論をしっかりと抑えて問題を解きます。以前教えていた生徒さんはいきなり問題を解いて、解きながら理解するやり方をしていました。どちらも私はOKだと思います。
しかし復習のやり方は全員同じであるべきです。復習というと、多くの学生は間違えた問題だけを解き直すイメージを持っているのではないでしょうか。しかし、実は正解した問題も復習するべきなのです。

復習に関しての実験があります。
ワシントン大学の学生40人を4つのグループに分け、スワヒリ語の単語を40個覚えてもらうという実験を行いました。そしてその後、生徒たちはグループごとに以下のような別々の記憶法を試されました。

【グループ1】
テストで満点が取れなかった場合、すべての単語を見返し、すべての単語が出題されるテストに挑戦する。満点になるまで繰り返します。つまり正解した問題も含めて復習し、テストも全範囲から出題される形式です。

【グループ2】
テストで満点が取れなかった場合、間違えた単語のみを見返し、すべての単語が出題されるテストに挑戦する。満点になるまで繰り返します。つまり間違った問題のみを復習し、テストは全範囲から出題される形式です。

【グループ3】
テストで満点が取れなかった場合、すべての単語を見返し、間違えた単語のみが出題されるテストに挑戦する。間違える箇所がなくなるまで繰り返します。

【グループ4】
テストで満点が取れなかった場合、間違えた単語のみを見返し、間違えた単語のみが出題されるテストに挑戦する。間違える箇所がなくなるまで繰り返します。

復習は記憶をするための大事なものであり、今回の実験では1週間後の結果が特に注目です。1週間後の結果は↓です。

【グループ1】【グループ2】:約80点 (全範囲をしっかりとやったグループ)
【グループ3】【グループ4】:約35点 (間違ったところだけを一生懸命やあったグループ)

この結果は有名で私と言った学習塾業界ではよくこの話をします。
エビングハウスの忘却曲線が有名ですが、私的にはまずはこのワシントン大学の実験を生徒に言います。
復習は「正解したところも含めて」「全範囲を」してください。
生徒さんの中にはよく「まったく覚えられない」という人がいます。確かに本人の能力値の問題もあるかもしれませんが、私的には復習のやり方がマズいと思います。
私が指導している家庭教師の生徒さんに初回で復習の話をします。いまのところきちんと守ってくれる生徒が100%で、ほとんどの生徒さんが第一志望に合格していきました。ぜひぜひ皆さんも真似をしてください。

以下の記事はワシントン大学の実験の詳細です。

なぜ正解した問題も復習する必要があるのか

正解した問題は、その時点では理解できていると思っていても、時間が経つと忘れてしまう可能性があります。また、正解した問題でも、実は理解が曖昧だったという場合もあります。例えば、数学の問題を解いたとき、正解できたとしても、その問題の解法を完全に理解しているとは言い切れません。問題のパターンを暗記して解いただけという場合もありえます。

間違えた問題と正解した問題の復習方法

間違えた問題

  • 間違えた問題を解き直すだけでなく、なぜ間違えたのか原因を分析することが重要です。ケアレスミスなのか、理解不足なのか、問題のパターンを覚えていないのかなど、原因によって復習方法が変わってきます。

  • 間違えた問題は、ノートにまとめたり、付箋を貼ったりして、後で確認できるようにしておきましょう。

正解した問題

  • 正解した問題は、時間を置いてからもう一度解いてみましょう。時間を置いて解くことで、本当に理解できているかどうかを確認することができます。

  • 解法を説明できるかどうかを試してみましょう。解法を説明できるということは、その問題を本当に理解しているということです。

  • 類似問題を解いてみましょう。類似問題を解くことで、問題のパターンを理解することができます。

復習のタイミング

  • 復習は、学習した直後に行うのが効果的です。人間の記憶は、時間が経つにつれてどんどん曖昧になっていきます。そのため、学習した内容をできるだけ早く復習することで、記憶を定着させることができます。

  • その後も、定期的に復習を行うようにしましょう。復習の頻度は、学習内容や自分の理解度によって異なりますが、週に1回、月に1回など、定期的に復習を行うようにしましょう。

まとめ

復習は、学習した内容を定着させるために非常に重要です。間違えた問題だけでなく、正解した問題も復習することで、より効果的に学習することができます。

復習は面倒と感じるかもしれませんが、将来のためには必要なことです。ぜひ、今回紹介した方法を参考に、復習を習慣化してみてください。


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