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接続語についてー外国につながる子どもたちー

接続語について考えたことはあるだろうか。
「だから」
「しかし」
「あるいは」
・・・日常生活で、ビジネスシーンで、使わない日はない。
微妙なニュアンスを込めることもある、日本語に欠かせないヤツ。
子どもの頃は特に意識していなかったが、いつ使えるようになったのだろう?


小4国語「つなぎ言葉」

接続語には、いくつかのグループがある。
順接、逆接、並列・累加、対比・選択、説明・補足、転換・・・

思い返すと、子どもの頃に使っていた接続語は限られていたように思う。
だって、先生がそう言ったんだもん!」(説明・補足)
でも、○○ちゃんも持ってるってー」(逆接)
「チョコを食べたよ。あとね、クッキーも食べた!!」(並列・累加)

しかし、語彙数が限られていたと言っても、とにかく(それなりに)正しく使えていた。
つまり、小学校の学習では、それまでにインプットされた語彙を抽象化して、順接や逆接などの使い方を整理して理解していく、というプロセスを経ていたはずだ。

さて、ここで問題。
日本語非母語話者の子どもへの指導も、同じで良いのだろうか?
私のnoteによく出てくるA君。彼と雑談しているとき、意識して聞いていると、接続語がほとんどないことに気づく。
小4なら、日本語ネイティブでもそんなもの、かもしれない。
実際、接続語が正しく使えなくたって日常会話ではさほど困らない。
じゃあ、無理に頑張らなくてもいいか。

・・・というわけにはいかないのだ。

学習言語能力

小4の壁、というものがあるらしい。
子どもの発達段階や社会状況に関わるもので、精神面や学習面など様々あるらしいが、ここでは学習面に絞って考える。
小4になると、それまで具体的だった教科の学習が抽象的になり、発展的な内容になる。それでつまずいてしまう子どもが出てくるのだ。

接続語は、議論の筋道、つまり論理を表す言葉。
正しく使えないと、国語の文章が読めない、各教科の教科書や設問が読めない、ということになってしまう。

頑張りどころではないだろうか。

高校受験でも出てくる

神奈川県の公立高校入試では、接続語に関する問題が出題されることがある。

※令和5(2023)年実施 国語 問三(ア)
配点2点(100点満点)

配点が小さいから落としてもいい?
いやいや、これが取れなかったら他の設問も解けるか怪しいもの。

また、模試でも定番の問題だ。
高校受験を見据えたとき、接続語を避けて通ることは難しい。苦手意識が生じる前に手を打ちたいが果たしてどうなるか・・・。

どう教えるか

「だから」「しかし」の意味を教えたところで、理解は難しい。
そこで、例文を見せた後、自分でたくさん文章を作らせることを考えた。
とにかく口頭で数をこなす。私がお題を出して、学習者が「だから」「しかし」を使って文章を作る。
いわば、上の句に対応している下の句を作れるか、を見るのだ。

具体的な文章のインプットとアウトプットを大量に繰り返すことで、自力で意味を体得し、抽象化させる。

これで様子を見ていこうと思う。




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