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【肩の鑑別に悩む治療家、セラピスト必見!】石灰沈着性腱板炎を知る3つのポイント

こんにちは。元原誠吾です。

セラピスト診断学研究所の運営をしたり、
オンラインフィットネスサービス、ウチトレの開発をしたりしております。

今日の記事は、「石灰沈着性腱板炎を知る3つのポイント」というテーマで投稿させていただきます。
最後までお読みいただけたら嬉しいです。

本日のテーマ、「石灰沈着性腱板炎を知るポイント」について
わかりやすく、3つのポイントでお伝えします。


①レントゲンだけで判断しちゃいけない
②急性期は激痛
③なにより注射が一番早い


石灰沈着性腱板炎は、肩の痛みを治療する治療家、セラピストであれば一度は聞いたことがあると想います。

「病院で石灰沈着性腱板炎と言われた」

という患者さんからの言葉を、信じ込んでは良くありません。

本当の病態を詳しくまとめてみます。


①レントゲンだけで判断しちゃいけない

腱板付着部や腱板の表層に『リン酸カルシウム』が付着して、激痛を起こします。

中高年によく発生し、多くの場合突然痛みが出現します。
スポーツや仕事等で、腕をよく使う人に起こりやすいと言われていますが、
その原因は「まだよくわかっていない」のが正直なところです。


現状は、肩の痛みがあり病院を受診したときに、

「ひとまずレントゲンを撮りましょう」と言われ、

撮影したレントゲンに石灰が写りこんでいたら

「石灰が原因ですね」と言われがちです。


ところが、『石灰がある=石灰沈着性腱板炎』ではないんです。
石灰があれば全員に痛みが出るわけではなく、
10人中4人の割合にしか痛みが出ないというデータがあります。

それに加えて、全く肩の痛みがない人のレントゲンを撮ってみても、
100人のうち数人には石灰が確認されます。

なので、「レントゲンで石灰があるから」と言って、判断してはダメですよということです。


②急性期は激痛

肩の痛みを訴えて来院される方には、さまざまな症状があります。

・寝てても痛くて目が覚める
・洗濯物を干す時に痛い
・エプロンのひもを結ぶ時に痛い
・腕を挙げたときに痛い

このような症状のうち、急性期の石灰沈着性腱板炎の患者さんは、

『痛みで腕を動かすことができない』
と腕を抱えるようにして来院されます。

その形相と顔色を見ると、「普通の痛みじゃないんだな」と想います。


石灰は、出現した当初はドロドロの液体状の組織で、
時間の経過とともにだんだんと石のように硬くなっていきます。

液体状からやや硬化してきた段階で、急性痛が発生することが多いです。

なので、硬くなって肥大した石灰が肩の動きを邪魔をして痛みを出すことがありますが、

「痛いけどさほどの動きに問題はない」

という症状であれば、本当の意味での石灰沈着性腱板炎ではないなと考えています。


③なにより注射が一番

CTやエコーも、石灰沈着の有無や大きさを調べるために有用です。

急性期の痛みであれば、激痛を早く取るために、石灰部に注射液を射ち込み塊を破砕します。
そのまま破砕した組織を吸引するやり方が、とても結果が早いです。
注射液には、炎症を抑える効果が強いステロイドと局所麻酔を混ぜたものを使うことが多いです。

基本的には、注射と消炎鎮痛剤、タガメットなどの内服で軽快することが多いですが、
あまりに硬く大きくなった石灰が肩の周囲と接触し、運動の邪魔をする場合は手術で摘出することもあります。

治療家が肩の急性痛に対しエコー検査を行って、「石灰沈着性腱板炎だな」と判断した場合、
徒手的に施術して患者さんを囲うのではなく、すぐに医療機関に紹介して外科的な処置をとってもらうよう案内をしてあげてください。

それは治療家のプライドとかではなく、何より患者さんのためにです。


お分かりいただけましたでしょうか。
本日のテーマ、「石灰沈着性腱板炎を知る3つのポイント」について まとめてみました。

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それでは、今日も張り切っていきましょう。



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