【短編ドラマ】騙された彼女と、嘘つき彼氏の後悔【恋愛漫画動画】ー「最期に、アフォガードをひとつ」

この物語は、YouTubeで投稿されているマンガ動画
『最期に、アフォガードをひとつ。』のシナリオです。

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“世界の終わりと誰かの恋に、自分をかさねてみる話”
を掲げて、ある日突然、天から使者が現れ、地球滅亡を告げられた主人公が、地球最後の日に自分の恋愛に区切りをつける話を、1話完結のオムニバス形式で公開しています。

地球滅亡という不条理な運命によって引き裂かれる幸せと、ありふれた恋の終わり。
人は最期に何を思い、何を後悔するのか…。

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【登場人物】
▼タケル（男）：サナの彼氏。一生懸命だけど抜けの多いドジな性格。サナが大好きで嫉妬深い性格。

▼サナ（女）：タケルの彼女。真面目で、がんばりやさん。タケルのことが本当に好きで、自然体になれる相手だと思っている。ユウヤのことは親友だと思っており、恋愛関係に発展させる気はない。

▼ユウヤ（男）：サナの幼馴染。

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■シーン１：タケルと使者のシーン

サナとの待ち合わせ場所に急ぐタケル。

タケル「ちくしょう、遅刻する…！」
タケル「世界一愛するサナとの久しぶりのデート…！残業クソ～～！！！」

タケル、突然、まぶしい光で覆われる。

タケル「は？！なん、だ。これっ…。」
タケル「……？な、何は起き…」

タケルの目の前には使者が宙に浮いている。

タケル「え……？」

使者「私は使者。選ばれし者たちに、大事な知らせを届けに参りました。地球は明日、滅亡します。」
タケル「は……？」
使者「あなたがたに遺された時間はあと一日。悔いのないように過ごしてください。」
タケル「はぁ？どういう意味…」

使者消える

タケル「…え……」
タケル「……なんだ今の。使者…？滅亡……？」
タケル「あっやべ！急がないと！待ってろ、サナ～！！！」

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■シーン２：イタリアンレストラン

タケル「サナごめん！！残業頼まれて遅くなった…！！」

サナ、すでに席についている。

サナ「大丈夫。大変だったね。汗かいているよ、はいハンカチ」
タケル「わりぃ！ありがとう…！」
タケル（天使～！！）

タケル「腹減ったなぁ、もう頼んだ？」
サナ「タケルの好きなカルボナーラ頼んだよ」
タケル「まじで？！ありがとう！！」
タケル（まじで天使……）

タケル・サナ「いただきます！！」

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タケル「そういえば、上司が沖縄に行ったらしくてお土産くれたんだけど、超美味しそうなの！」
タケル「サナにあげようと思ってもってきたんだ」
サナ「…」

タケル「……サナ？」
タケル「体調悪い？あ、頭痛薬なら俺持っているはず…」
サナ「タケル、ごめん…」
タケル「ん？」
サナ「あのね、…」

うつむく、サナ。

サナ「…私と、別れて欲しいの」
タケル「…………えっ」
サナ「ほんとにごめん」
タケル「え、っと……待って、ごめん、俺、サナに何かした…？」

サナ「ち、違うの」
サナ「タケルのことがキライになったわけじゃないの」
タケル「えっ……じゃあなんで…？」
サナ「……」

動揺するタケル

サナ「ユウヤが…病気でもう長くないらしいんだ…」
タケル「え…ユウヤってサナの幼馴染の…？」
サナ「そう。私ね、小さい頃からユウヤに助けてもらってきたの。」
サナ「だから、最期は側で見守りたい。」

タケル、言葉を失う

タケル「サナはそいつのこと好きなの？」
サナ「ううん、そういう感情は本当に無いよ。」
タケル「でも、しばらくタケルとは会う余裕がなくなると思う。それは不誠実だなと思って…。」
タケル「俺のことはもう…好きじゃない？」
サナ「そんなことない！私はずっとタケルが好きよ。」

タケル（俺のこと思って色々考えてくれたんだな。けど、別れたくない…。）

タケル、使者の言葉を思い出す。

使者（地球は明日、滅亡します）

タケル「…じゃあさ。明日は俺に時間ちょうだい。楽しい思い出作ってから別れよう！」
サナ「デート…？」
タケル「うん。サナの気持ちはわかった。明日デートして、それで一度別れよう」

タケル（もし本当に明日で地球が滅亡するなら、俺とサナは最後まで一緒にいられる…）

サナ「分かった。タケル、ありがとう…」
タケル「おう。」
タケル「サナの行きたがっていた、遊園地行こうぜ！」
サナ「ふふふ。ありがとう」

タケルとサナ、目を合わせて笑う。

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■シーン４：タケル家の中で回想する

タケル、自宅のベットの上で寝転がり、サナの言葉を思い出す

サナ（小さい頃からユウヤに助けてもらってきたの。だから、最期は側で見守りたい）

タケル（サナ、きっ俺のこと考えて悩んでたんだろうな。）
タケル（俺は地球が滅亡するって聞いて、自分のことしか考えてない…）
タケル（一番不誠実なのは俺だな…）

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■シーン5：遊園地のシーン

サナ「タケル！お待たせ」
タケル「全然。行こうぜ！」

遊園地を楽しむ二人

タケル「そろそろ、メシにするか。何食べたい？」
サナ「あ、待って！」
サナ「お弁当作ってきたの…！最後に、タケルに何か出来ないかなって思ってて…」

サナ「よかったら食べてくれない…？」
タケル「もちろんだ…！ありがとう…！」

■シーン６：お別れのシーン

サナ「今日はありがとう、ほんとに楽しかった。」
タケル「いや、俺こそ、ありがとうだよ」
サナ「私…やっぱり…タケルが好きだな…」

タケル、唇をかみしめる

タケル「俺だって…！」

タケル、サナを抱きしめる。

サナ「た、タケル…？」

サナ「…私、きっと今日のこと、ずっと覚えてる」

タケル（サナは…本当に良い子だな…それに比べて俺は…。）
タケル（このままだと、サナは最後まであいつに会えないんだよな…）

タケル、決心をしてサナの肩を持つ。

タケル「サナ、聞いて。」
タケル「変な噂なんだけど、今日で地球が滅亡するらしいんだ」
サナ「えっ、急になに？」
タケル「だから、今すぐそいつに会いに行け。」
サナ「けど、今日はタケルと…。ユウヤには明日…」

タクシーを捕まえサナを乗せる、タケル

タケル「明日じゃダメなんだって。今すぐ行って。」

タケル「俺、サナのこと、世界で一番大好きだから。」
タケル「これからもずっと愛してるから」

タクシーの扉を閉めるタケル

サナ「ちょっと、タケル！？」

タクシーが出る

満点の星空のもと地面に座り込む、タケル。

タケル「…はあ、何やってんだろ、俺…」
タケル「最期まで一緒にいたかったなぁ。」

タケル「もう会いたいよ。サナ…」

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使徒「悔いのない人生を送れましたか？」

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シナリオ原案：みじんこ（Twitter: @mijin_combi ）
作画：碧根セイ（ Twitter: @aonesay ）

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