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メタバースはSDGsにどう貢献する?~メタバース推進部の目指す未来~

こんにちは。SDGs委員会オープン社内報編集員のよっしーです。
トランスコスモスでは2023年2月に、メタバース推進部を新設し、新たなサービスを展開しています。
本日はCX事業統括 メタバース推進部の光田さんに、メタバースとは何か?という基礎知識から、私たちの生活へもたらす変化、また現在の取り組みなどについてお伺いします。

▶関連情報:トランスコスモス、法人向けメタバース活用の専門組織「メタバース推進部」を新設

メタバース推進部と提携企業の皆さま

■メタバースとは何か


ー本日はよろしくお願いします。
メタバースは日々耳にする言葉となってきましたが、改めて「メタバースとは何か?」を教えて頂けるでしょうか。

光田さん
メタバース(Metaverse)の語源は、メタ(Meta:超越した)と、ユニバース(Universe:宇宙)を組み合わせた造語で、1992年に発行されたニール・スティーブンソンのSF小説「スノウ・クラッシュ」の世界から名づけられました。
メタバースとは、インターネット上に構築されたバーチャル空間のことを指します。そのバーチャル空間には複数のユーザーが同時にアクセスでき、その中でユーザーの分身であるアバターを通じて行動し、他者とコミュニケーションを取ったり、イベントに参加したり、さらにはさまざまなビジネスも行うことができます。メタバースの空間はインターネット上に構築された3次元の仮想空間であるため、現実とはかけ離れた世界を構築することも、理論上どこまでも大きな空間を作ることも可能です。
新しい概念だと誤解されがちなメタバースですが、実際には1980年代に一部のサイバーパンク文学や科学技術の世界で生まれました。ニール・スティーブンソンのSF小説『スノウ・クラッシュ』(1992)はメタバースの原典ともいわれており、仮想世界と現実世界が密接に結びついたメタバースの世界が描かれています。
 
メタバースの先駆けといわれるのが、アメリカ・サンフランシスコに本社があるLinden Lab社が2003年にリリースした、3次元バーチャル空間を使用したオンラインゲーム「セカンドライフ」です。バーチャル空間の中でユーザーがアバターを通じて自由にコミュニケーションができ、仮想通貨での取引や不動産売買ができることなどから人気を博し、2006年頃に日本でもブームになりました。しかし、当時のセカンドライフでは使用できるデバイスが限られており、通信速度などのネットワークインフラが不十分だったことから衰退していきました。
 
現在のメタバースプラットフォームではVRやAR技術が進化したこともあり、さらにリアルで没入感のあるバーチャル空間体験をすることが可能になっています。現在、メタバースのユーザーは、Decentraland、Fortnite、Minecraft、Roblox、The Sandboxなど複数のプラットフォームに分散していますが、メタバース最終形としてのビジョンは、それらすべてに相互運用性を備えることなのです。

■メタバースがもたらす生活への変化


―メタバースは生活にどのような変化をもたらすのでしょうか?

光田さん
・制約に縛られない
メタバースには、「制約に縛られない」という大きなメリットがあります。メタバースはインターネット上に構築されたバーチャル空間であり、リアルタイムで世界中のユーザーと繋がり、独自のルールや経済を持つことができます。
このようなメタバースの特性により、ユーザーは現実世界ではできないことを実現することができます。たとえば、物理的な距離や言語の制約、身体的制約などから解き放たれて、自分のアバターを通じて自由自在に移動し、世界中のユーザーと交流することができます。さらに、社会的な制約に縛られず、自己表現の自由度が高いことが特徴です。また、メタバース上での経済システムは、現実世界の経済システムとは独立しており、ユーザーが自由に商品を作り、サービスを提供することができます。

・コミュニケーションの向上
メタバースには、「コミュニケーションの向上」が期待できるというメリットもあります。メタバースでは世界中のユーザー同士が簡単に交流することができ、アバターを通じてユーザー同士が直接的に対話することができるため、よりリアルなコミュニケーションが可能となるのです。
メタバースには、言語や文化の壁を超えることができるという特徴があり、物理的な距離はもちろん、翻訳機能を介せば言語の壁を気にすることなく、異なる文化や言語圏の人々と交流することができます。このような自由なコミュニケーションを通じて、自己表現の機会を得ることができ、自分の考えや感情を多くの人に伝えることができます。

■トランスコスモス メタバース推進部の取り組み

ーこのような変化に向けた、メタバース推進部の現在の取り組み内容を教えてください。

光田さん
令和4年に総務省が調査した世界のメタバース市場規模は2030年に約79兆円まで拡大すると予想されており、生活やビジネスにおいて大きな変革をもたらし、新たなコミュニケーションが確立されると考えられています。今後、企業や自治体におけるメタバースの取り組みがますます加速していく中で、多様なシーンでメタバースを活用したコミュニケーション設計が必要とされます。
そこで2023年2月に新たに創設した「メタバース推進部」では、メタバースに精通した社内および社外パートナーとの連携で幅広いサービスの提供を開始。メタバースのビジネス活用において、Web型メタバース提供をはじめ、各種メタバースソリューションの活用を企画・コンサルティングからプラットフォーム選定開発、集客、コミュニケーション支援、データ利活用までワンストップで提供しています。

インターネットは次世代のデジタルプラットフォームであるメタバースに置き換わるだろうといわれていますが、直近でメタバースを体験するのはスマートフォン/アプリや、スマートフォン/PCのブラウザを介したものになるでしょう。
メタバース推進部では、実際にどのような活用ができるのかをお客様に気軽に体験していただくために、自社のメタバースを開設しました。コンセプトは、トランスコスモスの「技術」と「人」の融合です。
また、「メタバースについて」一緒に考え、楽しむための「みんなのメタバースコミュニティ」を運営しています。参加者の皆さんがこれからのメタバースの世界について深く探求し、意見を交換し、新たな体験を共有することができるコミュニティです。
 

自社メタバース「メタバースサービス体験ルーム」全容


「メタバースサービス体験ルーム」エントランス


「バーチャルコンタクトセンター」

■メタバースとSDGsの繋がり


メタバースの世界は、アバターで自分が望む容姿になれることから、性別や年齢、ハンディキャップなどを超えて行動でき、身体的もしくは精神的な障がいなど、さまざまな理由によって社会や人間関係から距離を置いている人も、社会活動への参加のハードルを下げられる。これが、SDGs「10.人や国の不平等をなくそう」実現にもつながっていくと考えています。

■子どもたちへ向けた取り組み


ー身近になってきたメタバースですが、未来を担う子どもたちに向けた取り組みをされているとお伺いしました。

光田さん
子どもたちが楽しめるイベントだけでなく、SDGsの実現に向けたテクノロジー体験型学習
CXスクエア那覇にて従業員の子どもを対象とした「体験型イベント」を8月20日(日)に開催しました。
イベントの中で、子どもたちに新たな学びの機会を提供するためにメタバースや3DCGの体験型学習を実施しました。新たなテクノロジーに触れる学習機会を従業員と従業員の子どもに提供することで、仕事と育児の両立支援および次世代育成支援に取り組み、SDGs「4.質の高い教育をみんなに」、SDGs「8.働きがいも経済成長も」の実現を目指します。
 
・SDGs実現に向けた体験型学習について
子どもたちの未来を輝かせるための親子で参加できるテクノロジー体験型学習ワークショップです。
新たな技術を解説するだけでなく楽しさや発展性を伝えて、技術の一部に触れてもらうことで、想像力やテクノロジーのスキルを高める機会を提供し、子どもの未来の可能性を広げる支援をします。
今回は、トランスコスモスのサービスパートナーでもある合同会社Lead U 代表で3DCGの人気講師 梅原政司氏をお招きし、「アバター制作体験、3DCG講義、メタバース体験」を実施しました。メタバースや3DCGの技術や楽しさを伝え、【ゲームではなく仕事として】メタバースを制作する過程に触れてもらうことで、新たな可能性を見出す機会を提供しました。

体験学習の様子
制作したアバターでメタバース体験

■今後の展望~コミュニケーションチャネルとしてのメタバース


ー今後に向けた展望をお伺いします。

光田さん
今後メタバースのビジネス活用が進むかどうかは、通信環境やデバイスの進化だけでなく、メタバースの利用に慣れる人も増え、かつ、企業側が「メタバースの特性」を理解したうえでビジネス活用策を見いだせるかがカギとなるでしょう。
私たちは、メタバースに関しても一つのコミュニケーションチャネルになると考えており、メタバース領域における事業支援を加速させ、すべてのコミュニケーションチャネルでお客様企業の事業拡大を支援していきます。

ーコミュニケーションがよりシームレスとなり社会参加へのハードルが下がるなど、メタバースには様々な可能性があるのですね。光田さん、本日はありがとうございました。

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トランスコスモスでは、サステナビリティ基本方針に基づき、社会のWell-being最大化を目指し活動しています。今後も、テクノロジーを通じた個人・お客様企業・社会のWell-being向上に貢献すべく、事業活動を展開していきます。


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