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中国の抗議行動でリスクオフ、米国市場下落。日本市場は下げ幅縮小。小型・グロース系に注目(2022年11月29日 日経概況)

「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。

こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。


今日のポイント

市場総括

2022年11月29日の東京株式市場は3営業日続落しました。
終値は前営業日比134円99銭(0.48%)安の2万8027円84銭でした。

前日の米国市場が大幅に下落したことを受け、売りが先行してスタート、半導体関連、電子部品などのハイテク関連で売りが広がりました。売りが一巡した後は米国株式指数先物の上昇、中国市場の回復を受けて下げ幅を縮小して終わりました。

本日も最後までしっかりお読みください。

米国市場の動向

米国市場は大幅に下落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反落して、前営業日比497ドル57セント(1.4%)安の3万3849ドル46セント、ナスダック総合株価指数は2営業日続落して、前営業日比176.857ポイント(1.6%)安の1万1049.499で取引を終えました。

ダウは利上げペースが鈍化するとの期待が相場を支えて上昇、ナスダックはアップルの悪材料が市場を押し下げました。ボーナスの支給問題で労働者の抗議活動が発生、主力のiPhoneの生産計画に支障が出たと伝わったアップルの株価は2%安と嫌気されました。

その他、投資家の目線はブラックフライデー、サイバーマンデーと続く年末商戦の小売売上高、中国の新型コロナウイルス感染状況の動向に注目しています。

日本市場の動向

日本市場は前日の米国市場が大幅に下落したことを受け、売りが先行してスタートしました。

特にナスダックの下落を受け、半導体関連、電子部品などのハイテク関連で売りが広がり、下げ幅を260円超えまで広げる場面がありました。売りが一巡した後は米国株式指数の上昇、アジア市場の堅調な動きを受け下げ幅を縮小して100円台の下げ幅で取引を終えました。

原油価格の上昇で好感された鉱業、石油・石炭製品が買われ、空運業、陸運業は本日も強い。加えて、銀行、保険などの金融関連も上昇しました。

素材系の景気敏感業種が冴えない動きで、金属製品、パルプ・紙、輸送用機器、電気機器が下げました。

日本市場のテクニカル分析

日経の日足は下髭を持つ陽線を形成しました。
2日連続の陰線を形成した後、下髭を持つ陽線なので、下げ止まりのサインを出しました。

しかし、形だけにとらわれることではなく、他の指標も一緒にチェックする必要があります。安値が27899と、28,000円が強く意識されているのがわかり、この価格を挟んでの攻防になっています。ここで切り返すなら、日経は安値の切り上げも成立することになるので、まだ強さを保って、年末に向けてあげていくことになるでしょう。

逆に下に抜けた場合は、75日線をゴールデンクロスしたばかりの25日移動平均線まで調整する可能性もあります。買いのポジションを保持している場合は注意が必要です。

東証プライムの売買代金は概算で2兆7238億円、売買高は11億5665万株。東証プライムの値下がり銘柄数は1246、値上がりは509、変わらずは80銘柄でした。

日本市場の総合分析: 今後の投資戦略

ソフトバンクをはじめとして、半導体関連の大型銘柄が下げることで、
指数は連日で下値をさぐる展開となりました。

一つ目立つことは28,000円が意識されるのが明確で、一時的に割り込んでもわずかではありなが、終値では超えて終わりました。午後から戻すところでも28,000円を挟んでの攻防が続き、明確に上に抜けたか、下にブレイクダウンしてしまったのかによって今後の展開が変わります。

指数別で注目するところはグロース、小型株の堅調さです。マザーズ指数、東証グロース市場指数ともに、朝の下落スタートが安値で、寄り付き直後は切り返して、プラス圏にまで浮上しました。下げが目立つ日経225に対して、マザーズは先週末から本日にかけてしっかり高値圏をキープ、グロース指数も同様の動きで、個人投資家の資金が新興市場にシフトしていることを示しています。

高値圏で頭打ちになっているとの見方もできますが、一回押し目を作ってから再び上昇を始めると、大型が苦戦する間、市場を支えてくれるのはないでしょうか。

例えば、旅行支援の延長に伴い注目を浴びるインバウンド関連で、3日間上昇、底値圏を抜け出しつつある旅工房<6548>は注目していいでしょう。同じ小型で同様の動きをしているのはオークファン<3674>があるので、合わせてチェックしてみてください。

各市場の動き

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