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日記

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「あ、」と思ったことを書きます。
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「眼鏡をつける」ということ

「眼鏡をつける」ということ

風呂あがり、火照った顔を冷ますため夜風に当たろうと自室に行き、窓を開けた。
火照った顔に意識をとられていたのか眼鏡をつけるのを忘れ、ピントが合わない視界のままなんとなく向かいの建物を見ていた。1室だけ明かりがついている。

その建物にはオフィスも入っていて、1室だけに人がいるわけではない。しかし眼鏡をつけずにそれを見つめていると、明かりのついた1室しか認識できなかった。暗闇のなかにポツリと浮かぶ様

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5枚の花びらで世界の境界線を考えた話

5枚の花びらで世界の境界線を考えた話

私の部屋からは桜並木がよく見えるので、晴れた日は意識的に外を見るようにしている。
人々はきっと、わざわざ赴いて花見をするが、私は毎日花見が出来る。ちいさな自慢だ。

今日は数日ぶりに晴れていて、いつもより花びらが舞っているのが分かった。
もっとよく見たくて、窓を大きく開いた。

4月の頭、肌着にカーディガンを羽織るだけではまだ少し肌寒かった。

不動産屋は、なんでこの景色のことを話してくれなかった

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