スウェーデンが来年1300億円の減税へ
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日はこちらのニュースから。
なにかとスウェーデンの真似をしたがる皆さんお待たせいたしました。
これまで減税新聞では、スウェーデンにおけるレジ袋税の廃止の話や
ガソリンへのバイオ燃料混合義務の規制緩和の件をお伝えしてきましたが
今度は
スウェーデン政府が来年100億クローナの減税を行う可能性を示唆
というニュースが出てきたのでご紹介します。
スウェーデン政府、来年100億クローナの減税を検討
連立政権を組む政府与党3党とスウェーデン民主党が、来年少なくとも100億クローナ(1300億円)の減税が行われる可能性があると示唆しました。
秋に決まる次期予算に最終的にどれだけの規模の減税が組み込まれるかは、今後の各党間の交渉や経済状況によって決まると見られ、エリザベス・スヴァンテソン財務大臣は新聞社の取材に対し「まず実現可能な最低ラインの減税を決め、あとはそれをどこまで拡大できるかということです」「何が最終的に予算に反映されるのかはまだ分かりませんが私達政府は働く人への減税を優先したいと考えています」と語りました。
財務省はまだ減税案の全体像を発表していないため包括的な情報はないものの、今回の減税案には年金受給者への減税や電気税、ガソリン税、レジ袋減税などが含まれるようです。
しかし与党穏健党の選挙公約であった法人税の引き下げについては、スヴァンテソン財務大臣は「予算から排除されたわけではない」としていますが、計画には含まれない可能性が高いとされています。
ざっくり要約するとこんな感じです。
以前にも説明したのですが改めて整理しておきますと、スウェーデンでは昨年9月に総選挙が行われた結果
の順での議席獲得となりましたが、穏健党、スウェーデン民主党、キリスト教民主党、自由党の右派連合が、スウェーデン社会民主労働党、中央党、左翼党、緑の党の中道・左派連合の議席数を上回ったために、右派連合が政権の座に就きました。
そして興味深いのは、
の三党が連立政権を組み、
は閣外協力という形で、連立政権には参加していない点です。
こういったパワーバランスのために②スウェーデン民主党(右派)が政権に与える影響力は甚大で、スウェーデン民主党の協力が無いと穏健党、キリスト教民主党、自由党の連立政権は何も出来ません。
なのでスウェーデン民主党が掲げる政策が政権運営の中で最大限に配慮される形になっており、スウェーデンといえば環境先進国といったイメージがあるでしょうが、それとは真逆のレジ袋税の廃止やガソリンへのバイオ燃料混合義務の規制緩和が進められるのもも、これらがスウェーデン民主党がゴリゴリに推す政策だからというわけなのです。
さて、ここまでスウェーデンの政治状況を超簡単に説明してきましたが、別にこの記事では「スウェーデンは素晴らしい!」と言いたいわけではありません。
考えて頂きたいのは
スウェーデンには政権を選択するための選挙が行われている
という点についてです。
スウェーデンでは、右派(保守)と左派(リベラル)のイデオロギーを持った政党にハッキリ分かれ、その中でもそれぞれの政党が様々な各自の独自政策を掲げています。
そうした政党が、右派左派でまとまりながら議会での多数派を競い、首相を選ぶという形で「政権選択」を行い、公約の実現を目指しているのです。
しかし日本にはこれがありません。
念のために世界での右派、左派の一般的な定義を簡単に説明しておくと
といった感じなのですが、各党の政策を見ればわかるように
日本にはリベラル(左派)政党しか存在しません。
一応野党はバラマキと同時に減税も掲げていますが、その裏には必ず増税政策が隠れていて、どの党も大きな政府を目指すリベラルばかりなのです。
右派左派どちらが良いかという問題以前に、政府予算の肥大化を良しとしバラマキ政策ばかりの政党しか無い日本で行われていることは
政権選択ではなく「派閥争い」でしかありません。
同じ政治思想の集団同士がそれぞれの利害や主導権を巡って言い争っているだけであって、そうして政治を硬直化させ有権者を置いてけぼりにした結果が、現在の政府の肥大化であり、失われた30年という惨状なのでしょう
ですのでスウェーデンを真似るならまずは
政権を選択するための選挙が出来る政治環境
を作ることです。
明日にでもまた近々行われる別の国の選挙の話題について書こうと思いますが、他国では与野党が対峙し国民がどちらを政権にするかの選挙を普通にやっています。
保守だろうがリベラルだろうが「選べない」という状況はとっても不自由なことであることを、我々はもっと認識すべきだと思います。
ということで、今日の記事はここまで!
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