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【Story of MOVIES】 Episode 2: "The Terminal" (邦題: ターミナル)

こんにちは!! TaVividです!

"Story of MOVIES" では、私たちの人生を豊かにしてくれるような、
インスピレーションに満ちた映画を、
私が感じた印象テーマ(主題)に触れながらご紹介しています!

"Episode 2" では トム・ハンクス主演で2004年公開、
"The Terminal" の魅力をネタバレなしでご紹介します!

あらすじ

母国クラコウジアから、NYのJFK空港へと降り立ったナボルスキー.
しかし祖国はクーデターにより消滅.
パスポートが失効してしまい、
"受入不可" となった彼は、空港の中で生活をすることに.
彼が空港から逃げ出すこともせずに、
"待ち続ける" のには重大な理由があった…
(上映時間: 129分)

魅力

個人的にこの映画のテーマとして
"Home" (家) 、そして "Wait" (待つ)の2つを強く感じました.

"Home"

ナボルスキーは、自分の愛する母国であり "Home" である
クラコウジアを失い、
異国の地での生活を余儀なくされます.

しかし、物語が進んでいくにつれて彼は、
様々な人々との出会いを重ね、自分の居場所を見つけていきます.
この "空港" というコミュニティーもまた、
彼にとって 、新しい "Home" となっているのです.

第1の"Home" である母国や家族を思う気持ちと、
第2の新しい"Home" である空港とそこにいる人々を愛する気持ち、
この2つが彼の中で複雑ながらも重なり合い
彼のすべての行動の裏付けとなっていることは間違いありません.

それに着目して鑑賞すると、
私たち自身にとっての  "Home" は何なのか、
考えるとても良いきっかけになるかもしれません.

"Wait"

始めは数日待てば空港から出られると言われていたのですが
ナボルスキーは来る日も来る日も待たされ続けます.
何度も空港の外に出るチャンスはあったのに、
なぜか彼は、半ば自らの意志で、何かを待ち続けるのです.

でも実は、それは彼だけではないのです.
彼が空港で出会うすべての人々は皆、それぞれの理由で、
いつそれが終わるのかもわからずに、
不安無力感を感じながらも、待ち続けています.
それは恋人だったり、家族だったり、訣別できない過去だったり…

ナボルスキーは、彼の父がそうであったように
懸命に待ち続けるその姿勢を通して、
彼らに希望を与えます.

私たちの生きる社会は、私たちにスピードを求めます.
そして私たちも、社会や結果にスピードを求めます.
でも、本当に大切なことは、すぐにはやってきません.
そして、待ち続ける覚悟を持てるようなものこそが、
本当に大切なことなのではないかとも感じます.

サブトーク

この映画の含む要素としてもう1つ、"言語" があります.

ナボルスキーは空港での生活や読書を通して、
始めは少ししか話せなかった英語を徐々に習得し、
人々とより深くコミュニケーションがとれるようになります.

多言語学習者である私もよく体験することなのですが、
相手の "言語" で話すと劇的にスムーズに関係を深められます.
相手の "言語" を理解することは相手を理解するのに非常に役に立ちます.
"言語" というものはコミュニケーションの質を高める最強のツールなのです.

ナボルスキーの英語はもちろん完璧ではありません.
しかしそれでいいのです.
歴史の本や、家族、意中の相手など、
共通の話題なら何でも、コミュニケーションのきっかけになります.
彼の、相手の "言語"コミュニケーションをとろうとする
姿勢そのものが、人々との深い関わりにつながったのです.

それは決してテストで点数をとることとは関係ありません.
"言語" を学ぶとはそういうことです.
この映画は、
そんな少し飛躍したような話題でさえも、考えさせてくれる様に感じます.

ぜひ何回目かにこの映画を見るときには、
"言語" にも注目して鑑賞してみてください.


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