見出し画像

高齢者の就活①~急ぎ簿記3級

簿記は相性が悪くすぐ飽きてしまうので勉強したことがありませんでした。

でも、面接時、「簿記ができる人がいいんだけど…」、と言われて即座に「簿記はこれから勉強します」と言ったら、履歴書に「TOEIC800」「宅建主任」「国内旅行管理者」「情報処理一種」などそれなり難しい資格が並んでいたせいか、「じゃあ勉強しておいてね」で面接にパスしてしまいました。

会社の扱う仕分け内容にもよるでしょうが、経理ソフトが発達しているから、誰でも仕訳がそこそこ理解できれば、経理はできるのでしょう。
私はシステム出身で、海外用のインボイス作成ツールを開発したことも、OBCのシステムの社内運用管理や改修もした経験もあり、システムの企画設計には慣れていたため、「会計システムの見直しもしてもらおうかな」と思ったのかなと思ったり。
でも、あとから聞いた話では、東証プライム企業の情報システム課に在籍していて、コロナ禍で在宅勤務の浸透に尽力したという経歴があり、ネットワークに明るいだろうというのが、かなり魅力的だったそうです。

さて「勉強しておきます」は簡単に言えても、とにかく簿記とは相性が悪いので、3級の試験勉強ははっきりいって苦行でした。
100時間で受かるというけど、要領よく教えてもらっての100時間じゃないのか?・・でも「やっておきます」と調子のいいことを言ってしまった手前、急ぎ3級を取らねば。

まずTACの「スッキリわかる日商簿記3級」を使いましたがわかった気になってしまうため、あとから「あれ?」となります。結局さらっと流し読みして最後の「決算編」の問題を解いて「わからん~」(いらいら)となってしまいました。ぽい!

次に「スッキリうかる本試験問題集」に着手しました。好きでないし時間がないしで、もう、効率よく得点する方法で合格を勝ち取るしかないと判断したのです。

  • 1問めの「仕訳」が15題で45点なので、ここで×は3つ以内にとどめる

  • 3問めの「精算表作成」あるいは「貸借対照表/損益計算書」の作成が35点なので確実に30点取りたい

  • 2問めの(2)をやってから(1)にいく

  • 2問めは配点20点だけど(2)で6点ほどとれば(1)は捨ててOK

  • 70点で合格なので全問正解する必要はない。捨てるものは捨てる

もっというと、

  • 3問め、「当期純利益」は、損益左右をそれぞれ足しこむのに手間がかかるわりに配点が2点なので、時間が押して来たらいったんあきらめて2問め(2)に先に進む

  • 3問めは実は表の全部を数字で埋めなくても、清算すべき科目だけしか配点がない。もちろんさらっと解けて当期純利益を求める時間も普通にあるなら全部数字で埋めないとやりにくいが、いざ時間切れが近いとなれば、配点ポイント箇所だけ見直しをするほうがはるかに確実に得点できる

  • 2問め(1)は時間がかかる問題であることも多いわりに配点が低いので、苦手なのが出てきたらポイして、1問めに戻って今一度見直しをしたほうが確実。

  • 1問めは、数字の桁を間違えていたり、科目のプルダウンで選択を忘れていたり間違えていたりすることがある。ひとつ3点なので「わかってたのに間違えた」は絶対避けたい

本試験問題集のいい所は配点箇所がわかるところ。ここ押さえればいいんだな、というのがわかります。
それから、この問題集のとにかくGOODなのは、ネット試験が受けられることです。問題が画面に出てきます。試験用紙を使った試験のような、表の横にちょこちょこメモを書き足していくということはできないし、行がどこだかわからなくなるということもあるので、ネット試験にある程度慣れておく必要は絶対にあります。
残り時間も画面上の見やすい所に出ているので、時間配分に注意しながら回答できます。
ネット試験を試しておくと、自分がどこにどれぐらい時間がかかるかわかるので、本番での方針が立てやすいです。

あとは会場の選択。

YouTubeで「試験会場の電卓の音はかなりうるさい」といっていたので、受験者が集中しなさそうな会場と日時を選択しました。
歌舞伎座テストセンターは、毎日、コンスタントに、15分おきにテスト開始時間があります。
しれっと会場にはいって、しれっと出ていく形式だと想像がつきました。
なので、土日を避け、平日昼を予約しました。

それにしても歌舞伎座センターって・・歌舞伎座だよね。

東銀座を降りると、うれしげな歌舞伎のお土産コーナーを抜けて奥の方のエレベータに乗ります。エレベータが5基ほどあるのですが5階に止まるのは手前の1台だけ。エレベータを降りると、右も左も歌舞伎のポスターや案内ばかりで、本当にこんなところで資格試験やっとるのかと不安になります。
テストセンターの入口は、小さな看板が立っているからそうなんだなとわかるだけで、隣は歌舞伎のお土産屋だし、壁は歌舞伎の絵や話だらけだし、とにかく歌舞伎ばっかりなんですけど・・

私の後から来た女の子4人ぐらいのグループも「へぇーへぇー・・」と感心しながら入口の向かい側の壁にかかれたキティちゃんコラボの絵の写真を撮っていました。テストって雰囲気ゼロ。

私の前に男性がひとりいたのですが何かが違うのか、違う部屋(AとBがある)に通され、最初は私ひとりでした。しばらくすると、ひとりぽつっとはいってきて、私が1時間して部屋を退出するころ、例の女の子グループも並んでテストを受けていました。
たしか、ふたりのときその人の電卓の音も聞こえてきましたが、見直しで間違いを見つけて焦っていた私の電卓の音のほうが大きかったと思います。

あと、持ち込めるのは身分証明書と電卓だけで、ボールペンとA4のメモ用紙2枚が渡されます。これらは試験後回収されます。
テスト開始から1時間で試験は強制終了、画面がカシャーンと切り替わるんです。
合否は試験終了と同時に画面に出てきます。「印刷」を押してから退出します。すると、受付で、印刷した紙が裏むけで渡されます。合格してる場合、各問の得点と合否とQRコードが書かれています。QRコードを読み取ると、合格証書のpdfを見ることができます
あっという間に終わっていいですね。

私の場合「勉強しておきます」といって採用に至ったので、こんなに相性悪い試験でもなんとか合格できたと思いますが、試験開始直後は緊張して、電卓の打ち間違いや見ていた行を間違えたりで、もうだめかと思いました

でも「もう一度ここに来るのはいやだ」という強い気持ちがあって、残り時間をみながら「まだいける」と気を取り直して、配点箇所を中心に見直しし、結局3問めは満点でした。最後の数秒まで必死でした。

①仕訳をなめてはいけない
②受取手数料と利息計算が肝

そして、配点ポイントを押さえて見直すことがコツ、かと思いました。


この記事が参加している募集

就活体験記

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?