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40歳からのセカンドキャリア(前編)

  39歳になった時から40歳を機にセカンドキャリアを歩もうと決めていました。今日は私のセカンドキャリアに対する考え方についてまとめようと思います。

1.まず、ファーストキャリアとは何か

  セカンドキャリアの前に、ファーストキャリアを振り返ります。
  ファーストキャリアとは『学校を卒業して初めに就いた職業』とここでは定義します。  
  以前書いた様に私の場合は広告業界がファーストキャリアです。広告業界といえども、博報堂などの総合広告代理店、W+Kなどのクリエイティブエージェンシー、メディアエージェンシー、広告制作会社、TV局などの媒体社、クライアントのマーケティング担当者、タレント事務所など様々なポジションから構成されています。私の場合は総合広告代理店、クリエイティブエージェンシーというこの業態の中心的なポジションでした。
  広告代理店の中でも、営業職、クリエイティブ職、ストラテジックプランナー職などが中心で、職種によって役割が変わります。私は一貫して営業職でした。広告業界の営業職は、アカウントエグゼクティブ(AE)と呼ばれます。

2.広告代理店の営業とは何か

  広告代理店は売り物が有りません。媒体社の様に自社メディアの広告枠を持っている訳ではなく、自社でCM制作スタッフを抱える訳でもなく、タレントを所属させている訳でも有りません。 
  職業アンケートを記入する時にいつも困ります。他の業界では、営業 = セールス となる様です。しかし、広告営業はセールスマンでは有りません。強いて売り物と言えば、『課題に対する回答』、要はソリューションです。広告自体が顧客のマーケティング課題を受けてから設計する注文住宅の様な物です。その為、博報堂では営業職を''ビジネスデザイン''と呼んでいます。

3.広告代理店で磨かれるスキル

  まず、総合広告代理店の営業職は究極の第3者と呼んで良いでしょう。クライアント、社内スタッフ、外部関係者のど真ん中に位置しプロジェクトを進める事が仕事です。クライアントからの相談内容に応じてチームを作り、提案をアレンジします。一見、専門性が無い様に感じますが、全てのポジションの立場を理解していないと務まらない。それが究極の第3者と表現する所以です。

  究極の第3者になる為には、

1) クライアントのビジネスに対する客観的な視座
2) 関係者と良好な人間関係を作るコミュニケーション能力
3) トラブルが起きた時に冷静に対応する判断力

が必要だと思いますし、ここが一番鍛えられると思います。
正に精神修行にはもってこいの職業だと思います。

(後編へつづく)


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